忙しくて子どもの勉強を見てあげることができない・・・
保護者様からのご相談
「共働きのため、勉強を見てあげる時間が取れないのですが・・・」
「他の子は熱心にお母さんがついて成績をあげているように思えます」
親御さんが在宅でもなかなか親の言うことを聞かなくなる年齢ですし、共働き環境を過度に気にする必要は全くありません。
共に過ごせる時間の中で、お子さんの自立へのリスペクトを持ちながら有意義なサポートを心がけて下さい。
限られた時間で優先したい6つのコミュニケーション
限られた親子の時間の中で優先してほしいコミュニケーション内容を以下に、「技術的なサポート」と「精神的なサポート」とに分けて具体的に述べます。
「技術的なサポート」
(1)朝晩の短い時間やメールによる塾の宿題や日々の計算・漢字等ルーティーンの声掛けとチェック
(2)親子で無理のない範囲内での学習指導(5年生まで)
(3)知識分野の口頭での一問一答による暗記の手伝い
(4)国語の随筆文・論説文読解や社会の時事問題に役立つような雑談
「精神的なサポート」
(1)かつては同じ小学生だった立場からの応援の対話
(2)一緒に過去問を解いて負けてあげること
上記のような内容を、ぜひ出来る範囲で試してみて下さい。
親子の時間が少ないご家庭での成功実例をご紹介
Y姉弟
共働きのご家庭の2歳違いの姉弟でしたが、共に受験勉強への意識が高く、塾の宿題はもとより苦手分野の自主学習まで進んで取り組んでいました。
親御さん方も忙しい中、休日にお子さんの勉強を見てあげ、私の授業後には毎回メールでの報告を求めてこられるなど意識の高さを感じました。
とりわけお子さんをあまり子供扱いせず丁寧に接していらしたことが、共働きの環境での成功例として印象的でした。
I くん
お母さんがフルタイムで働くひとり親家庭のケースです。
妹の面倒を見なければならないこともある中で、6年生になってからの中学受験への挑戦でした。
家庭教師の指導のみによる受験でしたが、Iくん自身が目的意識を強く持って家庭学習を頑張り、決して易しくない第1志望に見事合格しました。お母さんが勉強のチェックをすることはありませんでしたが、親子の絆で勝ち取った合格と感じました。
自然に、さりげなくサポートを
小学6年1学期までは、日常のチェックや声掛けを無理のない範囲で行いましょう。多くのお子さんは小学5年生くらいで親御さんと距離を取りたがるので自然に対応を変化させるのが一番です。
小学6年夏からは、さりげなく苦手分野をサポートして下さい。
寒くなってくる直前期には特別なことをせず、お子さんの心身のコンディション維持のみに努めて下さい。
一人で頑張るお子さんへのリスペクトを大切に。
お子さんに対して会社の上司のように管理しようとする親御さんを時折見かけますが、うまくいっているケースを見たことがありません。
親子はやはり親子ですから、上から目線ではなく、一人で頑張るお子さんへのリスペクトを持って接して下さい。