特別な難問は出されていない。9～10問の正解を目指したい。

＜時間配分目安：３分＞

文章を書く際の注意点を論じている。

問一　ここで言う「無批判」とは独りよがりで他人がどう思うかを考えていないということである。他人も自分と同じように感じるはずだと思い込んで書いた文章は、読者に伝わらないものになってしまう。

問二　空欄ｂは興味のない写真を見せられてうんざりしている様子を表す言葉が良いので、「閉口」がぴったりである。

問四　傍線Ｃに関して、どのような「思い」があったかを、後ろの段落で述べているので、そこをまとめればよい。

問五　この「さえ」は、「さらに……までも」と程度が進んだり付け加わったりする意味があるので、選択肢アがふさわしい。

問七　「離見の見」は自分を客観視するということ。文章を書くことで言えば、私的な感情は控えて誰でも理解できる事実を中心に書くということになるだろう。「書く」につながる形で抜き出せる箇所が傍線Ｆより後ろにある。

問八　指定の書き出しが手がかりになる。「うれしかった」という「感情語」を例にとって主観だけで書く失敗を説明している部分があるので、その周辺を使ってまとめられるだろう。

問九　ウかエで迷った人がいるかもしれない。「追体験」と文中にあるが、読者は文章を読んで想像の中で体験するので、選択肢ウの「事実として理解させる」は良くない。

問十　すぐ近くに使えそうな箇所があるが、20字ほどにしかならないので少し短い。本文の冒頭にぴったりの文章がある。「～を持つ」にもうまくあてはまる体言でまとまる部分である。

＜時間配分目安：24分＞

心の底から救いを感じたときのことを述べている。

問一　絶望を的確に表した言葉が入る。便意という軽い絶望を説明した部分に、シリアスな絶望を表現した語句がある。字数も合っているのでそこを使えば良い。

問二　長い文だが、傍線部分はこの文の主語になっていることに気づいただろうか。主語―述語の係り受けである。

問三　感覚を説明した文を探す。それまでは緊張や不安から意識できなかった日常の風景が戻ってくる感覚が描かれている。木琴を買った帰りの電車の場面である。

問五　この問題は注意が必要である。普通なら練習をサボっていた後悔・反省という選択肢ウなども「重苦しい気分」の内容に当てはまりそうなのだが、文中に「反省の気持ちは生じなかった」とあるのを見落としてはいけない。よって、あてはまらないのはウである。

問六　当然、木琴を弾いたふりでサボっていたことだが、それだけでは字数が足りない。サボってくだらないことを考えていた恥ずかしさなども話しづらい理由として良いので、そこも含めて字数まで書けばよい。

問八　かなり深刻な悩みだったものが、実は「親に事情を説明して木琴を買ってもらい練習すればよい」というだけの、子供ゆえの深刻さに過ぎなかった。そのことを示すためにわざと簡潔に大仰でない文章にしてあるのである。

問九　この「大いなるもの」とは、絶望から自分を救ってくれた、感謝すべき対象のことである。ここは当然、親ということになる。父親が主に描かれているが、両親に相談し、母親も「送り出してくれた」とあるので、「両親の愛情・協力」などとするのが良いだろう。

＜時間配分目安：23分＞