渋谷教育学園渋谷中学校 入試対策
2021年度「渋谷教育学園渋谷中学校の理科」
攻略のための学習方法
最も重要なことは、身の回り、身の内のありとあらゆる物事に対して、科学の視点で接することだろう。ここでいう科学の視点とはすなわち、物がどのような仕組で動くであるとか、物に施された工夫がどのような理由でつくられたのかとか、自然現象がどのような原理に基づいて起こるのかといったことを、自身で考えたり調べたりして、納得するまで追求する姿勢のことだと思う。学校や塾のテキストの内容はもちろん、それらに載っていない身近な事柄にも、「なぜそうなるの?」という好奇の眼差しを向けて欲しい。
テキストを用いた学習においてすべきことは、第一に重要語句を一通り学ぶことだろう。ただし、字面だけを暗記するということではなく、その語句が何を指すのか図を用いて説明できるようにしたり、その語句の指す物がどのような働きを持つのか、他の関連物とどのような関係なのかということを事典やインターネットで調べたりしていく中で、自然に身につけていくことを心掛けると良い。第二に問題を解くことであろう。特に、本校入試では定番化されている、計算問題や作図問題は練習を重ねてスピーディに処理できるようにしておきたい。また、問いに対して、人が読んだときに正しく伝わる言葉で返答・記述する練習も積んでおきたい。教師役の人に答えを聞いてもらったり、書いたものを見てもらったりする機会をつくれると効率が良いだろう。
本校の入試では、受験テキストには掲載されていない内容が題材になったり、テキストの内容をより深く掘り下げた内容が題材にされたりするため、受験テキストの学習を一通り取り組んだのであれば、本校入試の過去問や本校と同じようなタイプの入試問題を使って、同傾向の問題を解く練習を積むべきだろう。ただし、闇雲に過去問を多数こなせば良い訳ではなく、解き直しをして改善点を分析することも併せて行いたい。また、答えが合っている・いないに関わらず、「どうしてその答えになるのか」という問いに対する答えを用意することにこだわると良い。
本校の入試では、与えられた文章を正しく読解し、合理的に考察、適切に表現する能力を測ろうとしている。そのような能力を身につけるためには、実際に科学的な内容の文を読み、様々な考察を試みる経験を積むことが有効だろう。そのため、科学的な内容の書かれている雑誌や本、事典などを読んだり、実験教室に参加したりするのも良い対策となる。本を読む場合、中高生向けに書かれている理科の本や、専門的な知識が無くても読める科学の本などが、その入り口として適するだろう。また、普段からあらゆる事象に対して、なぜそうなるのか人と意見を交わす機会を持つことが、表現力を伸ばす上で有効だろう。是非、先生や家族、友人との対話を大切にしてほしい。
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2021年度「渋谷教育学園渋谷中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問1は化学、大問2は物理分野。どちらも長文読解と資料解釈を要する問題で、合計23問だった。その内訳は記述が1問、記号選択が14問、数値記入が6問、語句記述が1問、作図1問だった。時間は30分であるから、一題にかけられる時間は15分程度で、長文量からするとスピーディな読解と処理が要求される。
【大問1】表面張力・ペーパークロマトグラフィー/化学
- 難度:標準
- 時間配分:15分
与えられた問題文の意味を正しく読み取ること、問題文で得た情報を元に合理的な選択をすることの2点を守れば、高得点を狙える。いくつか含まれる計算問題では、求めるべき対象を明確にしてから計算式を立てたい。
問1 メスシリンダーの測定方法や注意点、誤差についての問題。④〜⑥は丁寧に計算し、正答しておきたい。
問2 表面張力と水面及びガラス面について説明されている箇所を良く読むことが重要。
問3 ガラスが引っ張る力と逆向きの力を考えよう。
問4〜7 ペーパークロマトグラフィーについての問題。こちらも、問題文をよく読むことが重要。
【大問2】電気回路/物理
- 難度:やや難
- 時間配分:15分
- ★必答問題
前半は豆電球に流れる電流と明るさについての定番問題、後半は前半で考えた内容について水流モデルを用いて考えさせる問題となっている。後半の水流モデルは考えた経験があると有利だ。
問1 電流計の使い方についての基本問題。小学校で学習したことを正しく活用したい。
問2〜4 電流と直列・並列回路の関係についての基本知識が必要。
問5,6 水流モデルの説明文を良く読み、理解できていれば標準的な内容だろう。ここまでは高い正答率を確保したい。
問7 やや考え方に工夫が必要だろう。抵抗について考えると良い。
攻略のポイント
最も重要なことは、与えられた問題文や資料の情報を正しく読みとることである。本校入試では、知識の暗記ではなく、与えられた文章や実験・観察データから合理的に考察する問題に主軸が置かれていて、考えを書かせるような記述問題も出題される。受験テキストでは見たことが無い題材が与えられる場合も多いが、そのような場合、問題文にヒントが書かれていることが多いため、与えられた問題文を良く読み返しヒントを探りたい。文中にヒントが無い場合でも、日常生活での経験を踏まえて思うことを書けばよい。
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