西武学園文理中学校 入試対策
2022年度「西武学園文理中学校の社会」
攻略のための学習方法
[問題構成]
大問は4~5つ。地理・歴史・政治経済と問題が出されて、最後の大問に現代社会分野や時事問題と記述問題が置かれる形が多い。総解答数は25~30問ほど。選択肢と適語記入が多い。
[地理分野]
地図やグラフがよく用いられている。日本の国土・地名・産業など、幅広く訊かれている。世界地図・岡山県倉敷市を題材とした問題(2022年度)や日本の地形や人口など(2021 年度)などの出題があった。世界の国々についての問題(2020年度・2018年度)も出されている。また、地図の読み取り(2020年度・2019年度)や地図そのものについての質問(2018年度)も見られる。
基本事項が多いので、難易度としてはそれほど難しくはない。テキストを丁寧に学習しよう。資料集で各種統計やグラフをよく見ておき、地図・白地図なども活用して、地理学習の初期に習った地図についての知識も確認しておこう。
[歴史分野]
ある話題についてのリード文を読み、下線部について答えていく形式が多い。埼玉県から奈良県への旅行を話題とした問題(2022年度)やSDGsと歴史を関連付けた問題(2021年度)などが出題された。古代から近・現代まで、各時代の人物・出来事・文化や外交など、幅広い時代からさまざま内容が出題されている。年代の並べ変え問題も毎年出されている。史料や図版の使用は少なめな印象である。
テキストに載っている基本事項が多いので、まずはテキストをしっかり暗記する。難しい漢字はひらがなでという指定があるが、重要事項はやはり漢字で書けるようにしておくべきであろう。どの時代から出題されても慌てないために、苦手な項目をつくらないようにすることが大事である。
[政治経済分野]
憲法や政治のしくみについてよく訊かれている。憲法と政治のしくみ(2022年度)や民主主義と憲法(2021年度)などの出題があった。この分野も、基本事項をきちんと覚えてあれば十分得点できる問題になっている。制度に変更があった場合などは問題になりやすいので、重大ニュース集などで特に注意して見ておこう。
[現代社会分野と記述問題]
最後の大問で現代社会と記述問題が出されるパターンがここ数年続いている。設問の性質上、直近で起こった出来事が取り上げられやすいので、時事問題集などで最新の社会情勢や出来事を見ておく必要がある。
記述問題は40~60字程度でまとめられる分量だが、2018年度以降では自分の考えを述べる論述タイプの問題になっている。社会についての知識を増やすだけでなく、そのことについて自分なりに考えてみたり、人と意見を交換してみたりして、いろいろな考えに触れておくとよい勉強と対策になるだろう。
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2022年度「西武学園文理中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
総解答数は28問。選択肢と適語記入が多く、この点ではあまり時間はかからない。
今年度は記述問題が自分の考えを述べる論述タイプであった。字数は70字ほどでまとめる文量だが、自分の意見をまとめるにはそれなりの時間を要する。記述問題になるべく多くの時間を残すようにしたい。
【大問1】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:4分
- ★必答問題
世界の地図や国旗など。
問1 A. 日本標準時子午線は東経135度。
B. 経度15度につき1時間の時差が生じるので、0度の本初子午線が通るイギリスとは135÷15=9(時間)の時差がある。
問2 イギリスの国旗は3つの旗の模様を合わせてできたユニオンジャックと呼ばれる図柄(選択肢イ)である。
問3 東経180度の日付変更線を境に日付が変わるので、一番東寄りのイの地点が最も早く一日が始まる。
【大問2】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:5分
- ★必答問題
岡山県倉敷市の地図を題材にした問題。
問1 アは島根県、イは広島県、エは兵庫県である。
問2 鳥取・岡山・島根・広島・山口の5つの県が中国地方に分類される。
問3 25000×2=50000(㎝)=500m(0.5㎞)となる。
問4 岡山県水島地区には大規模な鉄鋼と石油化学の工場があり、石炭・石油を原材料とした製品の出荷額が大きい。
問5 岡山県は旧国名を備前といい、備前焼という焼物が伝統工芸品となっている。
【大問3】歴史分野
- 難度:標準
- 時間配分:10分
- ★必答問題
埼玉県から奈良県への旅行を話題として、出来事や人物について訊かれている。
問1 A. 豊臣秀吉 B. 明智光秀 C. 参勤交代
問2 1964年の東京オリンピックの開催に合わせて、開始直前に東海道新幹線の営業が開始された。
問3 五箇条のご誓文が1868年である。日清戦争(1894年)・西南戦争(1877年)・大日本帝国憲法の発布(1889年)。
問4 「富嶽三十六景」の作者は葛飾北斎。
問5 各地の宿場間をリレー形式でつないで人の脚で荷物などを運んだ飛脚。江戸―大阪間を3日で走ったと言われている。
問6 資料は牛車(ぎっしゃ)という貴族の乗り物で、文字通り牛に引かせていた。
問7 細長い木の札で木簡と呼ばれた。
問8 前島密は日本の近代郵便制度の基礎を築いた人物。のちに早稲田大学の学長なども務めた。
【大問4】政治経済分野
- 難度:やや難
- 時間配分:5分
民主主義と憲法について。
問1 アは国会→内閣、イは内閣→国会、ウは裁判所→国会への抑止となる力である。
問2 エ. 裁判官が職務に適さない行動を取った場合など、国会内に弾劾裁判所が設けられ、審理に付される。
問3 内閣の会議という意味で閣議と呼ばれ、政令などが決定される。
問4 被害者に代わり警察官などが逮捕・捜査にあたり、検察官が起訴して裁判で争う。
問5 ア・ウ・エは精神の自由に属する。
【大問5】現代社会分野
- 難度:やや難
- 時間配分:6分
アイヌ民族の問題を取り上げ、少数民族の文化をどう守るかを考えさせている。
問1 世界遺産の登録は国連教育科学文化機関(ユネスコ)によって行われる。
問2 北海道の先住民族アイヌ。
問3 日本とロシアの間にはオホーツク海が広がり、北洋漁業の漁場になっている。
問4 文化を担う人々が減っていくなか、保護するためには自治体が予算をつけて文化を学べる施設を整備したり、知識を持つお年寄りの人たちに話を聞いて文章にまとめたりなど、次の世代が積極的に関わっていく必要があるだろう。
攻略のポイント
全体から広く訊かれる場合もあれば、範囲を絞って狭く訊かれる場合もある。各分野、偏りのないように、特に苦手な分野を作らないように心がけて勉強したい。特別な難問にはなっていないので、基本事項をしっかり覚えよう。
記述問題は論説タイプのものが出題されている。初級の記述問題集で練習しても対応できないので、難関校の記述問題に挑戦してみたり、ハイレベルな問題集を解いてみたりして、自分の考えを字数にまとめる練習をしておこう。
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