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立教池袋中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2017年度「立教池袋中学校の国語」
攻略のための学習方法

問題構成

大問5つで問題数は33問。長文読解・詩(短歌・俳句)・漢字という組合せがここ数年のだいたいの定形となっている。

読解問題

物語文・論説(説明)文・随筆文、あるいはこのうちの2種類で3問ほど出題されるのが通例である。
物語文4000~5000字・その他2000~2500字と、全体の文字数は8000~10000字にもなる。読解のスピードをつける練習が必要である。

形式は選択問題と書き抜き問題が主で、自分で考えて書く問題も数問含まれる。
書き抜き問題は注意が必要である。通常、書き抜きの答えを探す範囲を指定する(~行目より後から・・・など)試験も多いのだが、本校ではそうした指示は無い。漫然と探すと本文全体を読み返すはめになる。特に物語文は文量が多めなので、探すのに手間取ると大きく時間を失う。設問と傍線部を最初に確認しておき、読み進めながら使えそうな箇所をチェックしておくという進め方で過去問に慣れておきたい。

自分の言葉で書く問題は、テーマとも関係する部分が多いので、素材文全体をよく考えて傍線部周辺だけにとらわれないように気をつける。

また、第二回試験では、長文の記述問題が出題される場合がある。第二回での受験を考えている人は、長文記述の練習にも取り組んでおくことが肝要である。

漢字・言語事項

大問1つに漢字が割り当てられるのが通例である。合わせて慣用句などの言語事項が出される年度もある。
それほどの難問は見られない。一般的な漢字練習帳やことわざ・慣用句問題集を丁寧に覚えてあれば足りるだろう。問題数は少ないが、あまり差がつかない分野なので確実に得点したい。

詩・短歌・俳句

韻文については生徒の作による詩や俳句を用いた問題が多く見られる。年齢が近い分、内容が理解しやすいものが多い。普段の学習でも、中高生くらいの作者による詩・短歌などに多く触れておくとよい対策になるだろう。

《まとめ》

男子校の国語の問題としてはやりごたえのある試験である。文字数も多く、言葉で記述する問題も多い。50分で終えるには、速さが必要である。
ただ、合格者平均点はさほど高くなさそうでもある(60~65点?)ので、書き抜き問題で答えを探すのに時間がかかりそうなものは諦めるのも一つの方法である。

文字数が多いので読むスピードをつける。
書き抜き問題で時間をロスしないように試験の解き進め方を工夫する。
詩・短歌・俳句などの問題を多くこなし、韻文に対する感覚を磨く。

例年、試験問題の形がほぼ一定なので、できるだけ多くの過去問をこなして慣れておくことが特に有効な試験である。

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2017年度「立教池袋中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

例年通り、解答数は33問。大問5つは物語文・随筆文と詩と漢字という構成になっている。素材文は合わせて8500字ほどになり、文量は多い。

抜き出し問題と文中の内容を自分でまとめるような問題が多く探すのに手間取ると時間が足りなくなるので、まず傍線と設問を確認して読みながら抜き出せる部分の目星をつけるなど、手際よく解き進む必要がある。

【大問一】小説の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:12分
  • ★必答問題

掌編小説という、短編よりもさらに短い小説。大学時代を回想する内容で一見、作者の実体験のようにも受け取れる。

(二) そうするつもりもなかったが、物事の流れでそうなってしまうという意味。

(三) 「血がのぼった」時点での理由で考える。後に恥ずかしさを感じたかもしれないが、そのことははっきりとは描かれていない。

(四) 「口をそろえて」と表現されているので、ヤマシタさんと同じ言い回しがふさわしい。

(五) 芸術家は常に作品を鑑賞する者の評価にさらされる。自分では傑作だと思っても駄作と言われてしまえば受け止めるしかない。神の審判にも等しいと作者には感じられるものであろう。

(六) 現在、主人公は小説を書く身だが、自分の作品に価値があるかどうか恐れを抱いている。ヤマシタさんの言葉を聞く前は、小説家になれるかもしれないと無邪気に憧れていた時期があった。その部分から探す。

(七) 文中に「存在感のたっぷりとある人間」と比較してヤマシタさんの様子を表した部分がある。具体的に身体の一部を表現している。

【大問二】小説の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:15分
  • ★必答問題

テニス部の友人に意地悪をしてしまったことを後悔し、ぎこちなくなってしまった仲間との関係を修復しようとする主人公たちの様子が描かれる。

(一) 計算すると勝率5割である主人公が一番強いということになる。

(三) 朝練の対抗戦で一年生は見る影もない惨敗だった。昨日のことが心に残って試合への意欲が十分わかなかったせいだと考えられる。

(五) 朝練の後に主人公が武藤に話しかけようとした内容から、武藤が昨日の出来事の首謀者であったことがわかる。

(六) 朝練のランニングの最中に、コート整備を当番制にしてもらおうか相談しようと考えている場面がある。

(七) 事態を収拾するきっかけになったVサインは、家族との絆の象徴であった。本文の最後で、家族とテニスをしたいと願うシーンもある。父親の作った豆腐を皆に食べてもらいたいというのは、仲間や家族がいることの大切さをあらためて感じた主人公の気持ちであろう。

【大問三】随筆の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:14分
  • ★必答問題

登山の実力者と山登りをした筆者は、専門家とアマチュアの力の差を見せつけられる。

(一) 「あまあし」は訓訓読み。「あめかぜ」が同じ。

(三) スマートフォンなどもよいだろう。登山に持っていけそうにないものはダメである。

(五) 文中にはっきりは書かれていないが、休憩毎に何かを食べるのは、それが体力回復に役立つと考えているからであろう。

(六) 「追いつこう」などと思っている様子は描かれていない。

(七) 「持ち物は何ですか」と問われているので、「~な何」という形で答えなければならない。ここは「ザック」のことなので「~なザック」とまとめる。

(八) おにぎりが凍るという話をしている。「山」の前につく言葉なので「冬」、そして「夏」と考えられる。

【大問四】漢字の読み書き

  • 難度:標準
  • 時間配分:2分

さほどの難問はないので全問正解を狙いたい。

【大問五】詩の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:7分

(一) 「にょきにょき」は大きく伸びる様を表す。ここは、小さいけれども本人としては精一杯という感じで使われている。

(三) 尺取虫は幼虫なのでいずれ羽化して蛾になる。それを知っていればこの問題には有利だが、知らなくても、子供→小さく一歩ずつ・大人→一足飛びに飛ぶという対比で考えられるだろう。

(四) 「疑い」なので「~かな」という疑問を表す部分が使える。

攻略のポイント

書き抜き問題では探す範囲が指定してある試験が多いものだが、本校はそれが無い。うっかりすると全文を何度も読み返すはめになる。
本文を読む前にまず設問にざっと目を通し、書き抜き問題で使えそうな箇所をチェックしながら読み進むのが良いだろう。詩や短歌・俳句が好んで出される傾向にあるので、類似問題を多くこなして、慣れておきたい。

また、第二回の試験では長く記述する問題が出されることが多いので、第二回での受験を考えている人は対策を怠らないようにしたい。

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