桜蔭中学校 入試対策
2015年度「桜蔭中学校の理科」
攻略のための学習方法
[理科の知識]
理系科目ではあるが、中学受験理科はおぼえるべきことは多い。実は暗記科目と言ってもいいかもしれないくらい、合否の分かれ目となる。是非一問一答形式の問題集は1冊用意して、入試まで何度も繰り返して、仕上げないといけない。ただ、注意しないといけないのは一人でやらせていると、本当の意味の丸暗記になってしまう小学生は多い。しっかりと意味をわかった上で、理解した上で憶えているかはきちんと大人がチェックしないといけない。
[計算問題]
理科の計算問題は、そのほとんどが典型問題である。算数のように思考力を問うようなものは出ないといっていいであろう。
それは、算数とは求められているものが違うのである。よって、対策は本当によく見る基本的な問題さえできればいい。
このレベルの学校の受験だと、難しめのテキストが渡されているであろうが、そこに時間をつぎ込むのは危険である。桜蔭だからといって、次々に難しいものをやらないといけない、というわけではない。
はっきり言って、桜蔭の理科は易しい。中位ぐらいの学校がこれくらいを出しても不思議はない。
[考えさせる問題]
月や金星の見え方、見える位置は頻出の問題だ。実は暗記させるような教え方をしている塾や講師もいる。それではまさか合格には近付かない。なぜ、月や金星がその時間にその方向に、その形で見えるかを説明できないといけないのだ。
時間ばかりかけて、その割に成績が上がらない勉強のパターンとは、とりあえず、答えがあっていれば次にいってしまうという勉強だ。
応用問題と一般的に言われるものが解けない。それは、わかっていないといっていいくらい理解が浅いのだ。もしくは理解を間違っても、正解してしまっているパターンもあるかもしれない。きちんと理解できたかどうかは、その問題の答えまでの過程が、説明できないといけないのだ。天体の問題にはとても当てはまる話だ。毎年、原理は同じだが、暗記が通用しない、は頻出である。それへ対応する準備は受験生自身の言葉で説明できるまで理解できているかどうかという点だ。
[時間が少ない]
時間は多くない。30分でこの内容は少しきつい。
計算に特別、桜蔭対策は必要ないとは思うのであるが、スピードと正確さは必要である。いつも見る問題を素早く正確に仕上げる勉強は当然必要である。
そして、理科で時間がかかってしまうのは実験観察とそのデータの読み取り問題である。一応考えさせる問題といえないではないのであるが、私は結局は知識であると思っている。
これは理科に限らず言えることであるが、興味を持ったことは調べる習慣をぜひ持ってほしい。そして、その行動を周りは後押ししてあげてほしい。
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2015年度「桜蔭中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
Ⅰは一つ一つ選択肢を考えないといけない。考えながら勉強を進めてきたか否かがわかる問題。それに対してⅡ以降はカリキュラム・テキストをどれだけしっかりと進めてきたかが、きれいに点数化されるといってよい。電流の問題も発光ダイオード・手回し発電機などが典型問題としては一番最後くらいに位置するものである。基本的に思考力を問う問題はない。あくまで、どれだけ忠実にカリキュラムをこなしてきたかが問われる。
【大問Ⅰ】地学(天気)
- 時間配分:6分
前半が基本的な知識で、後半が一問一問、考えて答える問題。バランス良くつくっている。
問1 基本知識。必答。
問2 基本知識。必答。
問3 基本知識。必答。
問4 基本知識。必答。以上問4までは全く問題なくできていないといけない。
問5 グラフの読み取り。気温から鹿児島と東京を判断して、一日中雪の降り続く新潟という判断であろう。繰り返すときは単に答えがあっていればよいではなく、なぜグラフ3になるのかを説明できるようにしないと意味はない。
問6 基本知識。必答。
問7 基本問題。必答。
問8 写真う はこれからまさに台風が襲来するのであるから、答えやすい。必答。
問9 これも答えだけでなく、理由付きでどれがどこかを説明できるようにしておく。
【大問Ⅱ】生物(実験・データの読み取り)
- 時間配分:6分
生物はやはりデータの読み取り問題は出しやすい。ある意味、典型問題である。
問1 ①~⑤は基本問題。必答。⑥のモンシロチョウのさなぎの期間は迷うかもしれない。
問2 木わくをはい上がるかどうかはデータからはわからないが、他の選択肢の消去で選ぶことができる。これも単に答えられるようにすればいい勉強ではだめで、イ~エがなぜだめなのか説明できるようにするのが、学習。
問3 データの読み取りもさほど難しいことはないであろう。正答率は高いのではないだろうか。表現の仕方はいくつかあるので、理解できていることが伝わる文章であればよい。必答。
問4 基本問題。必答。
【大問Ⅲ】物理(ばね・てこ)
- 時間配分:6分
基本問題の範囲を出ない問題。必答である。
問1 基本問題。必答。
問2 基本問題。必答。2倍なので、比を使うのだろう、というのはあまり難しくはないであろう。
【大問Ⅳ】物理(電流・発光ダイオード・手回し発電機)
- 時間配分:6分
手回し発電機の問題である。進めているカリキュラムの中に手回し発電機の問題がないとするとまさしく問題である。発光ダイオードについては言うまでもない。記憶が薄れていたとしても問1があったので、何とかなった生徒もいるであろう。毎日しっかりと勉強を進めてきた生徒が点数が取れ、かつ、差をつけられる問題である。
問1 基本問題。手回し発電機の確認である。必答。
問2 発光ダイオードについての知識である。必答。
問3 問1の問題と聞いていることは変わらない。必答。
問4 コンデンサーについての知識。桜蔭を受けるのであれば知っていないといけない知識。知っていれば簡単すぎる。桜蔭らしい問題。
【大問Ⅴ】化学(中和)
- 時間配分:6分
理科の計算としては典型問題中の典型問題である。かつ、表にある40㎤が中和点となるため、易しい方の問題と言える。
問1 ・問2 同じことを聞いている。差を考えれば、何となくでも正解は出てしまう。学習するときは、説明できるようになって初めて“理解できた”である。
問3 表をつくることができれば、簡単である。
攻略のポイント
現在の中学受験理科の難易度は高めであるが、典型問題がレベルをそろえて出題されている。物理・化学・生物・地学全て、テキストに出ている典型問題をおろそかにすることなくマスターしていくという勉強が要求されている。その時に注意しないといけないのは、難しい問題については正答が出ればそれでOKという勉強方法になりがちなところである。ある意味、“わかった”なのであるが、それでは入試では対応できないであろう。マスターできたかどうかはその問題の解法を説明できたかどうかで判断してほしい。1学年下くらいの生徒に説明して理解させるくらいの説明である。それができて初めて理解できた、というレベルで進めてほしい。
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