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開成中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2015年度「開成中学校の理科」
攻略のための学習方法

[記述]
まずは暗記レベルの記述を確実に出来るようにします。小問・一行レベルでの知識チェックを多くこなして知識を定着させるとともに、反応が素速くなるトレーニングを繰り返し行ってください。ここで重要なのは正確さです。理科の記述問題には、明確な採点基準があります。模試や過去問の直しでも、模範解答の記述と自分の解答がどう違うのか、しっかりと検証することが大切です。
よく出てくる記述問題は、模範解答をそのまま暗記してしまうのも手です。特に記述が苦手な受験生は、記入式のサブノートを利用してまとめの練習を兼ねて書き込んでいくとよいでしょう。とにかく正確な言葉で覚えてください。実験やグラフの考察では、思考力を要求されています。問題文から実験の様子を想像して考える練習をする必要があります。

[作図]
グラフの作図は、値をとって結ぶだけであれば特に対策は要らないと思われます。ポイントは通る点を先にはっきりと打ち、その形を直線なのか曲線なのかある程度見極めてからつないでいくことです。通っている点を確実に見られます。
植物や昆虫の作図は、スケッチや作図の練習が必要です。必ず自分で描いてみてください。全体のバランスや、本物に似ているかなどは重要ではなく、線をはっきり描き、どことどこがつながっているか、位置関係を明確にしたものが理科の図です。描いた際は必ず理科の先生にチェックしてもらうと良いでしょう。

[計算問題]
計算問題は、簡単な化学計算、力学計算が出来れば問題ありません。出題の仕方はとても分かりやすいので、ここで得点する受験生が多いのではないかと思われます。反対に、ここを苦手にしている受験生は絶対にクリアして差がつかないようにしておく必要があります。
化学計算でつまずくのはたいてい整理の仕方です。グラフや表からの数値の書き抜き方を覚えるとたいていすぐに出来るようになります。力学は書き込みが重要です。てこの回転力(モーメント)や浮力の力のつりあいを矢印を描きながら考えられるようになれば、差をつけられずにすみます。

[分野別の対策]
《生物分野》
知識ノートを作り、昆虫の食べ物、口の形、冬越し、完全変態・不完全変態については自分で図に描いてノートにまとめておきましょう。知らないことや忘れていた知識があったらその都度ノートに書き加えて、着実に知識を増やしていってください。植物も花の名前や実の形、花粉の形をテキストを見ながらまとめて、確実に覚えてください。一行チェック問題集を少なくとも1冊はきっちり完璧に暗記し、何を聞かれても答えられるとようにしておきましょう。
《化学分野》
開成志望で水溶液の性質を覚えていない受験生はいないと思います。易しい問題が出ることの多い分野ですが、この分野(水溶液、気体、金属)は知識を増やしておくとよいでしょう。26年度は、実験器具の扱い方についてもやや詳しい知識が出題されました。ガスバーナー、アルコールランプ、ろ過装置、試験管の扱い方、上皿てんびん、顕微鏡の扱い方は完璧にノートにまとめて覚えてください。
《物理分野》
標準問題が出来れば十分です。簡単な力学計算を中心練習しておいてください。
《地学分野》
その年の時事に絡めた問題が出題されることが多いです。26年度は「日食」、24年度は「地震」や「津波」、「液状化現象」について出題されました。新聞・ニュースなどで時事の知識や理解を深めておきましょう。また、太陽と気象が絡んだ問題は頻出です。日本各地での太陽高度や気温、降水量などのグラフをしっかり理解することが必要です。

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2015年度「開成中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

 大問が4つで40分、かつ難問はないということで、時間が余るくらいになるのが普通であろう。
十分に時間はあるので、あせらずにゆっくりやってくれればよい。
ただ、基本的な知識をもとに、思考力とまではいかないが、考えさせる問題が入っているので、当たり前の話なのだが、普段から丸暗記ではなく、根拠を納得しながら勉強をする必要はある。

【大問1】化学

  • 時間配分:10分

塩酸+石灰水など、基本的な知識を問いつつ、文章から考えさせる問題が入っている。
特に難問があるわけではない。

問1 基本問題。必答。
問2 基本問題。必答。
問3 今まで解いた問題ではなく、いわば考えないといけない問題であるが、難しくはない。できないといけない。必答。
問4 基本問題。必答。
問5 典型問題。はじめに出てくる空気を使って、二酸化炭素の量を測る実験問題は頻出である。必答。
問6 Yが何であるかは全く知らなくてよい。気体が溶けていることが文章から理解できるかどうかが聞かれている。
問7 これは知識。知らないといけないレベル。必答。

【大問2】生物

  • 時間配分:10分

難しい問題はないといっていいであろう。

問1 基本問題。必答。
問2 昆虫ということであしが6本ということはいいとして、この昆虫のあしがどこにあるかはモンシロチョウから推測するしかないであろう。
問3 基本問題。絶対に間違えてはいけない知識。
問4 いわゆる分解者の仲間ということで正解できないといけない。必答。
問5 カブトムシとモンシロチョウは違うということで消去法でできる。必答。
問6 基本問題。必答。

【大問3】物理

  • 時間配分:10分

計算問題が入っているが、全て何回も解いたはずの典型問題で占められている。
計算問題はこれまでの勉強で一度ならず何回か解いた問題が出題されるといっていい。

問1 基本問題中の基本問題。必答。
問2 おなじく、何回も解いた問題。必答。
問3 さおばかりの問題である。何回も繰り返した問題になっていないといけない。必答。
問4 基本問題。必答。
問5 典型問題。何回か解いたはずの問題。
問6 基本問題。必答。

【大問4】地学

  • 時間配分:10分

しっかりと知識が入っているかどうかで決まる。

問1 典型問題。必答。
問2 基本知識をもとに考える。解いたことがあるであろうが、憶えることが大切なのではなく、なぜそうなるのかを説明できるようにすることを目標に毎日の勉強を進めることが大切なのである。
問3 明け方の満月の方向をもとに考える。
問4 基本問題。必答。
問5 典型問題。必答。
問6 基本問題。必答。

攻略のポイント

①知識
 どれも基本的な知識から出されている。簡単だからといって甘く見てはいけない。
どの分野についてももれなく覚えていかないといけない。一問落とすことがとても大きい。
また、勉強するときも丸暗記では対応はできない。暗記事項をもとに考えさせる問題も出されている。しっかりとした“理解”をもとに終えていかないとだめなのだ。
よって、丸暗記になっていないか、きちんとチェックしていかないとだめなのである。

②計算問題
 理科の計算問題は考えさせる問題というよりはいつかどこかで解いたことのある典型問題になるのがふつうである。はその通り典型問題で占められている。
一般的なカリキュラムであれば、必ずやっているはずである。
本当に基本問題でいいので、解けないものはない状態で試験に臨みたい。

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