中学受験プロ家庭教師 開成中学校の傾向と対策
中学受験専門プロ家庭教師が語る

開成中学校の傾向と対策

基本情報:偏差値動向
  本年度 一昨年度 一昨年比
サピックス 50 50 ±0
日能研 50 50 ±0
四谷大塚 50 50 ±0
首都圏模試 50 50 ±0
出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

開成中学校の入試傾向をプロ家庭教師の視点で解説します。役立つプロのノウハウをご覧ください。
お手元に過去問をご用意ください。

受験の攻略ポイント

男子御三家。私立男子校の最難関だけあって、どの科目も、中学受験の全分野をまんべんなく学習する必要がある。基本事項を習得した上で、高レベルの「思考力」が求められている。

算数 全分野において、学んだ内容はすべて習得する、学んでいなくても自力で考え抜く力が要求される。
国語 出題傾向や難易度は一貫していない。「いかなる状況にも対応せよ」ということだろう。相応の準備が不可欠。
社会 基礎的問題が多くて平易なため、合格ラインは高い。つまり、小さなミスが致命的になる。
理科 知識問題のレベルはごく普通。尚「実験・観察問題」を中心に考えさせる設問があり「思考力」が問われる。

新しい傾向の出題が見られました

開成中学校では2018年度入試より、新しい傾向の出題がみられる。2020年度大学入試改革を踏まえた出題とみられ、受験生には対策が必要だ。

 

・2018年度 国語 【大問二】[問二]
「条件付き内容説明記述」に新しい傾向が見られた。国語としては初の、「グラフ読み取り」を含めた設問。本文自体があまり例のない「報告書」であり、「売れ行き総数の推移」を示す折れ線グラフを読み取る必要がある。
「思考力・判断力・表現力」が問われている。これらの力を培うためには「本校対策」だけではなく、「公立中高一貫校」で出題されるいわゆる「適正問題」についての対策などを試みることが肝要となる。

 

算数の攻略ポイント

試験時間:
60分
満点:
85点

よく出題される分野は、立体図形、速さ、数の性質、規則性である。ただし、出題分野に極端な偏りはなく、平面図形、文章題など、幅広い分野から出題されている。本校を目指すからには、分野を問わず、高いレベルまで学習しておく必要がある。

2023年度

分野・単元 難度 時間配分 必答問題
【大問1】速さ 標準 6分
【大問2】平面図形 標準 7分
【大問3】立体図形 標準 9分
【大問4】点の移動 やや難 16分
【大問5】場合の数 標準 18分

国語の攻略ポイント

試験時間:
50分
満点:
85点

近年は、「論説文(説明文)」と「小説」、「小説」と「随筆」、「小説」のみ、「随筆」と「詩」といった具合に出題傾向が安定していない。

したがって、「論説文」「説明文」「小説」「随筆」「韻文」、あらゆる文章に対応できるようにしておく必要がある。2023年度は「論説文」と「小説」の大問2題。文章量はかつて5000字程度が基本だったものが近年は増加傾向で、昨年度は一昨年度の約7800字から一気に約12000字と急増した。本年度はやや減少したが、それでも約9600字だ(要注意!)。「解答形式」はほとんどが字数指定なしの「説明記述問題」(解答欄はマス目なしで1~4行ほど。1行=30~35字程度)が本校の伝統。過去2年は「説明記述」に「字数指定」が設けられたが、本年度は伝統回帰で全て「字数指定なし」。無論、今後「新傾向」もあり得るので、意識はしておくこと。「説明記述」以外の「選択肢」「抜き出し」などは少ない(本年度は昨年度に引き続き皆無)。「漢字」の「読み書き」は必出(一昨年度は「書きとり」と「語句」完成の「漢字記述」だったが、本年度は昨年度同様に「書きとり」のみ)。他に「語句の意味」などの「知識」が問われる年度もある(本年度は未出)。尚、2018年度は21年度から導入された新たな大学入試制度で重視される「思考力・判断力・表現力」を意識した新傾向の「説明記述」が出題されたが、それ以降はそうした問題はない。無論、油断はできないので注意を要する。85点満点。試験時間は50分。

2023年度

分野・単元 難度 時間配分 必答問題
【大問一】「論説文の読解」(「説明記述」3問。「漢字の書きとり」全4問) 標準 22分
【大問二】「小説の読解」(「説明記述」4問) 標準 28分

理科の攻略ポイント

試験時間:
40分
満点:
70点

物理分野から大問2題、地学・生物から大問1題ずつの出題であった。過去の出題を見ると、化学を含めた4分野から均等に出題されることが多い。

例年、実験や観察の結果もとに考えさせる出題が多いが、そのようなタイプの問題においても、考える上での基本となる知識を確実に身につけることが必要不可欠である。

2023年度

分野・単元 難度 時間配分 必答問題
【大問1】地学分野 地層・地震 8分
【大問2】物理分野 沸騰石・熱の伝わり方 標準 10分
【大問3】物理分野 ふりこの運動 標準 10分
【大問4】生物分野 人のからだの働き やや難 12分

社会の攻略ポイント

試験時間:
40分
満点:
70点

「地理」「歴史」「公民」「時事」、全ての単元から出題され、近年は「思考問題」もあるが、傾向は一貫していない。2023年度は、「歴史」1題(「地理」「公民」「時事」が混在)・「総合」(「地理」「公民」「時事」「思考問題」)の大問2題だった。

昨年度は「歴史」1題・「地理」(「歴史」が混在)・「公民」(「時事」「歴史」「思考問題」が混在)の大問3題。単元別の配点比率としては、ここ5年続けて「歴史」が最も高くて本年度は約50%。以下、「公民」と「時事」がともに約15%、「地理」と「思考問題」がともに10%弱。全解答数は例年ほぼ50~60程度で、本年度は57(ただし、70以上の年度もあるので要注意)。解答形式は、「選択肢」と「事項・人物等記述」が中心で「説明記述」は少ない(昨年度は3問だったが、本年度は「歴史」で2問)。また、例年、「統計資料」の読み取り問題や「世界地理」があるので注意すること(本年度、「統計資料」は未出)。また、いわゆる「御当地問題」も押さえておきたい。本校の周辺も含め、「東京」や「関東」についての出題がある(本年度は未出だったが、昨年度は典型的問題があった)。尚、「大学入試レベル」の「ディープな知識」が必要となるものもあるので、留意すること。70点満点。試験時間は40分。

2023年度

分野・単元 難度 時間配分 必答問題
【大問1】「歴史」(「地理」「公民」「時事」が各1問混在) 23分
【大問2】「総合」(「地理」「公民」「時事」「思考問題」) 標準 17分

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伸びる受験生はどうしているのか?家庭でのサポートで親が気をつけるべきことは何か?勉強のサポートの仕方から親子の関係性など・・・ぜひ参考にしてください。

学校 開成中学校
偏差値 2023予測偏差値71(四谷大塚80%)・68(サピックス80%)
併願校 1月入試では渋谷教育学園幕張中市川中、2月は聖光学院中筑波大附属駒場中海城中浅野中栄光学園中が多く見られる。
*入試日程の変更にご注意ください
合格者 合格最低点を見ると、年度による差があるが、事前の過去問対策では最低65%はクリアしよう。出身塾別で見ると、サピックスが多く、四谷大塚・早稲田アカデミー・日能研が続いている。リーダーズブレインの生徒も同様の塾生が多い。
進学実績 例年、東大に3割以上が合格する。早稲田大慶應義塾大には、卒業生数に対し5割以上が合格している。(現役進学率は非公表)
その他 東大合格者数トップの男子中高一貫の最難関進学校。合格最低点は65%以上と高く、多くの受験生が確実に得点してくる問題が多い。わずかな気の緩みも許されない。
基本情報 所在地 〒116-0013 東京都荒川区西日暮里4−2−4
最寄駅 JR・地下鉄千代田線「西日暮里」より徒歩1分
連絡先 ℡:03-3822-0741
沿革 明治4年開校。
開成中学校

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