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開智中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2016年度「開智中学校の理科」
攻略のための学習方法

[理科知識]
まずは入試の基本として、確実な理解のもとの理科知識が重要である。
今年度は、食物連鎖・中和などのびっくりするような基本用語を聞く問題から、また、アンモニアの性質、地球から真夜中に観測できない惑星とつづき、知識としてはここが分かれ目になるかと思われる節足動物の分類が聞かれている。全て必答だ。
そして、単純な知識とは言い切れないのが、【大問4】の金星だ。当然丸暗記では対応できない。その動きについての「理解」が求められる。
天体の動きについては、まず最初に太陽と月と星、そしてその次に金星である。さらに言うと内惑星である火星になるのであるが、金星までは飽きるくらいやってほしい。問5を除けば典型問題である。いつかどこかでやった問題だ。単純に言うと、基礎知識と金星の動きと実験の読み取りができれば今回は合格したと言えるかもしれない。
ところで、知識の丸暗記ではなく「理解」であるが、これはつまり、説明できるかどうかということである。
なぜその答えになるかという説明。これができて初めて入試に耐えうる知識といえる。今回の金星は典型的なものであろう。
家庭では、あやしい知識については一問一答の問題集などで、答えから、逆にその言葉を説明させるようにしてほしい。また、なぜその答えになるのかも説明させてほしい。自信を持って説明できなければ、それは入試では使えない丸暗記をしているということになる。
 
[実験観察問題]
 これは時間との勝負だ。【大問2】のミジンコの実験はいいとしても、【大問1】の熱と【大問3】の中和反応は時間がかかってしまうであろう。
問題文が理解でき、文章的に読み取れれば出来るという問題は、上記の分類では「必答」にした。「必答」の問題は、男子の合格者平均点を基準にした。必答が全てできれば、男子合格者平均点に届く計算である。したがって、他の難易度を勘案すると、国語的に普通の読み取りは出来てほしいのである。
実験観察問題が薄めになる受験カリキュラムの場合は、過去問を中心に読み取りになれておかないといけない。とはいっても他の学校の過去問にまで手を広げる必要はない。まずはこの開智の過去問を使うのが一番効率的だ。時間がなければ、実験観察の大問だけを拾ってやってもいいだろう。
 
[まとめ]
 まずは、一問一答的な問題集を使い、今までの理科知識を定着させること。
理科は意外かも知れないが、上位校であってもここで差がつく。なかなか理科の基本知識というものは頭に定着していないのが大多数の受験生だ。ここは強調したい。
そして、上記のように丸暗記にならないように注意したい。しっかりと理解しながら進めているかどうかを確認してほしい。暗記モノだからといって一人でやらせるのは小学生にはリスクを伴う。
次には過去問を中心に実験観察問題の読み取りだ。ある程度数をこなして慣れておいてほしい。

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2016年度「開智中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

計算問題は多い、しかし、理科の計算問題はいわゆる典型問題。テキストで解いたことのあるものしか出ていないといっていい。算数と違って、出題の仕方にバリエーションはつくりにくい。例えば中和だったら、塩酸と水酸化ナトリウムというように、登場人物がいつも同じように、語句もそのまま同じ問題となる。よって、準備はしやすい。受験まで時間のないときでも、十分間に合う。

【大問1】地学・地震

  • 時間配分: 7分

基本的にP波とS波についてのことのみしか聞いてはいない。あとは結局速さの問題になっている。理科について聞いているというより算数の速さがチキンとできるかどうかといったところ。

問1 基本問題。いつもよく見るグラフとは時間と距離が縦横逆になっている。気をつけないといけない。
問2 基本問題。
問3 問1,2ができれば簡単。基本問題である。
問4 基本問題。
問5 常識問題に近い。近さで比べればそれでいい。
問6 基本問題。できないといけない。
問7 計算が多少大変。算数っぽい。ミスが出るかでないかというところだろう。

【大問2】物理・ふりこ

  • 時間配分:7分

問1 基本問題。できないわけにはいかない。
問2 同じく基本問題。
問3 ふつう、1往復の時間を聞くものだが、10往復の時間を聞いている。この学校は聞く点を少しずつ変えている。注意しないといけない。
問4 表の読み取り。難しくはないだろう。
問5 初めて解く問題になるだろうが、書けないといけないであろう。なぜそのようになるのかを説明できるように準備することが大切だ。
問6(1) 正答率は低いであろう。できなくとも合否には関係ないであろう。
  (2) 難しいであろう。

【大問3】生物・知識、実験

  • 時間配分:7分

実験問題も入っているが、特別ややこしい条件があるものでもない。難易度は低い。

問1 基本知識。
問2 基本知識。
問3 基本知識。
問4(1) これは常識問題。
      (2) 解いたことはない問題だろう。ペプシンがタンパク質の消化ということで考えろということ。できるべきであろう。
問5(1) 常識問題の範囲であろう。
  (2) (1)が正解できれば、特に問題はない。

 

【大問4】化学・気体の発生

  • 時間配分:7分

問1 基本知識と言いたいところであるが、現在の塾のカリキュラムではマグネシウムの反応はあまりやっていない。マグネシウムと塩酸・水酸化ナトリウム水溶液の反応は簡単ではなかったと思う。できなくとも仕方ないかもしれない。
問2 これは基本・典型問題。
問3 おなじく、典型問題。何度もやったはずである。
問4 実験問題っぽくなっているが、塩酸の蒸発は受験生的には常識のはず。
問5 グラフは小学生には少し難しい。これも少々難しい。
問6 典型問題である。これはできないといけない。
問7 難しめといっていいのだが、典型問題である。薄める問題は何度か解いたはずである。そこできちんと理解できるようにしてきたかどうかということである。

攻略ポイント

計算問題が対策のポイントになる。多めではあるが、理科でありがちな典型問題の繰り返しである。いつも使ってきたテキストの中にあるはずだ。テキストに出てきた計算問題は必ずマスターしよう。一問一問の重要度は算数とは比べられない。準備したその問題が語句もほぼそのまま出るくらいである。
 ただし、注意してほしいのは、小学生が一人で勉強を進めると、ただの解法、計算の丸暗記になってしまうことは実は非常に多い。まさしくその問題しか答えられなくなってしまう。理解できたかどうかの判断はその問題が正解できたかどうかではない。その問題の解法が説明できるかどうかである。小学生なりの言葉でいいのだが、説明できることが入試で使える力になる。

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