女子学院中学校の傾向と対策
女子学院中学校の入試傾向をプロ家庭教師の視点で解説します。役立つプロのノウハウをご覧ください。
お手元に過去問をご用意ください。
受験の攻略ポイント
女子御三家。どの科目も、「速読即解」が基本であり、圧倒的スピードでの「処理能力」と、すべての分野において高いレベルの知識が求められている。
算数 | さまざまなジャンルの問題に迅速かつ正確に反応でき、合理的に解を導く「処理能力」が必要。 |
---|---|
国語 | 多彩な「解答形式」や「出題内容」から、本文の内容をどれだけ正確に読み取ることができるか問われる。 |
社会 | 限られた時間の中で、難易度を即座に判断し「取れる問題を確実に押さえる」ための、幅広い知識が求められる。 |
理科 | 標準的な問題が多いが、試験時間と設問数から、解答する速度と精度の両方が求められる。 |
算数の攻略ポイント
本校は出題数が多く、幅広い分野から出題されている。どの分野も一定以上のレベルに到達していないと、本校の算数では勝負にならないだろう。
立体の切断のように、出題されることが少ないジャンルもあるが、すべての分野をシッカリ押さえておかなければならないと考えた方がよいだろう。
2023年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問1】小問集合 | 標準 | 11分 | |
【大問2】平面図形 | 標準 | 3分 | |
【大問3】規則性 | やや難 | 8分 | |
【大問4】点の移動 | 標準 | 4分 | |
【大問5】規則性 | やや難 | 5分 | |
【大問6】さいころの移動 | 標準 | 4分 | |
【大問7】時計算 | 標準 | 5分 |
国語の攻略ポイント
近年、試行錯誤を繰り返し、出題形式が揺れ動いてきた「JGの国語」だったが、ようやく落ち着いたようだ。2023年度は4年続けての大問3題(「随筆」・「論説文」・「漢字問題」)。
本年度の総文字数は例年より一気に増加して、約7400字(要注意だ)。「解答数」は近年の減少傾向どおりで25(昨年度は44もあった。これまた安定していないので要注目)。「解答形式」は、「選択肢」「抜き出し」「事項記述」「語句(漢字・熟語等)記述」、「説明記述」(本年度は昨年度と同じで6問)などだ。「揺れ」に悩まされてきた「JGの国語」だが、「総合的知識問題」を含めた「出題内容」、「簡潔過ぎる問題文」など、難易度の高さは一向に揺らいではいない。また、「女子御三家」の一校にふさわしい「洗練された総合的国語力」が問われることや、試験時間が短く圧倒的なスピードでの「処理能力」が求められていることは言わずもがなだ。志望者には何にも動揺することなく、確(しか)と本校を見据えた確実な準備をしておいてもらいたい。100点満点。試験時間は40分。
2023年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問一】「随筆の読解」(「語句記述」、「説明記述」2問あり) | 標準 | 20分 | ★ |
【大問二】「論説文の読解」(「語句記述」、「説明記述」4問あり) | やや難 | 18分 | |
【大問三】「漢字の書きとり」(全6問) | やや難 | 2分 |
理科の攻略ポイント
物理・化学・生物・地学の4分野からの出題となっている。近年の出題傾向を見ても、4分野から偏りなく出題されることが多い。天体・水溶液・植物など頻出単元もあるが、苦手単元を作らないように知識の習得と演習を積み重ねることが大切である。
また、実験や観察の結果を分析して解答する問題が多いので、過去問や同タイプの問題演習をしっかり行って欲しい。
2023年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
---|---|---|---|
【大問1】 地学 惑星の動き | やや難 | 10分 | |
【大問2】 生物 食物連鎖 | 標準 | 10分 | ★ |
【大問3】 化学 物質の性質 | やや難 | 10分 | |
【大問4】 物理 電気回路 | 標準 | 10分 | ★ |
社会の攻略ポイント
「地理」「歴史」「公民」「時事」、全ての単元から出題される。また、いくつもの単元にまたがる「総合問題」、単元とは直接結びつかない「考察問題」や「一般常識問題」もある(2023年度は「一般常識問題」未出)。
大問は3~5題(本年度は昨年度同様に3題。最近減少傾向だ)。全解答数は例年50~60弱程度で、本年度は昨年度並みで47。単元別配点比率は近年、猫の目のように目まぐるしく変わっている(要は全ての単元に精通せよということだ)。本年度は、「歴史」が3割半で、以下、「地理」は2割半、「公民」と「考察問題」がともに2割弱、「時事」1割未満だ。解答形式は、「事項等記述」(「漢字指定」が原則)、「選択肢」(「不適切」「複数完全解答」「整序」など、次々に転換していく)、「説明記述」(本年度は4問。「字数指定あり」が1問と、「字数指定なし」3問)。設問内容としては、「地図」「地形図」「統計資料」「歴史史料」「年表」「図版」などの読み取りが定番(本年度は「地図」と「統計資料」)。時間と解答数を考えると、圧倒的な「スピード」と「処理能力の高さ」が求められる。「即断即決」が合否を決することになる。100点満点。試験時間は40分。
2023年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
---|---|---|---|
【大問1】「歴史」(「地理」3問と「考察問題」1問が混在) | 標準 | 13分 | |
【大問2】「総合」(「地理」「歴史」「公民」「時事」「考察問題」) | 標準 | 16分 | ★ |
【大問3】「総合」(「歴史」「公民」「考察問題」) | 標準 | 11分 |
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学校 | 女子学院中学校 |
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偏差値 | 2023予測偏差値69(四谷大塚80%)・61(サピックス80%) |
併願校 |
1月入試では渋谷教育学園幕張中・浦和明の星中・栄東中・東邦大付属東邦中・市川中、2月は豊島岡女子中・白百合学園中・鷗友学園女子中・渋谷教育学園渋谷中・洗足学園中・筑波大学附属中が多く見られる。 *入試日程の変更にご注意ください |
合格者 | 合格最低点は非公表だが、難易度や受験生のレベルから判断すると、75%はクリアしたい。出身塾別で見ると、サピックスが多く、早稲田アカデミー・四谷大塚・日能研が続いている。リーダーズブレインの生徒も同様の塾生が多い。 |
進学実績 | 東大・筑波大・一橋大を始めとした国立大に40%、早稲田大・慶應義塾大・上智大に170%、MARCHに90%が合格している。また、毎年卒業生の3割弱が上記大学の進学を目指して大学進学浪人を選択している。 |
その他 | 高校での募集を行わない完全中高一貫校。女子御三家のひとつ。制服や細かい校則はなく自由な校風。 |
基本情報 |
所在地 〒102-0082 東京都千代田区一番町22-10 最寄駅 有楽町線「麹町」徒歩3分・半蔵門線「半蔵門」徒歩6分・JR/都営新宿線「市ヶ谷」徒歩8分 連絡先 ℡:03-3263-1711 沿革 明治3年創設。 |