雙葉中学校の傾向と対策
雙葉中学校の入試傾向をプロ家庭教師の視点で解説します。役立つプロのノウハウをご覧ください。
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受験の攻略ポイント
女子御三家。どの科目も、単なる知識の詰め込みではなく、深い理解を伴う知識を土台とした「思考力」と、それを丁寧に記述する「表現力」をみがいておこう。
算数 | 発想力の必要な問題は少ないが、問題をよく読み、筋道を立てて丁寧に考える力が必要。 |
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国語 | 「高度な語彙力」などの「総合的知識力」が必須。また「説明記述対策」として様々な「指定字数」に対応する練習も必須。 |
社会 | 最大のポイントは「選択肢設問」。「多角的思考」と「細部へのこだわり」が求められる。 |
理科 | 「データの読み取り」問題の対策として、なぜそうなるのかを、常に考えて勉強をすることが必要。 |
算数の攻略ポイント
本校では、規則性、平面図形、文章題(割合と比、和と差など)、速さに関する問題がよく出題されている。また、手を動かして作業をしながら考える問題もよく出題されるので、条件整理の問題、場合の数などの分野も手を抜くわけにはいかない。
2023年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問1】小問集合 | 易 | 6分 | ★ |
【大問2】速さ | 易 | 3分 | ★ |
【大問3】平面図形 | 標準 | 7分 | ★ |
【大問4】立体図形 | 標準 | 15分 | |
【大問5】売買算、つるかめ算 | 標準 | 15分 |
国語の攻略ポイント
本校の出題形式はここ数年、大きく揺らいでいる。大問の内容、数が一定ではなくなっているのだ。一昨年度は「小説」、「説明文」、「総合的知識問題」、そして、「漢字の読み書き」の4題、昨年度が「随筆」、「小説」、「漢字の読み書き」の3題、2023年度は「随筆」2題と、「総合的知識問題」の3題となっている(揺れ動きは来年度以降も続く可能性があるので注意すること)。文章量は4500~6500字ほど(本年度は昨年度とほぼ同じで約4600字)。
設問形式は、「選択肢」「抜き出し」「空所補充」「説明記述」などと多種多様だ。しかし、「雙葉の国語」を特徴づけているのはやはり、「説明記述問題」(昨年度は未出だった「新大学入試制度」を意識した「考察論述」が本年度は復活した。来年度以降も要注意だ)。「A3サイズの大きな解答用紙にびっしりと書かせる記述」として有名。配点比率は全体の4割ほど(本年度はやや減少して34%)。「10字程度~100字超」の「字数指定」、また「字数指定なし」も含めて、「記述総字数」は600字前後にもなる(本年度は全て「字数指定なし」で800字弱)。そして、「総合的知識問題」では「語句の意味」「敬語」「文法」「四字熟語」「同訓異字」「慣用句」「故事成語」「ことわざ」等々、「高度な語彙力」も求められている。
100点満点。試験時間は50分。
2023年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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[大問一]「随筆の読解」(「説明記述」4問あり) | 標準 | 20分 | |
[大問二]「随筆の読解」(「長文自由考察論述」あり) | 標準 | 27分 | ★ |
[大問三]「総合的知識問題」(「漢字の書きとり」と「熟語完成の漢字記述」) | やや難 | 3分 |
理科の攻略ポイント
物理・化学・地学・生物の4分野から出題された。近年の出題傾向を見ても、4分野から均等に出題されることが多い。テキスト等で学習しておけば対応可能な標準レベルの問題が多いが、分析力・思考力を必要とする問題も含まれている。
また、時事的な内容を含む問題が出題されることと、記述問題が多いことも特徴であり、今年度も同じ傾向が見られた。どの分野についても偏りなく幅広い知識をしっかり身につけるとともに、秋以降は多少難度の高い問題の演習・時事問題対策・記述問題対策も行いたい。
2023年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問1】 生物 外来生物と食物連鎖 | 標準 | 7分 | ★ |
【大問2】 化学 化学変化 | 標準 | 8分 | |
【大問3】 地学 海水温と気象 | 標準 | 8分 | ★ |
【大問4】 物理 振り子の運動 | 標準 | 7分 |
社会の攻略ポイント
「地理」「歴史」「公民」「時事」、全ての単元から出題される(ただし「時事」はわずか)。そして、昨年度、本校としては初めて新たな大学入試制度を意識したと思われる「考察問題」の出題があった(2023年度は未出だが、油断大敵。
来年度以降に向けても要警戒だ)。大問数は例年3題(本年度も同様)。「時事」以外のそれぞれ3単元対応が基本(ただし、「時事」も含めて他の単元の混在あり)。配点比率は基本的に「歴史」「地理」「公民」「時事」の順。本年度は「歴史」が4割弱、「地理」3割半、「公民」2割強、「時事」は1割未満だった。全解答数は40ほど(本年度は43)。解答形式は、「リード文」「会話文」や、「単一テーマの説明文」「統計資料」「地図」などに関連しての「選択肢」(「不適切」「複数完全解答」「整序」などあり)、「事項等記述」(「地名」「人名」「国名」など、「漢字指定」等あり)、「説明記述」(例年数問。本年度は4問)。出題内容は多彩で、「地図」「地形図」「統計資料」「歴史史料」「写真」「図版」等の「読み取り」もある(本年度は「地図」と「統計資料」)。尚、以前は「ユニークな出題」が本校の特徴だった。
2011年度は「郷土料理」、2013年度は「ひらがな」の「は」の「異字体」、2015年度は「旬」について出題されている。それ以降は本年度も含め特に「ユニーク」な出題はないが、決して油断はできない。いずれにしても、時間と解答数を考えると、「スピード」と「思考力・処理能力の高さ」が求められる。50点満点。試験時間は30分。
2023年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問1】「歴史」(「地理」2問の混在あり) | 標準 | 12分 | ★ |
【大問2】「「地理」」(「説明記述」1問あり) | やや難 | 9分 | |
【大問3】「公民」(「時事」1問の混在あり) | 標準 | 9分 |
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学校 | 雙葉中学校 |
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偏差値 | 2023予測偏差値67(四谷大塚80%)59(サピックス80%) |
併願校 |
1月入試では渋谷教育学園幕張中・浦和明の星中、2月は豊島岡女子中・慶應中等部・白百合学園中・お茶の水女子大附属中・筑波大附属中・鷗友学園中・吉祥女子中・渋谷教育学園渋谷中が多く見られる。 *入試日程の変更にご注意ください |
合格者 | 合格最低点を見ると、年度による差があるが、事前の過去問対策では最低65%はクリアしよう。出身塾別で見ると、サピックスが多く、四谷大塚・早稲田アカデミー・日能研が続いている。リーダーズブレインの生徒も同様の塾生が多い。 |
進学実績 | 東大・一橋大・お茶の水女子大を始めとした国立大に30%、早稲田大・慶應義塾大・上智大に100%以上、MARCHに60%が合格している。また、毎年卒業生の2割程度が上記大学の進学を目指して大学進学浪人を選択している。 |
その他 | 高校での募集を行わない完全中高一貫校。女子御三家のひとつ。他の御三家と比べて募集人員が少なめとなっている。 |
基本情報 |
所在地 〒102-8470 東京都千代田区六番町14-1 最寄駅 JR/丸ノ内線/南北線「四ツ谷駅」徒歩2分 連絡先 ℡:03-3261-0821 沿革 昭和22年開校。 |