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法政大学第二中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2022年度「法政大学第二中学校の国語」
攻略のための学習方法

[問題構成]

大問は3つ。それぞれに漢字や熟語・論説文の読解・小説の読解が割り当てられている。接続詞や慣用句などのことばの知識は読解問題と合わせて出題される。

文量は、論説文が3000~5000字・小説が5000字ほどで、計8000~10000字程度で多めである。総解答数は約30~45問と年度により差がある。

設問は選択式が多く、数問の書き抜きと1問の記述問題が含まれている。ここ数年、記述問題は論説文の読解で出題されている。60~80字ほどで、筆者の意見の中心部分を問う質問が多い。

[論説文の読解]

社会科学・人文科学の文章がよく使われている。受験生の年齢を考慮した出題で、文章が難しすぎるということはない。ここ数年、記述問題はこちらの分野で出題されている。60~80字と字数は多いが、説明的文章なので文中の重要点を抜き出して解答をまとめられる問題が多い。要点・要旨をしっかり把握できれば、字数を埋められるだろう。説明的文章の読解力を養おう。

・段落の整理                                            

形式段落→意味段落へのまとめ。意味段落の内容を短くタイトルにしてつけてしまえば、段落のつながり や論理の流れがわかりやすくなる。

・要点

各段落の最初と最後に特に注意しながら要点をチェック。自分のやりやすい方法で良いので、傍線を引くなどしてすぐ探せるようにしておくことはやはり有効である。別の言葉で言い換えた部分と線で結んでおくなどするのも良い。

・要旨                                               

要点をまとめれば全体の要約ができる。その中で筆者の最も言いたいことが要旨である。特に記述問題は要点・要旨から字数に合わせて抽出し、まとめて答えとなる場合が多い。説明的文章の読解は、結局のところ要旨の把握が求められている。

[小説の読解]

中学生を主人公にした小説が多く用いられている。受験生と近い年齢の設定なので、その心情や行動も理解しやすいだろう。文学的文章の読解の基本をしっかりマスターして臨もう。なお、2022年度ではこちらの分野でも記述問題が出題されている。

・人物の整理

人数・名前・それぞれの関係などを確認する。だいたいの性格も見ておこう。性格が違えばその言動の意味するところも違ってくる。

・場面の変化

時間・場所・人物の入出などで場面の変わり目を見つける。場面の変わり目を訊かれる問題もある。

・心情の把握

人物の言動、表情、情景などから気持ちを読み取る。最も問題にされる部分である。多くの文章を読んで様々な人間の考えに触れておくことがなによりの経験になる。

・主題の理解

作者が描きたかったことは何か。人間の成長、葛藤、挫折、戦争の悲惨さなど、よく描かれるテーマがある。読書を通じて多くのテーマを見ておくことで、テーマをとらえる力もより付くことだろう。

[選択肢問題について]

選択肢の文が長めである点、注意が必要である。文字数が多ければ時間も取られるし、見落としやすい要素もそれだけ増えることになる。細部の一言一句にも油断せず集中して読み切ろう。消去法で弾いていき、最後に2者で迷うことが多い。本文との細かい相違点・共通点を見逃さないよう、過去問で経験を積んでおこう。

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2022年度「法政大学第二中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

総解答数37問で、40~120字ほどの記述問題が計3問出されている。素材文は計9800字ほどあり、読むスピードも必要となる。

記述問題以外はそれほど時間を取られないので、他の問題を手早くこなして記述問題に十分時間を残して、しっかり得点したい。

【大問一】漢字・熟語・品詞

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

問一 ① 批評  ② 観衆  ③ 障害  ④ 経(る)  ⑤ 裁(く)

問二 ① むく(いる)  ② ほが(らかな)  ③ たんぼう  ④ えとく

問三 ① 晴れやかだ(形容動詞)の連体形→ウ。

   ② 借りる+に(格助詞)→イ。

   ③ 終わる+て(接続助詞)→イ。

【大問二】論説文の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:20分

「自分が知らない」ということを知り「質問する能力」を育成することが、ほんとうに必要な知性を涵養する方法であると説いている。

問一 ウ. 針の穴から天井を覗く(針の穴から天を覗く)――自分のわずかな知識で物事を判断すること。

問二 お茶を濁す――いい加減なその場しのぎで、ごまかしたり取り繕ったりすること。

問三 b. にわか仕込み――間に合わせるために大急ぎで覚えること。

   c.すべからく――当然するべきこととして・当然。

問四 A. たくさんの情報を持っている、「だから」すべての質問に説明ができる。

   B. 「なにしろ」ずば抜けた才能と訓練を有していますから…。

   C. すぐに答えが出てきます、「しかし」それは~ということに他なりません。

   D. 自分たちの体系下における知識量が多いだけで、「やはり」それ以外には無知、無関心なのである。

問五 直前に「自分たちの診療の外にある世界についてまったく無自覚、無関心」があるが、どこで区切っても字数が適切にならないので、官僚について同様の事象を述べている「自分の知の体系の外には、無知、無関心」のほうを抜き出す。

問六 「無知の知」とはつまり「自分はここがわかっていない」ということを「わかっていない」ことで、その点において医者も官僚も同じだと言っているのである。

問七 知識は膨大だが、いくら膨大でも所詮は自分の得意な領域の中だけであり、専門外の事態には考えが及ばないのである。

問八 現場での実質的な運用を知りもしない「素人」の官僚が、感染症に関する規定を決めることに、医師である筆者は「机上の空論」だと憤っている。

問九 知っていることを答えておしまいという官僚の意識では、「患者の立場ではどうなのだろうか」といった「問い・質問」は出てこない。条件は「漢字二字」なので、「問い」は候補から外れる。

問十 リスクと対峙するうえでの「本当に必要な知性」を得るには、「無知の知を自覚し、答えの出ない問題を考え質問をし、分かったふりをしないこと」が最も近道だと筆者は考えている。自分の場合に当てはめて、身の回りのリスクについて自分の知らないことをよく調べ考えて、その結果を行動としてあらわしたような例を書けばよいだろう。

【大問三】小説の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:23分
  • ★必答問題

家を出ていった父親に無理やり連れ出され旅をしていた主人公だったが、父親なりに自分を愛してくれていることを知り、別れがたく思う。

問一 まず、Cは「あっという間に」ですんなり意味が通じる。AとBでは、Bに「猛烈に」しか入らなそうだと見当をつけ、Aは「本当に」で合うことを確認する。

問二 今度は自分がユウカイ犯になってもっといっしょに逃げようと提案できないかと、主人公は考えている。しかし父親は主人公を母親の元へ帰そうと決めているようであり、そんな父を不満に思って、すねた態度を取っている。

問三 逃げようと主人公から言われても「もう逃げる必要はなくなった」と父親は答えているので、傍線②の時点で選択肢イのような気持にはなっていない。

問四 「私は怒っているのだ」と自分の気持ちを分析している。その怒りの内容は「勝手に連れまわされて、こんなおいしそうなもの(楽しかった二人での旅)を鼻先に押しつけられてぱっと取りあげられて(母親の元に送り帰されそうになって)」いることに対する不満である→選択肢エが合う。

問五 (1) 主人公に対して自分の考えをはっきり述べようとしている場面であり、「仁王立ち」に父親の決意が表れている。

   (2) 「だれのせいでない、あんたのせいだ」「おれやお母さんのせいにするな」「思い通りにいかないことを何かのせいにしていたら、そういう人生になってしまう」と父親は訴えている。他人のせいにしないで自分で責任を負える人間になってほしいと言いたいのである。

問六 自分に対して真剣に意見してくれたり、自分との旅がとても楽しいものだったと言ってくれたりしたことで、父親は父親なりに自分のことを愛してくれていたのだと主人公は思うことができ、素直に手をつなげたのである。

問七 父親と離れるのは名残惜しいが、母親との生活という日常に戻るために気持ちを整えているのである。

問八 突然自分を連れ出して勝手に旅に出かけるなど、無理やりで不器用なやり方ではあるが、二人で旅することはとても楽しく、父親は父親なりに自分のことを大切に思ってくれていたのだと思うことができた。ろくでもないと思っていた父親が、いまでは「特別に光って」「大好きだ」と思える存在になったことを、主人公は「確認」したのである。

攻略のポイント

選択式問題が多く、選択肢の字数も多い。できれば素材文を1分600~700字ペースで読み、選択肢もなるべく迷わずに選びたいところだが、どうしても迷う問題は後回しにして、最後にじっくり考える

ここ数年は記述問題は1問しか出なかったが、2022年度は3問出された。配点が大きいので空欄にしてはもったいない。既定の字数を埋めて部分点は確実に稼げるように過去問をこなしておこう。

冒頭の漢字・熟語の問題も3割の配点があるので、ぜひ全問正解して、スタートダッシュを狙いたいところである。

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