フェリス女学院中学校の傾向と対策
フェリス女学院中学校の入試傾向をプロ家庭教師の視点で解説します。役立つプロのノウハウをご覧ください。
お手元に過去問をご用意ください。
受験の攻略ポイント
女子御三家。私立女子校の最難関だけあって、深いレベルでの理解を基にした「思考力」と、それらを早く正確に解答する「処理能力」を養っておこう。
算数 | あらゆる分野から出題される。どの分野も単なる問題演習だけでなく、基礎の深い理解と自力で考え抜く力が必要。 |
---|---|
国語 | 「180字の長文自由記述問題」は「自由」とはいっても「条件」がある。それを「ヒント」として考える練習が必要。 |
社会 | まず大半を占める「基本的問題」を絶対に落とさないことが重要。「スピード」+「思考力・処理能力の高さ」が必須。 |
理科 | 4分野全てから出題される。小学生の理科単元の基礎知識を通じて、物事をしっかりと考える力が問われる。 |
算数の攻略ポイント
本校では、割合と比、速さ、平面図形、場合の数、数の性質に関する問題がよく出題されている。この他にも、立体図形などあらゆる分野から出題されているので、分野を限定した学習は好ましくない。
どの分野も、単なる問題演習だけでなく、基礎の深い理解と自力で考え抜く力が必要である。
2023年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
---|---|---|---|
【大問1】計算と小問集合 | 標準 | 15分 | |
【大問2】つるかめ算 | 標準 | 5分 | ★ |
【大問3】平面図形 | 標準 | 4分 | ★ |
【大問4】場合の数 | 難 | 15分 | |
【大問5】論理と推理 | 標準 | 11分 |
国語の攻略ポイント
「小説」(あるいは「随筆」。2023年度は「小説」)と、「論説文」(あるいは「説明文」。本年度は「論説文」)、「総合的知識問題」(「文法」が多い。本年度も「文法」)、「漢字の読み書き」の各1題という出題形式が定着している(本年度も大問4題。
ただし、4年前はこれらに「条件付き短文創作」1題が加わり大問5題だった。今後もあり得るので要注意だ)。文章量は例年5000~6000字ほどだったが、近年は増加傾向で昨年度は約9600字だった。本年度は減少して約7400字(揺れ動いているので要注意だ)。設問形式は、「選択肢」(「正誤判別」等あり)、「抜き出し」、「空所補充」(本年度は未出)、「説明記述」(例年5~7問。本年度は「自由考察論述」を含めて6問)など多種多様。解答数は35程度(本年度は35)。
本校ならではの特色としては、何といっても「180~200字ほど」の「長文自由論述問題」の難解さだ(「創作」「感想」「考察」などといった内容。本年度は3年連続の「考察」で「200字以内」)。また、例年単独の大問として出題される「総合的知識問題」(「文法問題」を中心にしてあらゆる分野に及ぶ)もなかなか厄介だ。やはり、「長文自由論述」と「知識問題」(特に「文法」)とに対応するためには、個別の対策が必要となってくる。100点満点。試験時間は50分。
2023年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
---|---|---|---|
【大問一】「小説の読解」(「説明記述」2問あり) | 標準 | 23分 | |
【大問二】「論説文の読解」(「長文自由考察論述」あり) | 標準 | 23分 | ★ |
【大問三】「総合的知識問題」(文法) | やや難 | 2分 | |
【大問四】「漢字の読み書き」(全8問) | 標準 | 2分 |
理科の攻略ポイント
例年通り、物理・化学・生物・地学4分野からの出題であった。標準レベルの問題が中心であるが、思考力・考察力が必要な出題も見られる。
また、記述問題が多いのも例年通りであった。苦手単元を作ることなく、基本知識をしっかり固めた上で、その知識を活用するための問題演習や記述問題の演習にも重点を置いて学習して欲しい。
2023年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
---|---|---|---|
【大問1】化学 水溶液の性質と判別 | 標準 | 5分 | ★ |
【大問2】生物 アサギマダラ | 標準 | 7分 | ★ |
【大問3】 物理 光の進み方 | 標準 | 8分 | |
【大問4】 地学 地球上の水の循環 | やや難 | 10分 |
社会の攻略ポイント
「地理」「歴史」「公民」「時事」の全ての単元、そして、「考察問題」が出題される年度もある(2023年度も昨年度に引き続き「考察問題」あり)。大問は2~4題。
本年度は2年連続で「地理」2題(「時事」「考察問題」が混在)、「歴史」1題、「公民」1題(「時事」「考察問題」が混在)の計4題。単元をまたいだ「総合問題」が出題される年度もある。単元別配点比率では、「歴史」と「地理」が中心で(本年度は「歴史」4割で、「地理」4割弱、「公民」が1割強で、「時事」と「考察問題」がともに1割未満)。全解答数は40~45ほど(本年度は45)。解答形式は、「リード文」や「会話文」、「説明文」に関連しての「選択肢」(「不適切」「複数解答」「整序」等あり)、「事項等記述」(「漢字指定」などあり)、「説明記述」(例年10問前後だったが、近年は減少していて、本年度は「考察論述」を含めて7問)などだ。難易度は基本的に「基礎・標準レベル」だが(本年度も同)、中には本校らしい「紛らわしい選択肢問題」などもあるので注意したい。出題内容は年度によって異なるが、「統計資料」は必ず問われる。いずれにしても、「スピード」+「思考力・処理能力の高さ」が必要となる。60点満点。試験時間は30分。
2023年度
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
---|---|---|---|
【大問1】「地理」(「考察問題」1問が混在) | 標準 | 8分 | |
【大問2】「地理」(「時事問題」1問が混在) | 標準 | 4分 | |
【大問3】「公民」(「時事問題」「考察問題」各1問が混在) | 標準 | 5分 | |
【大問4】「歴史」(「説明記述」3問あり) | 標準 | 13分 | ★ |
プロ家庭教師が合格をサポート
中学受験で40年以上の実績をもつリーダーズブレインは、これまで多くの中学受験生を志望校に合格させています。指導にあたる教師陣はすべて指導経験7年以上の中学受験専門プロ家庭教師です。
プロ教師対談インタビュー『中学受験生を伸ばすポイントは?』
豊富な経験から「合格までの最短距離」をプロ教師陣が語り合います。
伸びる受験生はどうしているのか?家庭でのサポートで親が気をつけるべきことは何か?勉強のサポートの仕方から親子の関係性など・・・ぜひ参考にしてください。
学校 | フェリス女学院中学校 |
---|---|
偏差値 | 2023予測偏差値65(四谷大塚80%)・54(サピックス80%) |
併願校 |
東洋英和女学院中・慶應中等部・慶應湘南藤沢中・横浜共立中・鷗友学園女子中・洗足学園中・頌栄女子学院中・神奈川大附中が多く見られる。 *入試日程の変更にご注意ください |
合格者 | 合格最低点は非公表となっているが、問題の難易度からすると、事前の過去問対策では65%はクリアしたい。出身塾別で見ると、サピックスが多く、日能研・四谷大塚・早稲田アカデミーが続いている。リーダーズブレインの生徒も同様の塾生が多い。 |
進学実績 | 東大・東工大・一橋大を始めとした国立大に30%、早稲田大・慶應義塾大・上智大に90%以上、MARCHに100%以上が合格している。 |
その他 | 高校での募集を行わない完全中高一貫校。神奈川の女子御三家のひとつ。入試では、問題量・記述量ともに多くなっており、過去問対策が欠かせない。 |
基本情報 |
所在地 〒231-8660 神奈川県横浜市中区山手町178 最寄駅 JR「石川町駅」徒歩7分・みなとみらい線「元町駅」「中華街駅」徒歩10分 連絡先 ℡:045-641-0242 沿革 明治3年開校。 |