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昭和学院秀英高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2022年度「昭和学院秀英高等学校の国語」
攻略のための学習方法

〇長文読解

例年、説明的文章・文学的文章の各1問ずつが出題されている。字数は計7800ほど(2022年度)。
漢字5~6問・接続詞や慣用句などの言語事項が数問、合わせて出されている。
やはり70~90字ほどある記述問題は手間がかかる。論説文・小説の両方で出題があるので、それぞれの記述のまとめ方に慣れておこう。

〇記述問題

論説文の場合、本文中の言葉・文章の他の表現への変換や詳しい説明が主になるが、各段落の要点にまとめられている場合が多いだろう。傍線部の前後・段落の最初と最後は注意すべき最重要点である。まず同じ意味段落の中で適当な箇所を探すということもセオリーであろう。
形式段落→意味段落への整理・各意味段落の要約(この際、内容を短いタイトルにしてつけてしまうとわかりやすい)・段落ごとのつながり・各段落の要旨の把握、そして全体の要約へといたる。解答の際の手間を省くためにも、上記の重要点を印・傍線で目立つようにしておくことは大変有効である。
およそ20~30字程度で一つの事柄がまとめられる場合が多いので、80字であれば3点くらいの内容を抽出してつなげれば形よくまとまるだろう。
小説の場合、心情の説明がやはり多くなる。場面・登場人物の転換があればその箇所を正確に分けておく。人物の言動や表情からその時の心情を考える。特に心情に大きな変化があった場面は要チェック。情景にも注意しながら本文で描かれているテーマを読み取る。
文学的文章の場合、文中にはっきりと説明されていないことも多い。その場合、普段から多くの小説・随筆を読み、人間のさまざまな気持ちを体験しておくことが何よりもよい勉強になるので、ぜひ読書に勤しんでいただきたい。

〇選択肢問題

本校の選択肢の問題は5択になっていて、答えを絞るのに手間はかかるが、それぞれの選択肢の内容ははっきりしており、無理に迷わせるようなものではない。本文をしっかり読み取れていれば正解を選べるはずである。

〇漢字・その他

漢字は基本的なものが5~6問程度出題される。その他、品詞やことわざ・慣用句などの言語事項も数問。高校受験用の問題集などを1冊しっかり仕上げておこう。

〇古文

単語に注釈はついているが、現代語訳などはついていないので、ほぼ大学レベルとも言える難しさである。内容は現代人にも理解しやすいものが選ばれているようなので、古典に慣れていれば読み取れるであろう。
ただし、そのためには中学校で習う量では全く足りない。高校初級~中級レベルの教材で、重要単語・基本文法を覚え、少しでも多くの古文に触れて頭を慣らしておかなければならない。配点も2割ほどと高いので、最低でも半分は正解できるくらいの力はつけておきたい。

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2022年度「昭和学院秀英高等学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

長文読解はおよそ論説文3400字・小説4400字で計7800字ほどであった。これに古文500字ほどが加わり、文量が多くなっている。

長文記述は75字・80字で2問。ここだけで10~12分ほどは要するであろうから、最初の漢字や知識問題を素早く済ませ、なるべく多くの時間を記述問題に残したい。古文も10分ほどみておいて全体の時間配分を考えたい。

【大問一】論説分の読解

  • 時間配分:23分

地域の豊かな歴史や文化は固有の姿を浮かび上がらせ、国家が決めた境界を越えて営々と受け継がれていると述べている。

1. A とうしゅう  B 人為  C はんぷ  D 矛盾  E 陥(る)

2. 示された段落は「このように集団と集団の交流の~際立たせるという側面をもっていた」の「このように」が指している内容だと考えると文脈がうまくつながるので、【b】の位置に戻すとよい。

3. ただ環境に合わせて行っていたことがその集団の独自の個性となり、他の地域と交流する際の強みになって経済的にも有利に働き、集団存続に大きな役割を果たしたことが文中で説明されている→選択肢オ。

4. ウとカは人間が作り出したものではない。

5. 傍線部③の段落では、前半に国家が中央集権や律令というシステムやルールで境界を固定化することが、後半に地域の集団が個性を強化した結果で境界も明確化することが述べられており、どちらも「境界を明確化する」という点で共通している。

6. 「中央の有力者を頂点とする人間の鎖」とは、国家や政権が衰えると自らの産業や技術の特性を活かして利害調整を担うようになる地域集団(有力な一族・家柄)であると考えられるので、選択肢エが合う。

7. 「潜在化する境界」とは、地域の特性に基づき古くから受け継がれてきた境界のことで、だれかがはっきりと決めたようなものではない。つまり、国家がシステムやルールで境界を決めて社会が画一化する際には潜在化していることになる→選択肢ウが合う。

8. 文章Ⅱの結論部分でその理由について、「進歩史観・中心史観といった先験的で偏った価値観から脱却し」「地域の魅力を評価すること、地域への誇りをよみがえらせることに、やがてつながっていく」からだと述べている。人々の多くが「均質化された・典型的・没個性的」な現代的生活を希求する現代だからこそ、地域文化の多元性・多様性を見直す作業が必要なのだと筆者は言いたいのである。

【大問二】小説の読解

  • 時間配分:17分

信雄と喜一は子ども二人だけでお祭りに行った。喜一は信雄の分までお金を失くしてしまい、埋め合わせに信雄の欲しがっていたロケットのおもちゃを盗んでしまう。信雄も責任を感じるがゆえに喜一に強く当たってしまう。

1. X このあと喜一がお金を失くしたことを信雄に伝える場面になる。そのよくないことが起こることを予感させる情景として、「冷たい風鈴の音」が機能するのである。
   Y 「信雄にも…痛快だった」とあるので、ガラの悪い香具師から「まんまと」ロケットを盗んだことで少しスカッとしている。

2. A. 尻目――意識はしているが無視すること。
       B. 固唾を呑む――緊張しながら見守る様子。

3. ロケットを欲しいのは信雄と変わりないが、自分は食べ物も楽しみたい、しかし信雄は認めてくれないということで不満に思っている。選択肢エでは喜一はロケットを欲しがっていないという意味になり、合わない。

4. 「相当狼狽して信雄を探しているふう」であるから、このとき喜一もうお金を失くしている。一刻も早く信雄に知らせようと焦っているのである。

5. 傍線部③では、お金を失くして落ち込んでいたが香具師に声をかけられて少し楽しくなっている。傍線部④ではなくしたお金でロケットだけでなく焼きイカも食べられたのに、とあらためて悔しさがこみあげている。

6. 喜一がお金を落としたせいで盗みを働くはめになったのは確かだが、盗んだ要因として自分がロケットにこだわりすぎたせいもあったと信雄は感じており、罪悪感を覚えているからかえって喜一にきつい態度を取ってしまうのだと考えられる。内心は香具師からロケットを盗んだことを「少し痛快」に思っていることもとらえて、選択肢エを選ぶ。

7. お金を落とした落胆や、喜一にきつく当たっている様子などが「人波」を使った場面でうまく表現されている。

【大問三】古文の鑑賞

  • 時間配分:10分

資季が質問してくれたらなんでも答えようと自信満々に言うので、具氏は特に答えにくい質問をして、資季をやり込めた。

1. 「もうけらるべし」

2. ① 反語の系助詞「や」をともなって、「お答え申し上げないことがあろうか、いや、お答えします」
   ② 古文の「あきらむ」は「明らかにする・晴れ晴れとさせる」という意味。

3. 天皇の御前で具氏が訊いたのは「むまのきつりやう~いりくれんとう」という意味の分からない言葉だった。

4. Aの直後は資季の挑戦を受けた具氏の質問。Bはそれに答えようとして「はたとつまりて」いる資季である。

5. 前半にある「はかばかしき事は片端も学び知り侍らね」と同じ内容を繰り返している。
 「きちんとした学問を学んでおりません」

6. 具氏は当初から、たいした学もないので「つまらないこと(そぞろごと)」を質問しますと言っていてその通りに質問したのだが、資季は答えに困って「つまらないことだから答えるにあたらない」と逃げを打ってしまったのである。

攻略のポイント

記述問題で配点の2割を占めている。同じくらいの字数で日本語に破綻がないようにうまくまとめる練習を積んでおくこと。
2019年度から選択肢は5択にもどったが、いたずらに答えを迷わせるような意地悪なものではないので、読解力をつけて臆せず自分が正解と思うものを選べばよい。
古文も中学生向けに素材文のレベルを下げてくれるわけではないので、高校生中級くらいを目指す気持ちで高校用の教材で勉強しておくのがよい。
問題文も含めて字数は多いので、常にスピードを意識して学習すること。

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