問一　紛らわしい漢字は実際に書いてみたほうが違いに気づきやすい。

問二　文節と単語、助詞・助動詞。中学受験の文法の教材で習ったはずである。文節の区切り方・品詞の活用など覚えているだろうか。本校ではこの種の文法がよく出題されるので、必要ならば復習しておくこと。

問三　慣用句。こちらも中学受検の言葉の知識ですでに学習済みのはず。不正解だった人は勉強不足なので早急に総復習を。

芭蕉の評価が「心情的な倫理主義」に傾き過ぎであることを危惧している。歴史的条件も考慮し、連句の闊達自在な精神の影響にも注目すべきであると説いている。

問二　直前に「自身のおかれた状況に埋没せず脱出する」ために「自己を歴史的な俯瞰から捉える努力が必要」とある。また、Ⅰ段落で芭蕉の評価には「歴史的条件」が大事だとも述べている。この２点が含まれる選択肢は？

問三　選択肢３と選択肢５は前半が、選択肢４は後半が文意と合わない。

問五　傍線部の「努力」という語、さらに「過去が呼び出される」という表現。「努力」を放棄すると「芭蕉が不在になる」と述べていた箇所があった。「努力」すれば「芭蕉との対話(過去が呼び出される)」のである。

問六　芭蕉は伝統的な発想を生かして「誠の俳諧」という新たな可能性を示した(Ⅴ段落)。

また、近代以前の文学・芸術を研究するのは近代をこえるための手がかりを求めるため(Ⅶ段落)である。

風来の老人が地面に描いた芸術的な砂絵に主人公は強く魅了される。

問一　b.「生憎」は「残念ながらタイミング悪く」といった意味。「あいにく」という読みも難しい。

問二　「舌舐めずり」は欲しいものを狙う様。虎視眈々という四字熟語も当てはまる。子供達の好奇に満ちた表情を待っていたのである。

問三　選択肢３は、この場面で子供たちが表現する言葉を探す必要はないし、「見惚れるという」のではないと文中にあるので、「陶然として」というのもあてはまらない。

問四　具体的に絵の保存方法が何かあると考えているわけではない。ただ、できれば少しでも長く見ていたいと思う気持ちだけである。選択肢３の「雨」は砂絵で描かれたもので、現実に雨が降っているわけではないので、うっかり選ばないように。

問五　老人の様子から「大道芸で身を立てている」というほどの積極性は感じられないので、選択肢４は選ばない。

問六　使われている色・描かれている動物など、正確に読み取って正解を選ぼう。最後のほうの主人公による砂絵の説明がわかりやすい。

今昔物語からの一話。

問一
①昔は十二支を用いて時刻を表していたことを思い出す。今で言う十二時に一回鳴るだけでは「時をも慥かに知り」ということにならないだろう。

④「心もとなし」はここでは「気がかり・不安だ」の意。「云ふ甲斐無く」は「言われた・約束したにもかかわらず」ということで仏師との約束を指す。

問二　古文は主語を書かないことが多いので、常に頭の中で誰の行動なのかを確認しなが

ら読む訓練をしよう。敬語なども大きな手がかりになる。

問三・問四　ここは「不信」を「信仰心がない」と解釈してしまうと間違う。ここでの信

じる・信じないは彫刻師の言葉に対してのことで、信仰心とは関係がない。