実用英語技能検定®2級

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実用英語技能検定®2級

出題傾向・攻略のための勉強法・推奨テキスト

実用英語技能検定®2級

英検®2級(一次試験)の出題傾向とは

出題範囲(分野)

英検®2級のレベルは高校卒業程度とされています。
語彙数で言うと4,000~5,000語程度で、共通テスト(4,000~6,000語)と同じくらいです。
参照元:バークレーハウス語学センター予備校オンラインドットコム

英検®2級レベルの単語には例えば以下のようなものがあります。
・remarkable
・reduce
・exceptional
・undertake
・humble

単語・熟語・文法知識を問われる空所補充問題やEメールを含む長文読解問題、会話や説明文のリスニング、指定されたトピックについて自分の意見を書くライティングが出題され、社会生活で必要となる英語力が試されます。

出題量と時間配分

英検®2級(一次試験)の試験時間は筆記(リーディング/ライティング)85分、リスニング約25分(1分弱の問題が30問)の合計約110分です。
出題量と時間配分の目安は各パートそれぞれ下記の通りです。

測定技能

形式·課題

問題数

時間配分(目安)

リーディング

短文の語句空所補充

17問

8分

 

長文の語句空所補充

6問

12分

 

長文の内容一致選択

8問(長文2題)

20分

ライティング

80-100語の英作文

2問

40分

 

 

 

合計80分+見直し5分

リスニング

会話の内容一致選択

15問

 

 

物語·説明文の内容一致選択

15問

 

*時間配分はあくまで目安です。実際に時間を測って過去問を解き、得意分野に応じて各問題の時間配分を調整していきましょう。

出題形式

リーディングでは文脈に合う適切な語句を補充する問題や長文の内容に関する問題が4択形式で出題されます。ライティングでは指定されたトピックについて、80-100語で自分の意見を書く問題が出題されます。
リスニングで会話の内容一致問題、物語・説明文の内容一致問題が全て4択形式で出題されます。

解答形式

リーディング・リスニングはマークシートの該当番号欄を塗りつぶします。ライティングは該当欄に回答を記入します。

英検®2級(一次試験)を攻略するための勉強法

リーディング

≪語彙力≫

リーディングパートでもっとも得点に直結しやすいのが語彙力。大問1の短文空所補充問題では選択肢の単語の意味がわからないことにはどうしようもありません。目標の5,000語レベルまで効率よく覚えるために、単語の訳だけを暗記するのではなく、例文の中で単語の意味と使い方を覚えて語彙力を伸ばしていく必要があります。

≪文法・語法≫
単語の意味だけが分かっても助動詞・過去形・接続詞など文を作るルールが分からなければ文全体の意味を正確に理解することができません。文法学習は大問1の語彙問題ではもちろん、長文の本文や設問の選択肢の意味を正確に理解して正解に辿り着くためにも欠かせない対策です。

単語・イディオム

≪長文精読≫

長文の構造を無視して単語の意味だけで理解しようとすると、自分で勝手な物語を作ってしまいがちです。復習時は曖昧な理解のまま放置せず、主語や述語といった文構造も把握しましょう。合わせて新出単語や使い方が曖昧な単語も辞書で調べ、一緒に使う前置詞なども押さえておくことで精読力が向上していきます。

合わせて時間内に解き終えるスピードが必要なので、復習時は200wpm(1分間あたり200単語)のスピードに到達するまで、繰り返し同じ長文を読み返すトレーニングも取り入れましょう。

ライティング

重要なのは文法ミスの少ないシンプルな表現を心がけること。例えば「異文化に触れる」と言いたければ「異文化について学ぶ(learn about different cultures)」のように言い換える力が必要です。過去問の解答など、お手本の英作文を見て、表現の仕方やフレーズを覚えていきましょう。

リスニング

過去問の音源に合わせて自分も発音するシャドーイングの練習が効果的です。発音が難しい単語は適宜発音記号も確認し、正確に発音する練習を継続しましょう。練習回数の目安は1つの音源につき10回以上で、音源と同じように発音できるまで繰り返し発音練習しましょう。

また、音声を一文ごとに一時停止しながら書き取るディクテーションも効果的です。ディクテーションによりどの単語が聞き取れていないか自覚することができます。最初の方は意外と簡単な単語でも聞き取れていないことに気づくはずです。

シャドーイングとディクテーションを取り入れることで、話されている単語やフレーズを正確に聞き取り、文全体の意味もリーディングと同様の精度で理解する力がついていきます。

推奨テキスト(一次試験)

ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。

(1)『UPGRADE』
まずはすべての基礎となる文法学習用のテキストから。UPGRADEは分野ごとに左のページが問題、右のページが解説となっており、通学中の電車でも取り組みやすいです。
この一冊で英検®2級に必要となる文法・語法は大体カバーできるので、間違えた問題には印をつけて2周、3周と繰り返し取り組み、文法知識の穴を埋めていきましょう。
UPGRADEにこだわる必要はなく、学校で配布されている文法問題集やその他レイアウトが気に入った文法参考書があればそれでOKです。

(2)『キクタン リーディング【Basic】4000語レベル 』
こちらは音声付き長文で、語彙力•リーディング•リスニングを同時に鍛えることができます。
長文がチャンクごとに区切られており、英文を戻り読みせずに前から処理する練習がしやすいです。意味を理解した後はシャドーイングにも取り組むことで、音声のスピードについていく力もつきますし、二次試験の音読対策にもなります。
何より新しい語彙を耳から聞き、声に出してさらに文脈で覚えることができるため、例文なしで英単語と日本語訳のみ列挙されているような単語帳より効率的に語彙力をアップすることができるでしょう。
Basicが簡単だと感じたら、1つ上のキクタンリーディング【Advanced】6000語レベルに進むのもおすすめです。

(3)『英語耳』
こちらは発音記号と音の繋がりや消失を学ぶことができ、発音の改善が期待できるテキストです。
hat, hot, hutの母音が区別できなかったり、発音記号が読めない人、リスニングで単語同士の発音が繋がって聞き取りづらいという人におすすめです。
各母音や子音を正確に聞き分けられるようになるとリスニングがグッと楽になります。この機会に正しい発音を身につけてはいかがでしょうか。

(4)『旺文社過去問』
最後はなんといっても過去問。
問題形式に慣れる目的もありますが、1番の目的は弱点を洗い出し、克服していくこと。おすすめの使い方は以下の通りです。
1回分解いて現状の得点率と目標点との差を認識します。同時にどのセクションが苦手なのか確認しましょう。受験ギリギリになって初めて過去問に手をつける生徒さんもいらっしゃいますが、受験を決めたら現在地確認のためにすぐ1年分解いてみた方が良いです。点数が低くても気にしなくて大丈夫です。
文法問題で間違えた箇所はUPGRADEなど文法参考書の該当分野に戻って復習します。語彙問題では選択肢に知らない単語があればもちろんそれも覚えます。長文やリスニングで間違えた箇所があればなぜ間違えたのか、自分の思考プロセスを明確にして次に活かしましょう。ライティングは実際に書いてみて思いつかなかったり、文法が不安な部分を解説や辞書を使いながら確認してください。
2-3回分(最初の実力チェックに使った1回分も含む)を弱点確認・復習用に使い、残りの3−4回分は本番と同じ時間で全問題通しで解いて試験対策に使うと良いと思います。もちろん通しで解いた問題の復習も忘れないでください。

 

英検®2級(二次試験)の出題傾向とは

二次試験の面接は所要時間7分程度。

入室後に軽く挨拶した後、パッセージ(60語程度の英文)とイラスト3枚が描かれた「問題カード」が渡されます。出題の内容は以下の通りです。

パッセージの音読

”Please read the passage silently for 20 seconds.”と言われて20秒間黙読の時間が与えられます。その後”Now, please read the passage aloud.”と言われるので、問題カードのパッセージを音読します。

パッセージについての質問

音読したパッセージについてHowやWhyで始まる質問をされます。”According to the passage, how do some customers do their shopping more easily?”など、方法を聞かれる質問がほとんどです。

イラストの説明

問題カードの3コマのイラストを見ながら状況を描写するように言われます。物語の出だしは与えられているので、それに続けて話を展開します。

受験者自身の意見を問う質問(パッセージに関連する内容)

パッセージに関連した内容について、自分の意見を求められます。賛成・反対の立場を明確にし、理由を1,2文で答えます。

受験者自身の意見を問う質問(パッセージに関連しない内容)

パッセージに関係のない一般的な内容について、意見を求められます。”Do you think more people will buy secondhand goods in the future?”など、Yes, Noで答えられる質問が多いです。それぞれWhy? Why not?と深堀りされるので、1,2文程度で理由を答えます。

上記音読と4つの設問を通してスピーキング力が測られ、応答内容、発音、語い、文法、語法、情報量、積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度などの観点で総合的に評価されます。

英検®2級(二次試験)を攻略するための勉強法

≪音読≫

音声付き長文や過去問でのシャドーイングを通して英語のリズムやイントネーションを身につけることが大切です。
また、1つ1つの単語を正しく発音できるように、発音が曖昧な単語は辞書などで発音記号を調べて音声でも確認しましょう。特に母音には注意です。

≪パッセージについての質問≫

Howで始まる方法を聞く質問がほとんどなので、20秒間の黙読の際に「どのようにするのか」に注目して内容を理解するように努めましょう。そのまま抜き出して答えられることは少ないので、”By choosing shopping centers that provide childcare services.”のように、By doing〜の形に直して答えられるよう普段から練習する必要があります。

≪イラストの説明≫

シンプルな表現でもいいので、見たものをそのまま英語に変換していく練習をしましょう。3コマ全てを考えてから話そうとすると沈黙してしまう可能性が高いので、1コマ目から順番に見た通りの情景を口に出す感じで練習すると良いです。

“Ten minutes later, Mr. Sasaki was putting his bag into a locker.” のwas 〜ingのようによく使えそうな文法事項や表現は何度も口に出して、反射的に出てくる状態にしておきましょう。

練習時は本番のつもりで実際に声に出して練習した方が良いです。頭ではうまく考えて言えそうでも実際に声に出してみると詰まってしまうことはよくありますからね。

≪受験者自身の意見を問う問題≫

考えたことのない問題について意見を聞かれるとフリーズしてしまいますが、質問に答える英語力があるかを見られているだけで、複雑な回答は求められていません。

例えば「中古商品を買う人が増えると思うか?」という質問に対して「メルカリなどの消費者同士をつなぐプラットフォームが普及して、中古商品にアクセスしやすくなる」のような難しい回答を思いついても、それを英語で瞬時に伝えるのは難しいです。

「People can save money if they buy secondhand goods.(中古商品を買えば節約できる)」のように小学生レベルの回答を作り、英語で答えられるよう過去問をお手本に練習しましょう。

もちろん練習時に本当に自分の言いたい難しい回答を英訳してみたりするのは大歓迎です。DeepLなどの翻訳サイトを使ってみて勉強するのも面白いでしょう。

ちなみにメルカリの件を英語にするとこんな感じです。”Platforms that connect consumers to each other, such as Mercari, will become more widespread, making it easier to access used products.”

英検®2級二次試験では多少詰まったり、ぎこちなかったとしても合格できます。本番は間違えても良いんだという開き直った気持ちで臨み、実力を発揮してください。

推奨テキスト等(二次試験)

ここからは、勉強に役立つテキスト等をご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。

(1)『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』
簡単な内容でもなかなか思ったことが英語で出てこない人におすすめなのが瞬間英作文です。
文法や表現は中学生レベルの文ばかりですが、瞬時に日本語から英語に訳そうとすると意外と詰まったり、発音が崩れたり苦戦します。
これをスラスラ言えるまで練習しておくと、言いたいことが言えなくてフリーズしてしまうということは激減するでしょう。

(2)『英検®2級 過去6回全問題集 (旺文社英検書) 』
一次対策用に使う過去問に二次試験の過去問もついていますので、こちらで実際に声に出しながら面接の練習をすると良いです。復習時はただただ解説を眺めるのではなく、問題が変わっても応用できるように答え方や回答に使える文法事項・表現に注目しましょう。

(3)『バーチャル二次試験』
英検®2級の公式サイトにバーチャル二次試験という体験コーナーが用意されています。入室から退室まで実際に面接を受けているかのように全体の流れを体験できますので、チェックしておくと本番で戸惑わずに済むと思います。

(4)『番外編(Easy English)』
英会話などの習い事をしていない限り、基本的に学校の授業だけでは英語を聞く時間が圧倒的に足りません。
Easy Englishというチャンネルでは学校生活やショッピングなど、いろんな状況の日常会話で使われるような表現を学べます。文法別の動画もたくさんあるので、リスニングを鍛えながら文法の復習も兼ねることができます。
二次試験でも面接官の質問を聞き取れなければ何度も”Sorry?””Could you say that again?”などと聞き返す必要がありますが、普段からコツコツ英語を聞いておけばそのような心配も減り、話すことに集中できるはずです。
Easy Englishリンク

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