早稲田大学 国際教養学部 学部独自試験
入試対策と勉強法
早稲田大学 国際教養学部 学部独自試験
ここでは、早稲田大学の国際教養学部を目指す方に対して、学部独自試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。
早稲田大学国際教養学部 学部独自試験の出題傾向とは
主題範囲(分野)
2021年度入試より改革がなされ、学部独自試験、英語外部検定試験の2つから構成されることとなりました。学部独自試験では、1時限目Reading、2時限目Writingとなっており、配点は80点となっています。残りの20点は加点方式で、英語外部検定試験の結果に基づいて判断されます。加点の程度は検定試験ごとに得点と加点が大学から与えられています(例えば、英検であれば、1級20点、準1級14点、2級7点、準2級以下加点なし)。加点なしでの合格はかなり難しいため外部試験利用は必須といえますが、外部検定試験ではSpeakingが課されることになるため国際教養学部合格のためには4技能すべてが要求されるといえます。
出題量と時間配分
試験時間はReadingが90分、Writingは60分です。
Readingは1題あたり1000~1500語程度のものが3題となっています。基本的には1題30分というイメージですが、長文の長さに差があるため、現場で長めの問題には多めに配分するのがよいでしょう。英文の内容自体は標準的なレベルと言えますが、量が多いため高い速読能力が要求されます。
Writingは3問構成となっており、与えられたトピックについて意見を述べる自由英作文、表を読み取ってそこからわかることを英語で述べるもの、英文を読んで日本語で要約するものとなっています。基本的には1題20分というイメージでよいでしょう。
出題形式
Readingで出題される英文自体については、英文素材は多岐にわたりますが、英文構造が複雑な難解なものが出題されるわけではありません。ただ英文量が膨大なため、素早く内容の流れを取りながら適宜問題を処理していく必要があります。Writingについては、意見論述型・日本語による要約はこれまでの出題と重なりますが、表を解釈して英語で表現するものは出題がなかったため、しっかり対策しておきましょう。
解答形式
Readingはすべて選択式の問題です。また、設問の指示文・選択肢などを含め全文英語で書かれているため、回答する際には本文と同程度に注意深く読解しなくてはなりません。
Writingでは設問の指示をしっかり理解してからでないと書く内容がずれてしまうため、英語による説明をしっかり読解する必要があります。
早稲田大学国際教養学部 学部独自試験を攻略するのための勉強法
Reading
トータルで英文量は3000語を超えるため、速読能力を鍛える必要があります。意味のかたまりごとに前から訳し下していく事ができなければ時間内に設問処理まで含めて解答を終わらせることは出来ないでしょう。句・節ごとに意味をとらえ、ニュアンスの分かるものは日本語に訳さず読み進める力を身につけましょう。
一定レベル以上の英文解釈能力を身につけたら、句・節ごとにスラッシュを入れながら前から読み下すトレーニングをしましょう(スラッシュ・リーディング)。最初のうちはやや多めにスラッシュを入れることになるでしょうが、慣れてくればそれほど入れずに前から訳し下していくことができるようになります。併せて行いたいのが音読です。一度解き、しっかり復習した英文を用いて、必ず英文音読の時間を設けるようにしましょう。音読することで、強制的に前から読み下す習慣を身に付けることが出来ます。その際には必ず意味のかたまりごとに内容を把握する意識を持つようにしましょう。漫然と読んでいては効果が半減してしまいます。音源付きの長文問題集であれば、それを利用することでさらに効果を高めることが出来ます。
Writing
まずは英文エッセイの基本的な構成・書き方を身に付ける必要があります。Introduction(導入・主旨)→Body(内容)→Conclusion(結論)という3部構成をおさえ、それぞれのPartの内容を書くにあたっての典型的なフレーズを身につけておくことで、現場では純粋に内容面のみを考えることが出来ます。書きたい英語ではなく、書ける英語、論理を一貫させられる内容を選択するのも重要です。いずれにしても実際に手を動かして書くトレーニングを重ねましょう。
日本語による要約は書き方にコツがあるため、類似問題をだす国立の過去問なども使いしっかり手を動かす練習をしましょう。
単語・イディオム
難解な単熟語が頻繁に用いられた英文が素材になっているわけではありませんが、知っていたほうが類推する箇所を減らせるのもまた事実です。このレベルの大学を目指す以上は多くの受験生も高いレベルの単語を身につけているため、余力があれば上級レベルの単熟語に対応できる教材を利用しましょう。
推奨テキスト
ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。
ここではテキストを英文解釈、長文読解、単語・イディオム、英作文に分けてご紹介します。
英文解釈
(1)『英文解釈の技術100』(桐原書店)
英文構造の把握を身につけるための良書です。この1冊を7~8割程度消化したら、あとは速読のトレーニングをすることに注力しましょう。
(2)『ポレポレ英文読解プロセス50』(代々木ライブラリー)
講義仕立てで読みやすく、量も絞ってある分、時間をかけずに終えることが出来ます。(1)をこなす時間がない人はこちらでも良いでしょう。
長文読解
(1)『パラグラフリーディングのストラテジー1・2』(河合出版)
ある程度の英文解釈力が身についたら取りくむべきシリーズで、速読するためのエッセンスが詰まっています。パラグラフリーディングの基本を1で身につけ、2でトレーニングする形です。3もありますが難関国公立向けであるため、こちらについては国公立と併願する生徒向けです。
(2)『全レベル問題集:英語長文6』(旺文社)
(3)『イチから鍛える英語長文700』(Gakken)
(4)『英語長文PREMIUM問題集:Advanced/Top』(東進ブックス)
いずれも音源付きであり、出版も新しいため最新のトピックを知る上でも役に立ちます。ある程度の長さと難易度に慣れるために夏には取り組み始めたい一冊です。
(5)『過去問』
大きく構成が変化したとはいえ、読解問題や意見陳述型・要約問題などはこれまでの過去問を流用できるため、これらを用いることが効率的な対策になることは間違いありません。
単語・イディオム
(1)『速読英単語[必修編・上級編]』(Z会出版)
学校使用の単語帳を用いるのが効率的ではありますが、使いづらかったり相性が悪かったりするのであれば、CD音源付きで速読・リスニングの練習も兼ねられるこちらを利用すると良いでしょう。上級まで回せれば単語力に不足はありません。
(3)『解体英熟語』(Z会)
ボリュームはありますが、テキストの後ろにある前置詞・副詞の整理ノートがよくまとまっており、効率的に覚えられるだけではなく、未知のイディオムもニュアンスを類推することができるようになります。
(4)『システム英単語Premium(語源編)』(駿台文庫)
語源ごとに編集された単語帳です。単語としてはやや難易度の高いものが多いですが、語源については分かりやくまとまっているため、自分の使っている単語帳では覚えにくい単語があるときに参考程度に利用するとよいでしょう。
英作文
(1)『英作文ハイパートレーニング自由英作文編』(桐原書店)
自由英作文の構成の仕方、基本フレーズを修得することが出来ます。
(2)『英作文のトレーニング[自由英作文篇]』(Z会出版)
やや(1)と説明の仕方が異なるところがあるものの、学習した手順をさらにこちらで深めることが出来ます。
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