明治大学 経営学部 国語
入試対策と勉強法
明治大学 経営学部 国語
ここでは、明治大学の経営学部を目指す方に対して、国語の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。
※2021年度より実施された「大学入学共通テスト」導入に伴う大幅な「大学入試制度改革」は本大学の「一般選抜」では実施されておらず、本学部の「学部別入学試験」も21年度に関して概ね従前どおりの出題内容および形式でした。尚、以下の「入試傾向」は、基本的に2021年度までの「学部別入学試験3科目方式」に準拠しています。
明治大学経営学部 国語試験の出題傾向とは
出題範囲(分野)
出題科目は「国語総合」です(「漢文」を除く)。
「現代文」は論説文(評論文)1題が定着しています。文章内容は哲学論・政治論・文化論・社会論・メディア論・データ論等の硬質なものが多く、多角的な論点を読み解く必要があります。
「古文」も1題だが、例年2つの文章が並べられ関連づけた設問が出題されるという形式となっています。題材としては、上代~近世の比較的有名な物語・随筆・説話・歌論・評論・日記といったもの(和歌も含まれる)が多いです(2021年度は「更級日記」)。尚、19年度には、元号「令和」の出典となった「万葉集」が出題されている。文法から解釈までの総合的読解力、そして、歴史的背景を含めた文学史や古典常識も問われる。
知識は小問として扱われ、漢字(読み・書き)・語句の意味等が出題される。
出題量と時間配分
問題文の文章量は、「現代文」が4000~5000字強程度で他の私大上位校と比較してやや多めです。「古文」は2つの文章合計で600~800字程度です。
試験時間は60分です。先に「古文」を20分弱で手際よくこなし、説明記述の出題がある「現代文」は40分強をかけて丁寧に解いていきましょう。
出題形式
大問2題が定着しています。
大問一は「現代文」で、小問は10問前後です(解答数は10~20強と年度によってバラバラで、そのうち2~3程度が説明記述も含めた記述方式)。大問二が「古文」(2つの文章)で、小問は7~10問程度(解答数は10~15ほどで、そのうち2~10程度が記述方式)です。語句記述が多いですが、説明記述の出題もあります。
解答形式
「マーク方式」と「記述方式」が混在しています。
「現代文」のマーク方式では傍線部内容に関しての空所補充・内容合致・理由説明・換言説明、そして同音訓漢字判別など、記述方式では空所補充などで短めの説明記述(20~50字程度)が出題される他、抜き出し問題(脱文挿入が頻出)や語句等の知識問題などがあります。本学部「現代文」の大きな特徴としては、語句の空所補充設問がとにかく多いということです(7~8の空所への2択判別が頻出)。しっかりと代入確認をしないと一気に失点する恐れがあるので、要注意です。
「古文」では文法・仮名遣い・現代語訳や内容解釈・換言説明・本文合致・和歌修辞などが、マーク方式と記述で出題されます。
また、文学史が必出で、古典常識も頻出しています。
明治大学経営学部 国語試験を攻略するための勉強法
知識問題
本学部の漢字(読み・書き)等の知識問題は、同音訓漢字判別でなかなか手強いものがあるので注意が必要です。当然ながら、誤答は許されませんので相応の語彙力が必要となるでしょう。そこで、先ずは「己が実力」を把握することが重要です。共通テスト(センター試験)の漢字問題(要は「同音異字」「同訓異字」の判別。本学部の出題と同種)が基礎的語彙力のひとつの目安となります。最低10年分以上の過去問をこなしましょう。その結果次第で、具体的な学習を進めていきましょう。
尚、以下のサイトは漢字問題だけがまとめられていて便利です。
http://www.kanjijiten.net/center/index.html
解法
「現代文」では、論説文(評論文)特有の解法、そして全てに共通する解法です。それらを体系的に理解し定着させ、応用するために肝要なのは復習の仕方です。考え方のプロセスをトレースすることが必須です。特に間違った問題が肝要で、誤ってしまった分岐点をしっかりと確認しましょう。さらに、いくつもの練習問題を通じて同種の設問に共通する「解き方のプロセス」を身につけましょう。それが解法となります。
尚、具体的解法に就いては本HPの別サイト「大学入試”王道現代文”」を御覧ください。
記述問題
本学部では、大問一で度々出題される空所補充の説明記述が大きなポイントとなります。長くても30字程度という説明記述なのですが、空所補充ならではの困難さが伴います。説明内容の吟味は勿論ですが、文脈・文法的にも空所に適合させなくてはなりません。そのために欠かせないのが代入確認です。代入可能かどうかを多角的に確認するということを、しっかりと練習しておく必要があります。
古文
時代や背景が異なる2つの文章が並ぶという設問の特徴に着目し、両者の関連づけを常に意識して内容解釈するように心がけることが重要ですが、先ずは重要古文単語および文法を徹底的に習得しましょう。現代語訳では無論、単語の意味が最重要であり、また、文法は直接問われるので特に助動詞・助詞の意味・用法・接続、敬語は完全に習得する必要があります。そして、文学史が必出なので定着させておきましょう。さらに、古典常識に関する語句や和歌修辞(枕詞・序詞・掛詞・縁語等)も出題されます。しっかりと確認しておくことが肝要です。
推奨テキスト
ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。
ここではテキストを知識編、現代文編、古文編に分けてご紹介します。
知識編
(1)『漢字 一問一答【完全版】』(東進ブックス)
(2)『現代文最重要語句(暗記いらずの)らくらく練習帳―熟語・慣用句・評論語句・外来語』(学研プラス)
(3)『新版完全征服 頻出現代文重要語700 三訂版』(ピアソン桐原)
(4)『現代文キーワード読解[改訂版]』(Z会出版)。
前項の「共通テスト(センター試験)」チェックで、5割未満の場合は(1)から、6割は(2)から、7割は(3)から、8割は(4)から始めるのが目安です。反復練習して完全習得させる。特に(4)では、「キーワード編」のみならず「頻出テーマ編」も熟読し、完全に理解しましょう。
尚、本学部で頻出の和歌修辞・文学史等の古典常識に就いては、学校配布の「国語便覧」を活用しましょう。
現代文編
(1)『システム現代文 バイブル編(改訂新版)』(水王舎)
初級レベルです。「解法」って何? といった皆さんにお薦めの入門書です。根本を徹底的に解説しており、マスターすれば解法は一通り理解できるしょう。
(2)『大学受験スーパーゼミ 徹底攻略 現代文解法の新技術』(桐原書店)
中級レベルです。あらゆる問題形式に対応した解法を明示しています。中堅から難関私大へのステップアップ段階の一冊です。
(3)『入試現代文へのアクセス 完成編』(河合出版)
中~上級レベルです。読解へのアクセスで問題点を喚起し、選択肢設問の消去の根拠も明記されており、解法理解度を自己確認できます。自らの実力を把握することで、明治大学合格に自信が持てる一冊です。説明記述問題の基礎も習得できるしょう。
(4)『[記述編]現代文のトレーニング(改訂版)』(Z会出版)
上級レベルです。頻出テーマに沿った問題構成で完成度を自己採点で把握可能です。経営学部の「説明記述」をクリアする一冊です。
(5)『明治大学経営学部過去問』
実戦レベルです。10年分以上確実にこなし、解法をトレースしましょう。
古文編
(1)『重要古文単語315(三訂版)』
(2)『標準古文単語650(三訂版)』(ともに桐原書店)
前者を反復して完全定着させた上で、後者を数回丁寧に通読しましょう。それで語彙はほぼ心配ないでしょう。
(2)『ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル(三訂版)』(河合出版)
文法の基本が分かりやすくまとめられています。例文は品詞分解し現代語訳も必ずこなしましょう。
(3)『大学入試 全レベル問題集 古文 4 私大上位・私大最難関・国公立大レベル 新装版』(旺文社)
最難関私大などの良問14題を収録し、分かりやすく解説しています。古文の5つのジャ
ンル別対策が掴める古文ジャンル解説、重要な文法と語句を併記した現代語訳、全
ての問題に通じる最強の読解ルール等で、古文の読解に自信が持てる一冊です。
(4)『速読古文常識』(Z会出版)
「古典常識」習得用です。必修300語を収録しており、実戦的トレーニング文章の文脈で効率的に定着可能です。センター試験から難関私大まで対応しています。
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