慶應義塾大学 薬学部 英語
入試対策と勉強法
慶應義塾大学 薬学部 英語
ここでは、慶応義塾大学の薬学部を目指す方に対して、英語の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。
慶応義塾大学薬学部 英語試験の出題傾向とは
出題範囲(分野)
2015年以降は読解問題3題の出題が続いていましたが、これに加えて2019年より第4問として、3つの長文に当てはまる要約文はどれかを選ぶ問題が加えられました。トータル語数は設問の英文まで含めれば2500語を超えます。語彙レベルはやや高い上、内容も部分的に読みづらいところがある英文が多いです。薬学部だけあってテーマは自然科学的なものが多くなっています。
出題量と時間配分
試験時間は80分です。
トータルの語数が多いことに加え、設問に時間がかかるものがあるため、時間制約は厳しいでしょう。大問4の要約文選択問題は5分とし、残り75分を長文3つで割った時間配分が原則ですが、語数などから現場で調整すると良いでしょう。
出題形式
読解問題のみの出題ということで、内容把握の観点からの空所補充、下線部同義問題や内容一致が多いです。脱文挿入は従来から頻出です。すべて英問英答となっているので設問を読み込む時間を確保するために本文を速読できる力を身につける必要があるでしょう。
2015年以降は全てが選択式になっていましたが、2019年より再び記述形式の問題が出題されています。
解答形式
上述の通り、2015~2018年までは全てマーク式でしたが、2019年より記述式の問題も復活しました。その分やや小問数が減少しています。内容一致問題で適切でないものを問われることが多いので勘違いしないように気を付けましょう。下線部同義問題であっても、語彙そのものの知識というよりは、前後の内容の流れから回答するものが多いため読解力の地力を高める必要があります。
慶応義塾大学薬学部 英語試験を攻略するための勉強法
読解問題
英文量は2500語を超えるため速読能力を高める必要があります。意味のかたまりごとに前から読み下していく事ができなければ時間内に設問処理まで含めて解答を終わらせることは出来ないでしょう。句・節ごとに意味をとらえ、ニュアンスの分かるものは日本語に訳さず読み進める力を身につけましょう。
一定レベル以上の英文解釈能力を身につけたら、句・節ごとにスラッシュを入れながら前から訳し下すトレーニングをしましょう(スラッシュ・リーディング)。最初のうちはやや多めにスラッシュを入れることになるでしょうが、慣れてくればそれほど入れずに前から読み下していくことができるようになるでしょう。
併せて行いたいのが音読です。一度解き、しっかり復習した英文を用いて、必ず英文音読の時間を設けるようにしましょう。音読することで、強制的に前から読み下す習慣を身に付けることが出来ます。その際には必ず意味のかたまりごとに内容を把握する意識を持つようにしましょう。漫然と読んでいては効果が半減してしまいます。
音源付きの長文問題集であれば、それを利用することでさらに効果を高めることが出来ます。
トピックとしては自然科学系のものが多いので、英文にかぎらずそういったテーマを扱った文章に目を通す機会を作るようにしましょう。話題として少しでも考えたことがある英文なのかそうでないのかで内容理解に大きな差が生まれます。
文法
文法問題プロパーの出題はないが、細かい文法の知識は必要ないといえますが、英文の構造把握を素早く把握するために、読解のツールとしての位置づけからの学習が必要です。
語法に関しては、英文中での空所補充などで問われるためある程度の完成度を目指さなくてはならないでしょう。
単語・イディオム
単語のレベルがやや高いため、常に語彙のレベルをあげる勉強をしておかなくてはならないでしょう。
ただ、同時に、意味を知らなくても前後の流れや語源からおよその意味を類推する力を身につけておきましょう。
推奨テキスト
ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。
ここではテキストを英文解釈編、長文読解編、単語・イディオム編、文法問題編に分けてご紹介します。
英文解釈
(1)『英文解釈の技術100』(桐原書店)
英文構造の把握を身につけるための良書です。この1冊を7~8割程度消化したら、あとは速読のトレーニングをすることに注力しましょう。
(2)『ポレポレ英文読解プロセス50』(代々木ライブラリー)
講義仕立てで読みやすく、量も絞ってある分、時間をかけずに終えることが出来るでしょう。(1)をやる時間がない人はこちらでも良いでしょう。
長文読解
(1)『パラグラフリーディングのストラテジー1・2』(河合出版)
ある程度の英文解釈力が身についたら取りくむべきシリーズで、速読するためのエッセンスが詰まっています。パラグラフリーディングの基本を1で身につけ、2でトレーニングする形です。3もあるが難関国公立向けであるため、こちらについては国公立と併願する生徒向けです。
(2)『全レベル問題集:英語長文6』(旺文社)
『イチから鍛える英語長文700』(Gakken)
『英語長文PREMIUM問題集:Advanced/Top』(東進ブックス)
いずれも音源付きであり、出版も新しいため最新のトピックを知る上でも役に立つでしょう。ある程度の長さと難易度に慣れるために夏には取り組み始めたい一冊です。
(3)『過去問』
当然ながら、最高の実践的トレーニングとして最も重要なものです。近年の1年分については、レベル・形式を把握するために早い時期に解いておきましょう。
単語・イディオム
(1)『速読英単語[必修編・上級編]』(Z会出版)
学校使用の単語帳を用いるのが効率的ではありますが、使いづらかったり相性が悪かったりするのであれば、CD音源付きで速読の練習も兼ねられるこちらを利用すると良いでしょう。上級まで回せれば単語力に不足はないでしょう。
(2)『解体英熟語』(Z会)
ボリュームはありますが、テキストの後ろにある前置詞・副詞の整理ノートがよくまとまっており、効率的に覚えられるだけではなく、未知のイディオムもニュアンスを類推することができるようになるでしょう。
(3)『システム英単語Premium(語源編)』(駿台文庫)
語源ごとに編集された単語帳です。単語としてはやや難易度の高いものが多いが、語源については分かりやくまとまっているため、自分の使っている単語帳では覚えにくい単語があるときに参考程度に利用するとよいでしょう。
文法
(1)『頻出英文法・語法問題1000』(桐原書店)
文法・語法系のインプット教材としては比較的説明が厚めなので自分で進めやすいでしょう。語法が充実しているところもオススメです。知識系の大問が出題されるわけではないため、あくまで英文解釈の前提となる部分のみを使えるとよいでしょう。
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