小3からSAPIXに通っているS君はB～Dクラスをずっとうろうろ、サピックスの偏差値は4科で40台前半。大量の宿題を必死でこなしていたものの全く実力に結びついていない状況でした。そのような状況でしたが、ご両親は男子御三家を強く希望、何とかαクラスへ、ということで算数・理科の指導を小6の2月からスタートしました。

まず塾の授業をほとんど理解できていませんでしたので、その解説。特に大事な単元はその都度前に戻って基礎からしっかり説明しました。またS君はもともと明るく活発な性格でしたが、大好きなサッカーを小5でやめたことと、頑張っているのに成果が出ないことにストレスをため、悪循環に陥っていました。そこで苦手な部分を補うだけでなく、同時に得意な部分をしっかり伸ばし、やる気と自信をつける方針で進めました。私の授業では得意な内容と苦手な内容を1：1くらいで進めるよう意識しました。宿題はわからなくてただ見つめているだけになってしまうようなものは全て私のほうで整理、大事なもののみを繰り返し練習してちゃんと自分の力となるようにしました。お母様にはS君は何が得意でどこがわかっていないのかをきちんと示し、どのように宿題をしていくかを細かく提案しました。またテキスト・テストの整理とともにあせらず見守ることもお願いしました。

低学年の頃から大手進学塾に通っていたAさんはずっと1番下のクラスで低迷中、授業には全くついていけずただ座っているだけの状態でした。第一回合不合判定予備での4科偏差値は35。ご家庭は医学部のある大学附属が希望、どうしても日大第二中へ合格させてほしいとのことで小6の5月より指導を開始しました。

これまで塾の授業が全く身になっていないことと、Aさんがおとなしくてのんびりとした性格のため塾では質問出来ないとのことでしたので、思い切って塾は辞めてもらいました。その代わり私のほうで日大第二中へ合格するため4科目全ての学習計画を立てて進めました。Aさんは塾では質問出来ないという話でしたが、私との1対1の授業ではよくしゃべる子でした。ですが授業態度はとても真面目でしっかりついてきてくれました。夏休み前までは中学受験に最低限必要な基礎を徹底的に固め、それ以降は日大第二中の過去問20年分とその類題のみ、つまり完全に志望校合格のためだけの対策のみをやりこみました。ご両親には家庭学習の管理とともに模試の結果にはあまり拘りすぎないようお願いをしました。学習内容に関しては全面的に信頼してお任せいただくことが出来たことも本当に幸いでした。