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湘南白百合学園中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2016年度「湘南白百合学園中学校の国語」
攻略のための学習方法

構成

大問が5~6問、総問題数は40問程度で、前半に漢字の読み書き・文法・言語事項、後半に長文読解2問というのがほぼ定形となっている。
長文は物語・小説で1問、論説文・説明文あるいは随筆で1問出されることが多い。総計6000~8000文字程度で、文量としては平均的である。
設問形式は選択式・書き抜き式と7~8問ほどの記述式問題で、そのうち2問ほどは50~120字ほどの長文記述となっている。
全体としてここ数年の構成はほぼ一定なので、過去問で慣れておきたい。

漢字・文法・言語事項

漢字は読み書きそれぞれ5問ずつの計10問。文法・言語事項は全ての範囲から幅広く出題されている。いずれも難易度としては標準レベルの問題がほとんどなので、漢字と言語事項の問題集を1冊しっかりマスターして、どこから出されても戸惑わないように準備しておく。

長文読解

素材文は中学生程度を対象としたレベルのものが使われることが多い。また、論説文・説明文のほうがやや難しい傾向があるので、普段の読書や問題演習はそのようなレベルを想定して練習するのがよいだろう。
選択式問題と書き抜き問題はほぼ標準レベルの難易度である。選択肢もさほど紛らわしいものは無いし、書き抜く範囲が指定される問題も多いので、前半の漢字・言語事項と合わせて、手堅く得点しておきたい。
記述式問題は、本校の特徴であり差がつくところであろう。文学的文章・論理的文章のどちらでも出されている。例年7~8問は出題され、字数制限のあるもの・無いもの、1~2行程度のものや50~120字ほどの長文記述も含まれている。「本文全体をふまえて」・「解答欄に合うように」など、指定される条件も多様である。
ただし、「自分で考えて」・「自分の言葉で」といった条件の指定はない。過去の問題でも、本文から適した部分を見つけて答えにできる場合が多くなっている。設問と問題構成をまず確認し、ポイントになりそうなところをチェックしながら読み進める方法が有効である。
また、100字を越えるような記述では、いきなり書き始めると途中で行き詰まる場合もあるので、書くべきポイント1つにつき20~30字でまとめ、設問で訊かれたのと同じ順番でつなげていくと仕上げやすいだろう。

まとめ

記述対策が必須の試験である。
文字数・条件・心情や要旨といった内容……など、多彩な記述問題が出題されるので、さまざまな記述問題演習で多くのパターンに触れておく。特に、100字超の長めの記述は慣れが必要である。
満点の解答にならなくても部分点は稼げるように、臆することなく字数を埋められるように過去問や類似問題で経験を積んでおいていただきたい。

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2016年度「湘南白百合学園中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

今年度の総解答数は39問、選択・書き抜きと6問の記述式問題が出されている。うち2問は45字・120字なので時間を取られる。前半の漢字と文法・言語事項、読解問題の選択・書き抜きは早めに一通り終わらせて、記述問題を考える時間を多めに確保したい。

【大問一】漢字

  • 難度:標準
  • 時間配分:2分

例年通り読み・書き5問ずつの計10問。
標準的な問題集で、しっかり覚えておけば対処できる。

【大問二】言語事項

  • 難度:標準
  • 時間配分:2分

漢字の成り立ち。
年度により、さまざまな言語事項が出されている。練習帳を一通りマスターしておくこと。

【大問三】文法

  • 難度: やや難
  • 時間配分:3分

助詞や句読点の働きで短文を作る問題。
文法もどこから出題されるかは年度により異なるので、文法のテキストや問題集を1冊は仕上げて対応できるようにしておく。

【大問四】長文読解(文学的文章)

  • 難度:
  • 時間配分:21分
  • ★必答問題

問一 選択肢のうち3つはほぼ似た意味の言葉である。

問二 「シゲばあさんは考えていますか」という質問なので、シゲばあさんの会話に注目すべきである。

問四 気持ちを訊かれているので、まず気持ちを表す言葉を一つ考え、その理由を添えて字数を満たすよう整える。ここも、シゲばあさんの言葉の中で探せる問題。

問六 字数の多さからも、やはりここは難しかったであろうと思われる。まずはシゲばあさんの場合、「がんじっこ」とはどのような生き方なのか。夫を戦争に送り出してしまった経験から、シゲばあさんがその後どのような考えで生きることになったかをシゲばあさんの会話から抽出し、前半をまとめる。そんなシゲばあさんの言葉に共感を覚えた主人公の気持ちを後半にまとめる。前半の方が字数を稼げる内容なので、前半が長くなるだろう。

【大問五】長文読解(説明的文章)

  • 難度:
  • 時間配分:17分
  • ★必答問題

問一 「生きている」という表現からは、壁画が生命力あふれる見事な筆致で描かれている事実が読み取れる。そのことを筆者は何と言っているか。

問二 3万年の時を越えて感じられるのは壁画の迫力・躍動感といったものであろうから、そこを表現した箇所を探す。

問三 ここは難しい。何を「内」とし、「外」としているのか。次の問四に、自然をそのまま洞窟の中に写し取ろうとしたものがこの壁画であるとする文章がある。とすれば「外」とは動物・自然のことであると思われる。

問四 そしてこの問四は、「現代人が外=外界・自然をどのように感じているか」についての筆者の考えが大きな手がかりになる。「外界を正確に転写する」ことは、つくりものに囲まれた現代人からすると狂気とも感じられる、との筆者の考えである。

問六 ここも難しい。「本文全体をふまえて」の指定は手がかりとなる。本文の後半は自分の子供のエピソード中心だが、そこにとらわれず筆者の意見の根幹を読み取る。壁画における「きのう」とは、3万年の遠い過去から現在にいたる長い時の流れ全てを意味する。

攻略ポイント

・合格を確実にするには、7割以上の得点をしたい。そのため、大設問一~大設問四で、誤答を五つ以内。また、大設問五と大設問六は、それぞれ誤答を三つ以内におさめたい。

・制限時間は、45分。ゆっくり解き進めることはできない。手ごわい問題は、後回しにしたい。

・素材文を読む時間は、15分以内。残りの30分程度を解く時間にしたい。

・完璧な記述答案を書くことができなくとも、できる限りの内容を記述すること。部分点をねらうことができる。

※上記の「時間配分目安」は、設問ごとに目安を設けているため、合計すると30分を上回ります。実際には、問一が解決すれば問二が解決するということがあり、合計した時間は短くなります。

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