親の負担も大きい中学受験。自分が疲れてしまったら・・・
保護者様からのご相談
「子ども本人よりも、母親自身が中学受験に疲れてしまった・・・」
中学受験はお子さん本人の精神的成長を伴ってこそ、真に成功するものです。
まず一度、難しいですが、お子さんの受験そのものを忘れてみて下さい。
その後に徐々に応援団として戻ってきてあげて下さい。最後にささやかなコーチとして、部分的に支えてあげてください。
親子二人三脚での完走は多くはない。
小学校低学年から4年生くらいまでの時期には、親子二人三脚での学習が功を奏します。
学習内容から学習計画までを親御さんがみてあげることで受験勉強が軌道に乗ってゆく、というのが望ましいシナリオです。
しかしその後、5年生あたりから学習内容も難しくなり、お子さんも反抗を始めるようになって、うまくいかなくなるケースが大変多いです。
受験本番まで親子の二人三脚のまま完走するケースは受験生全体の2割程度というのが、中学受験生を150人以上見てきた私の実感です。
ですから、たとえ親子間で衝突やすれ違いが生じても、それは全く正常なことで自立への第一歩です。
親御さん自身が疲れるまで頑張ってきたご家庭のお子さんは、例外なく本人なりに受験勉強に前向きであり、受験成功の下地は出来ています。
この機会に是非、お子さんを信じて精神的に成長させてあげて下さい。
サポートの緩急が成功の決め手に
5年生のM君の場合…
お母さんが大変熱心に息子さんの勉強を見ていました。ただ予定通りに進まないと家庭学習が深夜に及ぶこともあり、男の子特有の緩急というかムラに苛立って袋小路に入り込んでしました。
そこで、まずは充分な睡眠時間と一定の自由時間を確保したところ、それだけで成績は大きく浮上していきました。
6年生のCさんの場合…
宿題が多く管理も厳しい塾に通う女子で、お母さんが細かくサポートしていましたが、6年夏頃から母娘の衝突もあり、限界に近づいてきました。
入試まで数ヶ月に迫った秋頃から、お母さんには応援団に徹していただき、それがきっかけで本人の意思がしっかりしてきて、4科の偏差値で約15も上昇して見事第一志望に合格しました。
一緒に学ぼう、2つのサポート
さて、最後にそうは言っても、まだ小学生、生活面の管理に始まってプリントの整理整頓、塾の保護者面談から中学校の説明会まで、親御さんのすることはたくさんあります。
そうした裏方的なサポートをしながら、学習内容そのものに関わることとしては、
(1)過去問の実行と管理
(2)知識の総復習のサポート
以上2点で最後に手伝ってあげて下さい。
過去問は塾によっては指示があまりなく、或いはお子さん任せにすると取り組みが雑になることがあり、コピー取りから時間設定まで親御さんのサポートが効果的です。
また知識の総復習は6年生の秋~入試直前期の、徐々に焦りが出てくる頃に親御さんが口頭での一問一答などを手伝ってあげると、お子さんが前向きになり効果的です。