広尾学園中学校の傾向と対策
広尾学園中学校の入試傾向をプロ家庭教師の視点で解説します。役立つプロのノウハウをご覧ください。
お手元に過去問をご用意ください。 ※問題は、第2回
受験の攻略ポイント
東京の共学難関校。どの科目も、標準的な問題を難なく解けるようになるとともに、各科目それぞれ、広尾学園の傾向に合わせた対策を十分にしておこう。
算数 | 標準的な問題が多いため、好き嫌いなく各分野の完成度を高めておくことが重要。 |
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国語 | 配点の大きい「説明記述」では「最重要な要素」を「文末」として他の「必要な要素」を積み上げていくという手法を完璧にマスターすることが重要。 |
社会 | 「細部へのこだわり」と「知らない問題」への「対処法」がポイント。「細部」に着目して、「知っていること」に結びつけていくことが大切だ。 |
理科 | 問題文や図の読み取りに大きな意味がある問題が多い。知識は早い段階に固め、過去問等を使った実戦的な演習に力を入れること。 |
算数の攻略ポイント
本校の入試問題の形式は、はじめに計算と小問集合があり、残りは大型問題となっている。出題分野に大きな偏りはないが、平面図形・立体図形・速さ・数の性質・場合の数はよく出題されている。どの分野も、好き嫌いなくきちんと学習しておく必要があるだろう。
2023年度 第2回
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問1】小問集合 | 標準 | 9分 | ★ |
【大問2】論理と推理 | 標準 | 11分 | |
【大問3】速さ | 標準 | 8分 | ★ |
【大問4】平面図形 | 標準 | 7分 | |
【大問5】平面図形 | 標準 | 7分 | ★ |
国語の攻略ポイント
※本校は2023年度の「一般入試」で4回の試験が実施されたが、ここは全て「第二回」についての説明。
本年度は「小説」・「論説文」・「総合的知識問題」・「漢字問題」、各1題の大問4題。解答数は32。
文章量は約10200字。「解答形式」は、「選択肢」(「複数完全解答」、「内容合致」あり)、「抜き出し」、「説明記述」(2問)など。本校の本年度の特徴は、「選択肢」・「説明記述」を問わず、「小説」では「心情説明」、「論説文」では「理由説明」が極めて多いということだ。微妙な「文脈」の読み取りが求められているので要注意だ。
また、「説明記述問題」では「記述すべき内容」がつかめても、いざまとめようとするとうまくいかないので、まとめ方に「要領」が必要になる。その点に留意したい。いずれにしても、本校に備えた「万全の対策」が必要になる。100点満点。試験時間は50分。
2023年度 第2回
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問一】「漢字の読み書き」(「読み」4問・「書き取り」6問) | やや難 | 2分 | |
【大問二】「総合的知識問題」(「語句」の「空所補充」の「ひらがな記述」および「意味選択」) | やや難 | 3分 | |
【大問三】「小説の読解」(「説明記述」1問あり) | 標準 | 25分 | |
【大問四】「小説の読解」(「説明記述」1問あり) | 標準 | 20分 | ★ |
理科の攻略ポイント
化学・物理・生物・地学の4分野からの出題であった。物理分野では「光の性質 鏡・凸レンズによる像」、化学分野では「メタンと化学変化」、生物分野では「イネの育ち方」、地学分野では「月と金星の満ち欠け」についての出題であった。
極端な難問はないものの、知識や解法の確実な理解と定着がないと正答できない問題が多い。本校受験者は各分野の知識を固めた上で、物理分野と化学分野ではレベルの高い問題も想定した上で、計算が必要な問題の演習にも時間をかけて欲しい。
2023年度 第2回
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問1】物理 光の性質 鏡・凸レンズによる像 | やや難 | 8分 | ★ |
【大問2】化学 メタンと化学変化 | 標準 | 8分 | |
【大問3】生物 イネの育ち方 | やや難 | 7分 | |
【大問4】地学 月と金星の満ち欠け | 標準 | 7分 | ★ |
社会の攻略ポイント
※本校は2023年度の「一般入試」で4回の試験が実施されたが、ここは全て「第2回」についての説明。
本年度は、「地理」・「歴史」・「公民」・「時事」の4単元からの出題と「考察問題」で、大問は4題。
それぞれの大問は各単元に対応している(一部の「混在」あり)。全解答数は33。単元別配点比率では、「歴史」が34%、「公民」24%、「地理」22%、「考察問題」16%、「時事」4%となっている。
設問では、「リード文」や「単一テーマについての説明文」、それらに関するさまざまな「地図」「地形図」「統計資料」「歴史史料」「写真」「図版」などからの各単元に対応した「小問」が並ぶ。
解答形式は、「選択肢」(「不適切」「組み合わせ」「複数完全解答」等あり)、「事項・地名・人名等記述」(ほとんどが「漢字等指定」)、「年代整序」、「考察論述」(2問)などだ。最大の特徴は、「平易な問題」の中に突然「超難問」が現れること(本年度は特に「地理」)。また、「考察問題」も曲者だ。さらに、「設問」にも一筋縄ではいかない「クセ」があり、一瞬、気が動転してしまう可能性がある。時間と解答数を考え合わせると、相当な「スピード」と「処理能力」の高さが求められる。50点満点。試験時間は30分。
2023年度 第2回
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問1】「地理」(「県名・自然地名記述」あり) | やや難 | 7分 | |
【大問2】「歴史」(「時期整序」あり) | 標準 | 7分 | ★ |
【大問3】「公民」(「時事」1問の混在あり) | 標準 | 5分 | |
【大問4】「考察問題」(「考察論述」3問) | やや難 | 11分 |
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学校 | 広尾学園中学校 |
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偏差値 | 2023予測偏差値①男/女59/63②男/女64/67(四谷大塚80%)①男/女56/56②男/女59/59(サピックス80%) |
併願校 |
1月入試では渋谷教育学園幕張中、2月は慶應中等部・渋谷教育学園渋谷中・攻玉社中・頌栄女子中が多く見られる。 *入試日程の変更にご注意ください |
合格者 | 合格最低点を見ると、年度による差があるが、事前の過去問対策では最低60%はクリアしよう。出身塾別で見ると、サピックスが多く、四谷大塚・早稲田アカデミー・日能研が続いている。 |
進学実績 | 年々合格実績を伸ばしており、東大・一橋大・東工大を始めとした国立大に30%弱、早稲田大・慶應義塾大・上智大・東京理科大に100%以上、MARCHにも80%以上合格している。 |
その他 | 東京都内の難関共学校。海外の大学への進学者も多い。 |
基本情報 |
所在地 〒106-0047 東京都港区南麻布5-1-14 最寄駅 日比谷線「広尾」徒歩1分 連絡先 ℡:03-3444-7272 沿革 大正7年に順心女学校として設立。平成19年に広尾学園中学校・高等学校に改称し、共学化。 |