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攻玉社中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2022年度「攻玉社中学校の国語」
攻略のための学習方法

分析

本校の試験は、漢字・知識の独立問題で3題、物語文・説明的文章の読解問題が2題という形が多い。

物語文は、大正~昭和前期の近代文学からの出典が多く、2020年度は久米正雄『金魚』(1924年)が用いられた。2021年度は村山由佳『約束』・2022年度は北沢あたる『なつのかけら』といった近年の作品が使われており、今後傾向が変わるかもしれないので注意しておこう

説明的文章はかなり難度の高い言葉や概念が用いられるものがあり、問題の難易度としても物語文より難しい印象である。

2017年度では2題合わせて約12000字と最難関校をも凌ぐほどの文量であったが、2022年度は計7700字ほどで文量が抑えられた。今後の傾向に注意しつつ、おそらくは9000~10000字程度を目標とした対策が必要になると思われる

ただし、試験全体としてみれば難易度自体はそれほど高くない。偏差値相当の実力があれば無理なく答えられる難しさである。

設問は、選択式問題・書き抜き問題が多く出題されている。

選択式問題は、五択であり文字数の多いものもあるため、やや手間がかかる。紛らわしい内容にはなっていないので、読解ができていればあまり迷わず選べるだろう。

書き抜き問題も、目当ての部分をすぐ見つけられるように、傍線などで目立つ工夫をしておこう。

記述

記述問題の数は、1、2題程度で、字数の多い時で100字ほど。2022年度では50字であった。文中の適切な部分を素にまとめられるものが多いので、ここもまずは読解力が求められるところである。

問題文

素材文の長さは、合計で8000~10000字程度。2017年度は特に多かったが、最新年度は7700字ほどでやや少なめになっている。

物語文では、現代とは異なる時代を題材にしたものも目立つ。過去や未来の社会を扱った小説などをたくさん読み、現代とは異なる社会の様子や風俗に多く触れておくと、いろいろな設定も理解しやすくなるだろう。

説明的文章は、扱う題材や出てくる用語が難しい印象を受ける。この分野については難関校向けの高レベルの教材で慣れておいたほうがよいかもしれない。もっとも、問題自体の難易度は適切に抑えられているので、難しめの文章に目を慣らしておいたほうがよい、という意味と思っていただきたい。

知識

漢字・言葉の知識関連の問題は、毎年出題がある。基本レベルの問題の中に、いくつか難しいものが含まれている。問題数は多くないが、失えば他と差がつく部分でもあるので、読解と同様、手を抜かず取り組んでおくことが肝要である。

まとめ

素材文の長さや論説文の難しさから、難しい試験という印象を持たれるかもしれないが、問題自体の難易度は適度に設定されており、合格者平均点も五割五分~六割五分といったところなので、最初の印象にとらわれなくてもよい。意地悪な試験ではない。

国語の試験対策の王道に従い、語彙を増やし読解力をつけて、試験に臨んでいただきたい。

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2022年度「攻玉社中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

漢字の読み・書き取り・熟語の知識関連・物語文・論説文という全体構成である。

長文2題で合わせて7700字ほど。試験全体としての難易度はそこまで高いわけではないので、臆する必要は無い。

だが、総解答数は38問で選択肢も五択であり、全体のボリュームは大きい。スピードは必要とされるので、過去問を多くこなして速さを身につけたい。

【大問一・二】漢字の読み書き

  • 難度:標準
  • 時間配分:大問一・二合計3分
  • ★必答問題

【大問一】漢字の読み

1. きいと

2. こっき(心)――欲望や邪念に打ち勝ち、目標に向かおうとする強い意思。

3. せいじ――磁器の一種。釉薬が作り出す青緑色で白磁と区別される。

4. ほが(らかな)

5. おういん――印鑑(はんこ)を押すこと。 

【大問二】漢字の書き

1. 認証――対象の真正性を確かめること。

2. 回覧――文書などを順々に回して読むこと。

3. 首班――第一の席次。特に内閣総理大臣。

4. 没頭――何かに夢中になった状態。

5. 熟(れた)

【大問三】ことわざ・慣用句・故事成語

  • 難度:標準
  • 時間配分:3分
  • ★必答問題

1. 「言語道断」の「道」がない。

2. 「心機一転」の「転」がない。

3. 「起死回生」の「生」がない。

4. 「意気投合」の「投」がない。

5. 「公明正大」の「正」がない。

【大問4】小説の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:21分

夏休みを過ごした田舎で知り合った少年・はるにれ。主人公は恋心を抱き、翌年も会おうとしたが、はるにれは家庭の事情でもう田舎には来られなくなってしまった。

問一 主人公の頭の中の疑問を先取りしたかのように答えているので、「心情を察したのか」。

問二 今後背が伸びるかどうかを心配している様子である。

問三 会話が途切れて黙りこくったままでも居心地がよい、とあるので選択肢が合う。

問四 この時には、すでにはるにれに好意を持っていると考えられるので、好きな人からほめられたいという気持ちであろう。

問五 もう来年まで会えないという主人公の特別な思いを知りもせず、普段と変わらないのほほんとした様子に、苦笑しながらかわいいと思っている。

問六 夏休みの間は続くと思っていた毎朝のラムネ瓶づくりが今日で終わってしまうことをとつぜん聞かされたはるにれの気持ちは?

問七 来年また会うための道具立てとして無理やり渡した感がある。つまり、「また会えるのだという確信が欲しかった」のである。

問八 この時はるにれは祖母の健康状態などから、来年はもう会えない可能性の高いことがわかっていたと思われる。

問九 「甘酸っぱい思い出」とは主人公がはるにれに恋心を抱いていたということである。そのことを現在振り返って考えているのが「たぶん、今思えば、それが私の初恋だったのだ」の部分である。

問十 C. はるにれが何か言いたそうにしていたのに、「強引に話を締めくくった」ことと合う。

E. 叶わなかった好きな人との再会・胸の中の寂しさ・それを知らないような楽しそうな人魚の表情などについて、主人公のその時の心情を的確に読み取っている。

【大問五】論説分の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:23分
  • ★必答問題

植物の葉の寿命についての研究から、光合成を多く行うと寿命が短くなることや、樹木の本体を守るために葉が自らを樹から切り離すことを解説している。

問一 a. 草花の葉っぱの寿命は1~2年、「また」落葉樹の葉っぱの寿命も1年以内である。

   b. ~長いと思われがちである。「しかし」~そんなに長くはありません。

   C.「ともすれば」(みなさんは・多くの人は)~という印象をもたれるかもしれませんが、そうではありません。

問二 傍線部のような食い違いが起こるのは葉の寿命に違いがみられるからで、その原因は「その樹木の育つ環境が異なるから」であると述べられている。

問三 光合成量が少ないと寿命が長く、多いと短くなるのであるから、選択肢が合う。

問四 この実験の狙いは「光合成をたくさんすると葉の老化が早まるのではないか」という予想を調べることであり、はたしてその予想通りの結果だったわけである。

問五 この助動詞「ようだ」は「不確かな断定」の意味で使われており、「らしい」でも言い換えられる。

問六 Ⅰ. オーキシンは働いている葉でつくられ、葉柄に送られる。

   Ⅱ. 離層は葉柄の付け根付近(幹に近い方)にできる。

問七 傍線部⑤のすぐ後の段落に書かれている。

問八 イ. オーキシンが枝や幹でつくられるとは書かれていない。

   カ. 葉っぱの大きさと離層が形成される早さの関連は調べられていない。

問九 葉が自ら命を落とすと知ったとき、動物に感じていたような命の存在を、植物にも感じてしまうのである。

問十 文中では「枯れ落ちるための支度」として二つの仕組みを説明している。「一つ目は」

 葉っぱが枯れ落ちる前に栄養を樹木本体にもどすこと。「二つ目は」枯れ落ちるための「離層」を自ら作り出すこと。この二点を経緯として、葉っぱは枯れ落ちるのである。

攻略のポイント

最新年度は文章量も平年と同じくらいにもどり、難易度自体にも変化は無い。合格者平均点は年度により多少の上下があるようである。

物語文と比べて論説文は難解な傾向があるので、説明的文章が苦手な人は十分に練習しておくこと。

また、物語文は現代と異なる時代が題材になることが多いので、その点も留意しておきたい。

漢字・言語事項も難しいものが含まれるので、そのつもりで学習に取り組むように。

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