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法政大学第二中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2021年度「法政大学第二中学校の国語」
攻略のための学習方法

[問題構成]

大問は3つ。それぞれに漢字や熟語・論説文の読解・小説の読解が割り当てられている。接続詞や慣用句などのことばの知識は読解問題と合わせて出題される。
文量は、論説文が3000~5000字・小説が5000字ほどで、計8000~10000字程度で多めである。総解答数は約30~45問と年度により差がある。
設問は選択式が多く、数問の書き抜きと1問の記述問題が含まれている。ここ数年、記述問題は論説文の読解で出題されている。60~80字ほどで、筆者の意見の中心部分を問う質問が多い。

[論説文の読解]

社会科学・人文科学の文章がよく使われている。受験生の年齢を考慮した出題で、文章が難しすぎるということはない。ここ数年、記述問題はこちらの分野で出題されている。60~80字と字数は多いが、説明的文章なので文中の重要点を抜き出して解答をまとめられる問題が多い。要点・要旨をしっかり把握できれば、字数を埋められるだろう。説明的文章の読解力を養おう。

・段落の整理    
                                        
  形式段落→意味段落へのまとめ。意味段落の内容を短くタイトルにしてつけてしまえば、段落のつながり
  や論理の流れがわかりやすくなる。
・要点
  
各段落の最初と最後に特に注意しながら、要点をチェック。自分のやりやすい方法で良いので、傍線を引く
  などしてすぐ探せるようにしておくことはやはり有効である。別の言葉で言い換えた部分と線で結んでおく
  などするのも良い。
・要旨                                               
  要点をまとめれば全体の要約ができる。その中で筆者の最も言いたいことが要旨である。特に記述問題は要
  点・要旨から字数に合わせて抽出し、まとめて答えとなる場合が多い。説明的文章の読解は結局は要旨の把
  握が求められている。

[小説の読解]

中学生を主人公にした小説が多く用いられている。受験生と近い年齢の設定なので、その心情や行動も理解しやすいだろう。文学的文章の読解の基本をしっかりマスターして臨もう。

・人物の整理
  人数・名前・それぞれの関係などを確認する。だいたいの性格も見ておこう。性格が違えばその言動の意味
  するところも違ってくる。
・場面の変化
  時間・場所・人物の入出などで場面の変わり目を見つける。場面の変わり目を訊かれる問題もある。
・心情の把握
  人物の言動・表情や情景などから、気持ちを読み取る。最も問題にされる部分である。多くの文章を読んで
  様々な人間の考えに触れておくことがなによりの経験になる。
・主題の理解
  作者が描きたかったことは何か。人間の成長や葛藤・挫折、戦争の悲惨さなど、よく描かれるテーマがあ
  る。読書を通じて多くのテーマを見ておくことで、テーマをとらえる力もより付くことだろう。 

[選択肢問題について]

選択肢の文が長めである点、注意が必要である。文字数が多ければ時間も取られるし、見落としやすい要素もそれだけ増えることになる。細部の一言一句にも油断せず集中して読み切ろう。消去法で弾いていき、最後に2者で迷うことが多い。本文との細かい相違点・共通点を見逃さないよう、過去問で経験を積んでおこう。

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2021年度「法政大学第二中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

素材文は2題で計7100字ほどと例年よりは少なかった。総解答数は45問でこちらはやや多めであった。
字数も多い選択肢問題であまり時間を取られたくないので、選ぶのに迷うようなら後回しにして記述問題と合わせてゆっくり考えよう。

【大問一】漢字の読み書き・ことばの知識

  • 難度:標準
  • 時間配分:5分
  • ★必答問題

問一 ① 討論   迷信   承認   厚(い)   務(める)
問二 ① あらわ(す)  いとな(む)  むぞうさ  ぎょうそう
問三 ① 石   青   水
問四 ① たとえ~だとしても。
    おもむろに――ゆっくりと行動をおこすようす。「突然」と勘違いしないように。
    きわめて

【大問二】論説的随筆文の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:25分
  • ★必答問題

詩人である筆者が、自分の過去の経験をもとにして、気持ちを正確な言葉で表現することについて説明している。

問一 筆者が子どもの頃には暮らしが第一に優先され、子どもであっても家事を手伝ったりなどの「役割」があって当然だった、と述べられている。
問二 「自覚的に」であるから、なんとなく話すのではなく、自分が使う言葉について意識して、よく考えたということである。
問三 小学校では受けていたダジャレも中学では受けず、ネタを記した「シャレ帳」も役に立たず使われなくなってしまった。
問四 「住み込み店員さんに対して」とあるので、店主の息子だからと言って特別扱いして、大事な働き手である住み込み店員が不服に思ってしまうのはよくない、と父親は考えたのであろう。
問五 乾物屋さんの店先を想像してみよれば、売っている商品や店舗のスタイルなどの点で派手さ・華々しさがないことがわかるだろう。
問六 一般的には子ども(A)であるが大人(B)なみに店服を着せられる。中身は中学生なのだから「大人(C)でもない」。つまり、店服を着ると子ども(D)ではなくなり、かといって大人(E)でもなくなり、中途半端な気持ちになる。しかし、詩を書いたことでイライラした気持ちが落ち着いた。宙ぶらりん(F)と書いたことで、逆に宙ぶらりん(G)でなくなった気がした。自分の気持ちを表す正確な言葉を見つけたので、宙ぶらりん(H)でなくなったのだ。
問七 一見すると直前の先生の言葉の意味のようにも思えるが、次の段落で「今なら説明できます」とわかったことの内容を述べている。「イライラした気持ちが落ち着いた・イヤな思いが減った」のは「気持ちを表す正確な言葉を見つけた」からだったのだということが、その後わかったのである。
問八 「正確」とは本質を鷲掴みにすることで、「正直」では本質のまわりをぐるぐる回るだけである。「正直」は完全に間違いではないが、「気持ちの片方しか表せていない」のである。
問九 気持ちの片方しか表せていない「正直」で表現できるほど、人の気持ちは単純ではない。その複雑さを筆者の経験で言えば、店番をイヤだと思っていながら、それが暮らしに必要な当然の「役割」だとわかっているという、相反する気持ちを持っていることにあたる。

【大問三】小説の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:20分

町村合併で村の小学生と同じ学校に通うことになった主人公は、逆上がりができるようになって達成感を得た矢先、あこがれの先生をめぐって対抗意識を持つ村の子どもに悪口を言われる。

問一 【Ⅰ】 苦手な体操の授業で、好きな先生にみっともない姿をさらしそうで気が重い→オ。
   【Ⅱ】 照子が皆に見せつけるように先生にくっついているので、少し前から感じていた恥ずかしさがさらに増した→ア。
   【Ⅲ】 自分の番が来てしまったので、思い切るように→イ。
   【Ⅳ】 逆上がりが初めてできた喜びで→ウ。
   【Ⅴ】 主人公への悪口である→エ。
問二 皆に好かれている橋本先生はもともと村の小学校の先生であり、照子はそのことを町の小学校の生徒であった主人公たちに見せびらかすように甘えている。先生は「おれたち」の先生で、「おれたち」は「お前たち」よりずーっと前から先生と「仲良し」だった、と誇示しているのである。
問三 授業でやるのが特に苦手な鉄棒だったので、「体操の時間なんてなければいいのに」とあらためて思っている。
問四 主人公は橋本先生に憧れており、自分が苦手な授業で格好悪いところを、特に橋本先生に見られるのが嫌なのである。
問五 二重傍線1は、授業中なのにまるでイチャつくように腕を絡ませている照子と先生を見ている恥ずかしさで、2は逆上がりができなかったみっともなさに対する恥ずかしさであろう。
問六 やはり逆上がりはできなかったのだが、これまでとは「少し違っていた」「体も前ほどばらばらではなかった」と、手応えのようなものを感じている。もう少し練習すればできるようになるかもしれないと思ったのである。
問七 あれほど苦手に思っていた逆上がりが補助も受けずに一人でできたことで、それまで感じたことのないような達成感・喜びを感じ、笑い声をあげている。
問八 「えこひいき」は「自分が好きなものを特別扱いする」ことであるから、エが合う。
問九 (1) 初めて逆上がりができた松原里美と仲良しの木崎富子が喜びで「ピョンピョンはねた」場面との対比である。
   (2) 逆上がりの練習をしているのは橋本先生に気に入られようとするスタンド・プレイであろうと感じて気にくわない照子は、主人公にきつい口調で「おき(えこひいき)」と言ったのだと思われる。せっかく逆上がりができて喜んでいた主人公だったが、照子の一言で気持ちがしぼんでしまったのである→「水を差された」。

攻略のポイント

選択式問題が多く、選択肢の字数も多い。できれば素材文を1分600~700字ペースで読み、選択肢もなるべく迷わずに選びたいところだが、どうしても迷う問題は後回しにして、最後にじっくり考える
ここ数年は記述問題は1問しかないが、配点が大きいので空欄にしてはもったいない。既定の字数を埋めて部分点は確実に稼げるように過去問をこなしておこう
冒頭の漢字・熟語の問題も3割の配点があるので、ぜひ全問正解して、スタートダッシュを狙いたいところである。

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