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法政大学第二中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2021年度「法政大学第二中学校の理科」
攻略のための学習方法

[標準的なテスト形式]

近年話題の多い武蔵小杉に位置し、2016年に共学化をはたして、人気上昇中の法政大学第二中学。理科のテスト形式は時間40分で大問が7、小問数は30問台と標準的なものである。
問題文も総じて長さを感じるほどのものではなく、大問で使われる実験も授業やテキストなどで見聞きしたものがほとんどであり、新味を感じさせるところはない。テストとしては解いていて面白さはないが、理科の基本的な知識を問う内容としては妥当なものと言える。

[基本的な知識の暗記は必須]

よって、攻略のための戦略法として特別なことは必要ない。あくまでも地道な暗記作業と知識の定着、その上で計算を必要とする分野の問題をそつなく自分のものにしていけば合格点はもちろんのこと、高得点も期待できる科目になるだろう
教材で言えば「4科のまとめ」「コアプラス」「メモリーチェック」と言ったまとめ教材の内容をしっかりと自分のものにすることが大切だ。何度もくり返して覚え、公開模試などでその成果を確認しよう。難しい計算問題や実験問題には対応できなくても、当校の入試問題では十二分な得点がとれるはずである。

[時事問題対策]

ここまではなにも問題になることはない。日頃の努力が成果を結ぶ、という話である。
しかし法政大学第二中学の場合、このあとに難問が控えている
それは、時事問題対策である
テストの最後尾に位置し、毎年それなりの配点をしめるこの時事問題克服こそが、法政大学第二中学征服のほとんどと言えよう
理科の時事問題というと、その年の気象や天災に関すること、まただ世界レベルで認められた日本の科学者たちなどに関する問題が多いわけだが、法政大学第二の場合もそうだと言えばそうである。だが、その内容がきわめて細かいところが大きな特徴である。
例えば平成29年度1回の6⃣の設問、2018年度1回の6⃣の設問などを見ると、たいがいの知識では対応できないだろう。かなり時事問題のテキストを読み込まないと出てこないし、覚えきれるものではない。しかも、他校のテストではほとんどお目にかかることはない(他では使えない)。まさにこの学校のために労力を捧げることになる。2020年度・2019年度では時事問題も一般的な設問が増え、かなり取り組みやすくなったと言える。しかし、2021年度は再度マニアックな問題にもどっており、時事問題の大切さが身にしみる年となった。
他の分野は平易なのであまり差がつかない可能性が高く、時事問題まで克服した生徒は大きなアドバンテージを得ることだろう。
基本的な知識が8割、かなりマニアックな時事問題が2割をしめるテストであるどちらの内容にもしっかり対応できるよう残された時間を有意義に使っていこう

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2021年度「法政大学第二中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

テスト時間40分で大問は6問と例年並みにもどった(昨年度は大問7)。設問数は標準的なものであり通常のスピードがあれば時間不足におちいると言うことはあるまい。
最後の「時事問題」までにできるだけ点数を上げておきたいところだが、途中難度の高い計算問題が待ち受けていたのでそこをスルーするか挑戦するかの判断が難しかったかもしれない。

【大問1】生物分野…ボトルアクアリウム

  • 難度:
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

「ボトルアクアリウム」について何も知らなくても問題文中で説明してくれているので問題はない。水と植物に関する設問がほとんどだ。
問1は石灰水の溶質がわかれば答えられるだろう。
問2(1)はやや難しいか。「生産者」「消費者」「分解者」などが理科の用語として定着している必要がある。
問3は水草のはたらきについての問題で、水草が水中であるはたらきを行っていることがわかれば平易な設問である。(2)の役割もよく出てきた内容だろう。

【大問2】地学分野…川の水のはたらき

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

昨年度も【大問2】では、川の水のはたらきに関する問題だったが、2年続けて同じ内容になっている。またどちらも川の水のはたらきについての知識をふまえた上で、グラフや図を読み解くという作業が必要になっていて少し考えさせる問題になっている。川の、上流・中流・下流の特徴が分かっていれば答えられるはずだが、典型的な聞かれかたをしているわけではないので問題文をよく読んでしっかり正解を見つけよう。

【大問3】化学分野…食塩・ホウ酸の溶け方

  • 難度:やや難
  • 時間配分:8分

最後の時事問題を除けば、この【大問3】が最も難易度が高くなっている。
問1の知識問題は平易で、問題は問2以降である。法政第二の理科には、あまり本格的な計算問題は出題されてこなかったので、法政第二の対策に特化して勉強してきた生徒にはハードルが極めて高くなっている。へたに手を出すよりスルーして先に進んだ方が良い。または比較的やりやすい問4だけ手を出してみる、とか。
問2は80℃の水200gに溶ける食塩の重さをまず求める。これは表の数値を2倍すれば良いから簡単だ。次にその数値と56.4gを比べて必要な水の重さを求めるわけだがここの計算に気をつけたい。答えは整数になるように作られている。
問3では、水300gではなくて水溶液300gなので注意したい。その分問2よりもグレードがあがっている。40℃の水100gに溶ける食塩は38.3gなので、ここで水溶液は138.3gできることになる。これと水溶液300gとの比較である。計算は割り切れずに四捨五入の作業を行うことになるのでここもまた要注意だ。
問4は上記の設問に比べるとやりやすい。水50gなので表の数値を2で割って水100℃のときと60℃のときに溶ける重さをみていけばよい。
問2・問3は失点やむなしか…

【大問4】化学分野…水溶液

  • 難度:
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

連続して水溶液の問題だがこちらは知識問題だけでレベルも平易である。
問1は表面積を大きくするような方法を考えれば良い。
問2はシュリーレン現象を知らなくても出来るだろう。
問3はシロップ、要するに砂糖の特徴を考えれば良い。

【大問5】物理分野…豆電球の回路

  • 難度:
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

苦手にしやすい電流の問題だが、ここでは乾電池2個、豆電球3個までの基本的な接続の仕方がマスターできていれば答えられる。計算の類いはまったくない。
問1・問2は対照的なことを問われているので乾電池・豆電球それぞれの組み合わせを誤らないようにしたい。問3は結果的に問2の答えと同じになる。ひっかからないように。問4では、豆電球の直列つなぎと並列つなぎの違いをわかっている必要がある。これと同傾向の質問が問5で、こちらは家電が対象となっているが内容は豆電球と同じである。

【大問6】時事問題(彗星すいせい)

  • 難度:
  • 時間配分:6分

最後は定番の難問「時事問題」。昨年度・一昨年度と2年続けて比較的常識内に収まる時事問題だったが、本年度は近年地球に接近した「彗星」のみをあつかっていて、もちろん市販されている「時事問題集」にも掲載されているのだろうがこの内容をはずした場合、普通の知識で答えられるのはくらいではあるまいか。いくら考えたところで出来る可能性がない分だけ【大問3】の計算問題以上にやっかいだと言えよう。
また、【大問6】の点数配分は75点中10点なので、合否にも大きく影響する。やはり法政第二の受験生には時事問題対策が重要だと言うことを改めて思い知らされた感がある。

攻略のポイント

テスト時間は40分で75点満点。
受験者平均点は「男子43.1点、女子42.8点」、合格者平均点は「男子51.6点、女子51.6点」なので当面は50点以上の得点を目標にしたい。だいたい例年同じような平均点で推移している。
理科の標準的な知識量は、「4科のまとめ」「コアプラス」などまとめ的な教材を使って力を蓄えよう。また、基本的な計算問題にも手が出るようにしておきたい。本年度の計算問題は手強いものであった。その上で「時事問題集」など使って最後のツメを行おう
通常の問題で80%、時事問題で50%以上の正解を見れば、理科の合格ラインは突破できると思われる。 

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