公文国際学園中等部 入試対策
2021年度「公文国際学園中等部の算数」
攻略のための学習方法
公文国際学園中等部、算数の満点は100点満点、合格者平均点は例年7割程度である。
標準的な問題が多く、計算問題と小問で全体の半分以上を占める。試験時間は50分、問題量に対して十分な時間があるとは言えないが、慌てる必ことなく、落ち着いて取り組んで欲しい。各単元の出題傾向と学習法は次の通り。
<単元毎の傾向と学習法>
計算問題
整数、小数、分数の計算が複数題出題される。基本的なものが中心である。 を求める問題も含まれる。計算問題対策としては、毎日5~10題程度の計算練習を行って欲しい。素早く解くことも大事だが、落ち着いて丁寧に解く練習を心がけて頂きたい。
1/4=0.25 1/8=0.125など、基本的な分数と小数の変換は覚えること。
文章題
今年度は倍数算・旅人算・通過算などが小問として出題された。ここ何年かの出題を見ると、速さ、過不足算、割合と比(売買損益・濃さなど)、仕事算などの出題が見られる。奇をてらったような難問は出題されないので、テキストや問題集での練習を行えば正答できる問題が中心である。特に、旅人算など速さに関する問題は毎年出題されているので、練習をしっかり行って欲しい。状況図・線分図・面積図などの図を使うことと、比を有効的に使うことがポイントである。
ダイヤグラムを見て解く問題が出題される年度もあるので、しっかり学習しておきたい。
数に関する問題
今年度はN進法・規則性が小問で、○×ゲームを題材にした場合の数(条件整理)に関する出題が大問で見られた。ここ何年かでは、場合の数、数列、数の性質、論理に関する問題などから出題されている。この領域においても極端な難問は見られない。場合の数はいろいろなパターンの問題が想定されるので、幅広く多くの問題を練習して欲しい。数の性質については、特に、割り算のあまりに関する問題の練習をしておきたい。今年度出題されたN進法についても出題されることを想定して準備しておきたい。
平面図形
今年度は小問として比を使う問題、大問として複合図形の求積が出題された。面積や角度を求める問題は毎年出題さている。円やおおぎ形およびその複合図形の求積、多角形、比を利用して解く問題、図形の移動など幅広く出題されている。この分野においても、際立った難問が出題される可能性は低いので、塾のテキスト等の問題演習を通して、基本をしっかり固めて欲しい。
立体図形
今年度は円柱と円すいの体積比に関する出題が見られた。ここ数年では、切断に関する問題、表面積を求める問題が出題された。この分野の対策としては、柱体や錐体の求積(体積・表面積)問題、回転体、水槽に水を入れた時の深さの変化やグラフの読み取り問題を中心に練習を行っておこう。
模試や過去問はまだ仕上がっていない単元や苦手な単元をあぶりだす絶好のチャンスである。単に得点だけを気にするのではなく、失点の多かった単元については、塾のテキストに戻るなどして、もう一度基本の確認を行うことが必要であろう。なお、苦手分野の分析やその対策については、プロの家庭教師へ是非相談して欲しい。
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2021年度「公文国際学園中等部の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
試験時間は50分で、得点は100点満点。大問数は5つで、前半3つは計算問題および小問集合。後半2つは記述式の設問を含む大問になっている。設問数は合計25問。前半の計算問題や小問で慌てることなく落ち着いて取り組むことが最も大切である。
【大問1】計算問題
- 難度:易
- 時間配分:8分
(1)(2)は整数のみの四則計算
(3)整数と小数の混合計算
(4) を求める問題。
(5)小数・分数のやや複雑な四則混合計算。
いずれも、落ち着いて丁寧な計算を心がけて欲しい。0.25、0.625などの小数と分数の変換は覚えておくこと。
【大問2】小問集合(倍数算、旅人算、N進法、他)
- 難度:標準
- 時間配分:12分
- ★必答問題
(1)比の文章題 角A:角B=2:3、角B:角C=3:5 連比を取り、180度を比例配分すればよい。
(2)倍数算 2人の持っている合計金額は変わらないことを利用。
(3)時間の単位変換 1時間=60分より、Xは60の約数となる。
(4)速さ・旅人算 60×(30+15)÷15 より、毎分180m。
(5)平面図形と比 三角形ABCの面積と三角形BDFの面積の比は、4×4:1×2=8:1同様に、三角形DCF、三角形AEFについても三角形ABCとの比を求め、三角形FDEの面積は三角形ABC-(三角形BDF+三角形DCF+三角形AEF)となる。
(6)N進法 5進法の問題と考える。銀2枚、赤4枚、白3枚を5進法の343として10進法に変換すると、25×2+5×4+1×3 より73回また、10進法の240を5進法に変換すると、1430になるので、銀のカードは4枚となる。
文章題・図形・N進法の小問集合。(4)までは易問。(5)(6)はややレベルの高い内容になっている。いずれも、日頃の学習の成果を発揮しやすい内容になっている。ここでの正答率が低かった場合は、間違えた問題の単元について、塾のテキスト等を使って復習して欲しい。
【大問3】小問集合(植木算、立体図形、他)
- 難度:標準
- 時間配分:10分
- ★必答問題
(1)平均に関する問題 A,B、C3人の平均がBの点数と同じことから、この3人の平均はAとCの平均である80点。BとEの平均が75点なので、Eは70点。D、E、Fの平均が80点なので、Fは80×3-(80+70)より90点。
(2)植木算 PとQの間隔は1950mになるので、木と木の間隔は1800、1950、2250の最大公約数である150となる。6000÷150+1より木の本数は41本。
(3)通過算 2つの電車のすれ違いに関する問い。(30+25)×6-200 より、130m。
(4)規則性(式記入の指定)+6と-2を1組で考える。(1011-1)÷2=505 より505組後の数を求めると 1+4×505 より2021。
(5)立体図形 全体の円すいと円すいAは相似の関係にあり相似比は5:2なので、Aの高さは4cm。円柱Bの高さは6cm。2×2×3.14×4÷3:2×2×6 より2:9。
【大問2】の小問集合に比べるとやや難しい問題も含まれるが、日頃の学習の成果が試される内容の問いが並んでいる。ここでも、正答率が低かった場合は、間違えた問題の単元について、塾のテキスト等を使って復習すること。
【大問4】場合の数(条件整理)
- 難度:標準
- 時間配分:10分
(1)すでに○が2個並んでいるので、その横に×を入れないと○の勝ちが決定する。
(2)図の作成問題。問題文中の指示通り、同じ記号が2個並んでいたら、もう一方の記号をその列に入れていけばよい。
(3)図の作成問題。5個書き入れた段階で○の勝ちが決まっているということは、次の○を書き入れた時に3個の○が並ぶ可能性がある線が2本あることになる。
場合の数(条件整理)の問題。○と×を書き入れていって1列に並んだ方が勝ちというゲーム感覚で考える内容。(1)(2)は易問。(3)は何通りもあるので、是非楽しく考えて欲しい。
【大問5】平面図形(複合図形の求積)
- 難度:やや難
- 時間配分:10分
- ★必答問題
(1)半径5cm、中心角が135度のおうぎ形になる。
(2)半径5cm、中心角45度のおうぎ形の弧の長さの4つ分となる。
(3)考え方や式の記入の指定がある問い。半径5cm中心角45度のおうぎ形から底辺5cmの直角二等辺三角形の面積を引けば、斜線部分1個の面積が求められる。底辺5cmの直角二等辺三角形の面積は5×2.5÷2。
(4)図の真ん中にある1辺5cmの正方形の面積から、(3)で求めた面積を引けばよい。
平面図形の求積問題。図の特徴をしっかり観察できるかどうかがポイント。小数第4位まであるような数値が出てくるので、計算を慎重に行いたい。図形分野の総合力が試される1題。
攻略のポイント
前半は計算問題、小問の集合で、後半に大問が2題の構成になっている。前半の計算問題と小問集合は基本~標準レベルのものが中心で、ここでどれだけ正答できるかが合否に影響するであろう大きなポイントになる。大問2題については、思考力が必要な問題や式・考え方の記述を指定されている問題も含まれている。
本校攻略のポイントとしてまずは計算力の強化があげられる。日々の計算練習をしっかり行って得点に結びつけて欲しい。
次に小問集合対策をしっかり行うことがあげられる。塾のテキストや問題集の例題レベルの問題がしっかり解けるように練習して欲しい。
入試に向けての心構えとしては、まずはミスなく前半で得点を取ること。多少時間をかけてもよいので、あせることなく落ち着いて取り組んで欲しい。大問では、例えば、各大問の前半を確実に正答するといった心構えが必要である。
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