法政大学第二中学校 入試対策
2020年度「法政大学第二中学校の算数」
攻略のための学習方法
本校の入試問題は、出題傾向が比較的安定している。したがって、出題傾向に合わせた学習は特に有効といえるだろう。
【大問1】対策について
【大問1】は例年、計算問題となっている。そして単位換算に関する問題が1題含まれているので、単位換算が苦手な人は練習しておく必要がある。単位換算では、日時に関する単位が出題されることが多いが、面積や長さなどの単位が出題されることもある。
【大問2】対策について
【大問2】は小問集合である。典型的な〇〇算タイプ、場合の数、平面図形(比を使わないタイプ)の問題が目立ち、最後の問題は大抵の場合、約束記号の問題になっている。中学入試の基本といえる問題が多く、日頃から小問集合(一行問題)の演習をきちんとこなしていれば対応できるだろう。ただし、苦手意識の強い分野は、克服できるように十分練習しておく必要がある。最後の約束記号の問題は、特別な知識は不要な問題である。過去問演習を通じて慣れてしまえば問題ないだろう。
【大問3】以降の大問対策について(分野別)
・平面図形の大問対策
平面図形の中でも、相似比や面積比に関する問題、図形の移動(重なった部分の面積)の問題が多い。難問は出題されていないが、標準レベルはクリアしていないとやや厳しいだろう。十分に対策を行えば点数につながるので、時間をかけて練習しておくとよい。
・立体図形の大問対策
容器内の水面変化に関する問題、体積・表面積の問題がよく出題されている。水面変化に関する問題は重点的に演習しておくとよい。この分野が苦手な場合は、基本事項が疎かになっている場合が少なくないので、基本レベルからしっかり取り組んだ方が無難である。体積・表面積については、複雑に切断した立体は出題されていない。基本~標準レベルの演習で対応できる問題が多いといえる。
・速さの大問対策
ダイヤグラムなどを書いて整理すると解きやすくなる問題が多い。普段の学習においても、図を書いて解く習慣をつけておくとよいだろう。この分野は、様々な解法が考えられる問題が多いので、単に答えを求めて終わりにするだけでなく、別解を考えてみることもよい練習になる。
・規則性の大問対策
オーソドックスな問題が多い。他の分野との関連を考えると、規則性が苦手な場合は、早めに対策を立てておいた方がよいだろう。また、6年後半になると、塾のカリキュラムによっては、軽く扱われてしまう場合があることにも注意したい。標準的な問題については、夏休みまでには解けるようにしておくことが望ましい。
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2020年度「法政大学第二中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
計算問題→小問集合→大問という例年通りの出題構成である。今年度は、オーソドックスな問題が多く、高得点が狙いやすい。このため、平均点も上昇している。試験時間は十分にあるので、慌てて取り組む必要はない。ミスなく確実に解いていくことが重要である。
【大問1】計算問題
- 難度:易
- 時間配分:4分
- ★必答問題
例年通り4題出題されており、(1)のみ途中式の計算も書くように指示されている。
(3)は部分分数分解することで楽になる問題。工夫の仕方は定番通りだが、どの部分が相殺されるのかをきちんと確認しないとミスにつながる。
【大問2】小問集合
- 難度:易
- 時間配分:10分
- ★必答問題
いずれも基本的な問題である。
(1)は消去算。
(2)は仕事算。
(3)は場合の数の問題。計算で求める方が楽だが、樹形図を書く方法でも対応できる。
(4)は速さの問題で、つるかめ算を利用する定番問題である。
(5)は平面図形。
(6)は約束記号の問題。ルールに従って、素直に計算するのみ。
【大問3】規則性
- 難度:標準
- 時間配分:4分
- ★必答問題
群数列の問題である。典型的な問題なので、時間をかけずに答えを求めることができるだろう。
【大問4】食塩水
- 難度:標準
- 時間配分:7分
- ★必答問題
難問ではないが、解き方によっては計算が面倒になる。
(1)は基本的な問題。どの解法でも、すぐに答えが求められるはず。
(2)は蒸発させた後に、別の食塩水を混ぜる問題。蒸発後の濃さを求めると汚い数字になってしまう。蒸発後の濃さを求めずに、溶けている食塩の量に注目していくと、計算処理が楽になる。
(3)は、食塩を加えた後の濃さを求める問題。(2)より易しい。
【大問5】平面図形
- 難度:標準
- 時間配分:9分
三角形の内接円に関する問題。
(1)は直角三角形の内接円の半径を求める問題。類題の経験の差が出やすい問題であろう。
(2)は内接円とは無関係の問題。相似な図形に注目する基本的な問題。
(3)は三角形OFGの面積を求める問題。(1)(2)を手がかりにすればよい。
【大問6】立体図形
- 難度:標準
- 時間配分:10分
おもりを水中に入れる問題。
(1)は、おもりAの体積を求める問題。
(2)では、やや複雑な形のおもりBを入れる。おもりBの辺の長さが問われているが、まずは、おもりの体積を求めるとよい。そこからは、つるかめ算に帰着させることで、答えにたどり着く。
攻略のポイント
平均点・合格最低点などを考えると、算数では75点以上は取っておく必要がある。高得点が要求されるので、つまらないミスはなんとしても避けたいところ。
【大問5】(1)は、すぐに解法に気づくか、考え込んでも方針が立たないかのどちらかになりやすい。ある程度考えても進展がないようであれば、見直しに時間を使う作戦も検討したい。
また、【大問4】(3)、【大問5】(2)は、前の設問との関連が全くなく、しかも解きやすい。前の設問が解けなかったとしても、初めから諦めてしまうことのないように注意したい。
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