中学受験プロ家庭教師 明治大学付属明治中学校の傾向と対策
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明治大学付属明治中学校の傾向と対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

明治大学付属明治中学校の入試傾向をプロ家庭教師の視点で解説します。役立つプロのノウハウをご覧ください。
お手元に過去問をご用意ください。 ※問題は、第1回

受験の攻略ポイント

明治系列の共学校。どの科目も、標準的な問題を難なく解けるようになるとともに、各科目それぞれ、明治大学付属明治の傾向に合わせた対策を十分にしておこう。

算数 オーソドックスな難問が並んでいるため、受験算数にどれだけ真摯に取り組んできたかが問われる。
国語 「少ない情報」の中で、いかに「設問内容」を的確に把握できるかがポイント。
社会 知らない事柄に対して、「自らの知識」を多角的に結びつけて考察することが出来るかどうかが問われる。
理科 4分野から出題される。計算問題は典型問題で知識問題も受験頻出レベルのため、ミスをしないことが必須。

新しい傾向の出題が見られました

明治大学付属明治中学校では2018年度入試より、新しい傾向の出題がみられる。2020年度大学入試改革を踏まえた出題とみられ、受験生には対策が必要だ。

 

・2018年度 社会【大問Ⅲ】問11

本校初の自由論述設問に新機軸の傾向が見られた。「憲法改正」についてAかBの立場を取り、その理由を論述する。しっかりと「思考」し、「判断」して、自らの考えを「表現」することが肝要で、いかに説得力のある理由説明ができるかがポイント。さまざまな「出来事」や「事柄」に関して、常に「自分の考え」をまとめるなどして、鍛錬することが必要。

※明大明治は明治大学附属校なので「新大学入試制度」は直接は無関係と思われるが、一般入試での入学者は新たな資質が問われるわけで、本校からの大学入学者にも同等のものを求めていると考えられる。

算数の攻略ポイント

試験時間:
50分
満点:
100点

小問集合を含めれば、様々な分野から出題されている。大問については、出題される分野に偏りが見られる。大問ではニュートン算、点の移動の問題が特に頻出である。その他の分野では割合、立体図形の問題が比較的多い。

2023年度 第1回

分野・単元 難度 時間配分 必答問題
【大問1】小問集合 標準 12分
【大問2】流水算 標準 5分
【大問3】売買算 標準 13分
【大問4】ニュートン算 標準 8分
【大問5】立体図形 標準 9分

国語の攻略ポイント

試験時間:
50分
満点:
100点

※本校は例年、2回の試験が実施されているが、ここは全て「第一回試験」についての説明。
本校の出題形式は2015年度以降、大問2題(「読解問題」と「漢字問題」)が定着していたが、2023年度は変更され、「読解問題」と「総合的知識問題」、そして、「漢字問題」という大問3題になった(来年度以降に向けて要着目だ)。

「読解問題」の文章内容としては「論説文」(あるいは「説明文」)のみということでほぼ一貫している(本年度は「論説文」)。解答数は30程度から増減を繰り返しており、本年度は増加パターンの36(揺れ動きが気になる)。文章量は、従前7000字ほどだったが、その後増加傾向が続き1万字超が当たり前となり、本年度は約10200字(今後の動向にも注意が必要)。「解答形式」および「設問内容」は、「選択肢」「空所補充」「抜き出し」「乱文整序」「脱文挿入」「語句記述」「総合的知識問題」、「説明記述」(例年10問程度。本年度は昨年度並みで10。近年「記述総字数」は増加傾向で、本年度は「500字ほど」)などと多様。特徴として「端的な設問文」が挙げられる。読み違えるということはほぼないが、「端的」なだけに「手がかり・ヒント」も少ないということになってしまう。また、多彩な「説明記述」では、「読解力」だけではなく「表現力」も問われ、「文中のキーワードに注意して,自分の言葉を加えながら的確にまとめる」ことが求められている(本校HPより)。また、わざわざ「記述問題中の誤字・脱字にも十分気をつけてください」と付記されていることにも留意したい。やはり、本校に即応した「対策」が必要となる。100点満点。試験時間は50分。

2023年度 第1回

分野・単元 難度 時間配分 必答問題
【大問1】「論説文の読解」(「説明記述」10問、「乱文整序」あり) 標準 45分
【大問2】「総合的知識問題」(「ことわざ」と「慣用句」) 3分
【大問3】「漢字の書きとり」(全10問) 標準 2分

理科の攻略ポイント

試験時間:
40分
満点:
75点

物理・化学・地学・生物の4分野からまんべんなく出題されている。大問は計7題。物理分野では「電気回路」および「物体の運動」、化学分野では「アンモニアの発生と性質」および「金属の燃焼」、地学分野では「太陽の動き」、生物分野では「食物連鎖」および「エンドウについて」が出題された。

ここ数年を見ても4分野からまんべんなく、分野によっては複数単元出題されており、大問数の多いことが本校理科の特徴。難問や奇問はほぼ出題されないので、苦手単元をつくることなく、基本的な知識や解法を確実に身につけて欲しい。

2023年度 第1回

分野・単元 難度 時間配分 必答問題
【大問1】 化学 アンモニアの発生と性質 5分
【大問2】 化学 金属の燃焼 5分
【大問3】 生物 食物連鎖 5分
【大問4】 生物 エンドウについて 標準 6分
【大問5】 地学 太陽の動き 標準 6分
【大問6】 物理 電気回路 標準 6分
【大問7】 物理 物体の運動 やや難 7分

社会の攻略ポイント

試験時間:
40分
満点:
75点

※本校は例年、2回の試験が実施されているが、ここは全て「第1回試験」についての説明。
「地理」「歴史」「公民」「時事」、全ての単元から出題され、他に各単元とは直接結びつかない「考察問題」もある(2023年度も同)。

大問3題が基本で、各大問は原則的に「3単元対応」だが、「単元の混在」や「総合問題」もある(本年度は「単元の混在」と「総合問題」あり)。全解答数は一定ではなく、40~60ほど(本年度は昨年度の45から一気に減少して35)。単元別の配点比率は、基本的には「歴史」「地理」が主流で、以下、「公民」、「時事」等の順。本年度は、「歴史」が3割強で「地理」は3割弱、「公民」は1割半ほど、「考察問題」が1割強で「時事」と「その他」が1割未満だった。設問では、「リード文」「会話文」や「単一テーマ」についての「説明文」などに関する、さまざまな「地図」「地形図」「統計資料」「史料」「図版」「絵図」「写真」などからの各単元に対応した「小問」が並ぶ。解答形式は、「選択肢」(「不適切」「組み合わせ」「複数完全解答」などあり)、「事項等記述」(「漢字」等の指定あり)、「年代・位置整序」、「書き込み」(本年度は未出題)、「説明記述」(例年数問程度。本年度は「考察論述」を含め3問)など。特徴としては、ある特定の単元に関して、徹底的に「掘り下げた設問」が出題されるということだ(本年度は「地理」単元)。尚、「新大学入試制度」を意識した「思考力・判断力・表現力」を問う「考察論述」が5年続けて出題された(本校の新たな特徴となったようだ。無論、来年度以降も要注意)。また、解答数が多いので即断即決が求められる。75点満点。試験時間は40分。

2023年度 第1回

分野・単元 難度 時間配分 必答問題
【大問Ⅰ】「地理」(「考察問題」1問の混在あり) やや難 11分
【大問Ⅱ】「歴史」(「時事的要素」あり) 11分
【大問Ⅲ】「総合」(「公民」「時事」「考察問題」「その他」) やや難 18分

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学校 明治大学付属明治中学校
偏差値 2021予測偏差値 男61/女64(四谷大塚80%)・男55/女55(サピックス80%)
併願校 1月入試では市川中栄東中、2月男子は早稲田実業中渋谷教育学園渋谷中、2月女子は早稲田実業中豊島岡女子中が多くみられる。
*入試日程の変更にご注意ください
合格者 合格最低点は、男女による差(女子の方が高め)があるが、事前の過去問対策では、60%以上は越えておきたい。出身塾別で見ると、四谷大塚が多く、早稲田アカデミー・サピックス・日能研が続いている。
進学実績 卒業生の9割以上が明治大学へ進学し、ごく一部が難関国立大や早慶上智に進学している。また、国公立大受験の際は、明治大学への内部推薦資格を保持したまま受験することができる。
その他 大学入試でも人気のある明治大学への内部推薦が得られる附属校ということもあり、早稲田大学・慶應大学附属校に次いで人気を集めている。
基本情報 所在地 〒182-0033 東京都調布市富士見町4-23-25
最寄駅 京王線「西調布」徒歩18分・京王線「調布」「飛田給」、JR中央線「三鷹」、南武線「矢野口」よりスクールバス
連絡先 ℡:042-444-9100
沿革 明治45開校。平成20年調布市移転、男女共学化。
明治大学付属明治中学校

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