中学受験プロ家庭教師 筑波大学附属駒場中学校の傾向と対策
中学受験専門プロ家庭教師が語る

筑波大学附属駒場中学校の傾向と対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

筑波大学附属駒場中学校の入試傾向をプロ家庭教師の視点で解説します。役立つプロのノウハウをご覧ください。
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受験の攻略ポイント

首都圏の男子最難関校。男子校の最難関だけあって、どの科目も、中学受験の全分野をまんべんなく、そして深く細部までやりきるような高いレベルで学習してほしい。

算数 頻出分野にこだわるのはおすすめしない。どの分野に関しても最高レベルの実力をつけておくことが望ましい。
国語 短時間で回答する「処理能力」に加え、高度な「読解力」と高度な「記述力」の両方が求められている。
社会 まずは「設問」を正確に読み解く「読解力」が求められる。「時事問題の対策」も必須。
理科 4分野全てから出題される。小学生の理科単元の基礎知識を通じて、物事をしっかりと考える力が問われる。

算数の攻略ポイント

試験時間:
40分
満点:
100点

本校では、数の性質、規則性、場合の数、平面図形がよく出題されている。ただし、分野を融合したような問題も少なくない。最難関校を目指すからには、必要以上に分野にこだわるのはおすすめしない。どの分野でも最高レベルの実力をつけておきたい。

2022年度

分野・単元 難度 時間配分 必答問題
【大問1】数の性質 標準 7分
【大問2】条件の整理 標準 7分
【大問3】点の移動 やや難 10分
【大問4】規則性 16分

国語の攻略ポイント

試験時間:
40分
満点:
100点

2018年度までは大問4題、その後昨年度までは3題だったが、2022年度は再度4題になった。本年度の大問内容は「論説文」・「小説」・「文の漢字変換」(要は「漢字問題」)・「詩」だ(近年、出題形式や内容が大きく揺らいでいるので要注意)。

解答数はかつての10程度がここ数年は増加傾向だったが(昨年度は16)、本年度はやや落ち着いて13(この点にも要着目)。文章量は4000~5000字程度(本年度は約4200字)。「解答形式」は原則的に全て「記述方式」で、「説明記述」(本年度は「字数指定なし」のみ12問)、「漢字問題」・「語句記述」(本年度は後者が未出)など。本校の最大の特徴は、「韻文」が必出だということだ。少ない情報から、さまざまなことを読み取る必要があり、十分な備えが必要となる。そして、「説明記述」では「必要要素」を捉えづらいものがあり、「文脈」からの的確な読解力が求められる。どちらも、本校に特化した対策が必須となる。さらに、「試験時間」が他校ではあまり例のない「40分」という短さだ。したがって、「時間勝負」になることも覚悟しておきたい。100点満点。

2022年度

分野・単元 難度 時間配分 必答問題
【大問一】「論説文の読解」(「説明記述」のみ4問) 標準 17分
【大問二】「小説の読解」(「説明記述」のみ4問) やや難 15分
【大問三】「「文の漢字変換」(要は「漢字の書き取り」) 標準 1分
【大問四】「詩の読解」(「説明記述」のみ3問) 7分

社会の攻略ポイント

試験時間:
40分
満点:
100点

例年、「地理」「歴史」「公民」「時事」、全ての単元から出題される。それらに加え、一昨年度から数問の「思考問題」が出題されている(2022年度も同様で、新傾向として来年度以降も要注意)。

大問数は例年3題(本年度も同)。各大問は基本的には各単元対応だったが、ここ数年は「単元混在」や「総合問題」となってきている(これまた要注意。但し、本年度は「各単元対応」2題と「総合問題」1題)。全解答数は30前後、本年度は減少して24。単元別の配点比率は、「地理」「歴史」がメインで(本年度は「地理」が高くて4割、「歴史」は3割強)、次いで「公民」「思考問題」(本年度は前者が1割で、後者は1割強)、「時事」(例年わずかで本年度も1割未満)。設問では例年、「リード文」に関するさまざまな「地図」「地形図」「統計資料」「史料」「年表」「写真」などからの「小問」が並んでいたが、一昨年度から様変わりして、本年度は昨年度同様に「リード文」と「課題発表」からの出題だ。解答形式は、「選択肢」(「不適切」「組み合わせ」「整序」等あり)、「事項記述」、「説明記述」など。本校の最大の特徴は「選択肢設問」の複雑さだ。「選ぶ記号」が「一つ」「二つ」「三つ」「すべて」と混在しており、判別基準も一筋縄ではいかない。「適切」「不適切」も紛らわしく、よほど慎重に考えないと得点できない(ほとんどが「複数完全解答」なのでなおさら)。また、「リード文」は長いものでは3000字にも及ぶことがあり、全てが「手がかり」「ヒント」になっていて読み飛ばすことができないという厄介さもある(本年度は約1600字と約2000字)。いずれにしても、「スピード処理能力」も含めて万全な「対策」が必要だ。100点満点。試験時間は40分。

2022年度

分野・単元 難度 時間配分 必答問題
[大問1]「地理」 15分
【大問2】「歴史」 標準 15分
【大問3】「総合」(「公民」「時事」「思考問題」) やや難 10分

理科の攻略ポイント

試験時間:
40分
満点:
100点

まずは物理、化学、生物、地学の4分野の基本的な知識や解法を万遍なく身につけたい。その上で、計算が必要な問題、実験・観察やフィールドワークを題材とする問題に多く取り組んでもらいたい。また、文章を素早く読解する練習もしておきたい。

2022年度

分野・単元 難度 時間配分 必答問題
【大問1】気象、天体、地層/地学 標準 5分
【大問2】水溶液の判別/化学 標準 4分
【大問3】ものの溶け方/化学 標準 5分
【大問4】種子/生物 標準 4分
【大問5】蒸散、呼吸、光合成/生物 標準 4分
【大問6】てこ/物理 やや難 10分
【大問7】電気回路/物理 標準 8分

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学校 筑波大学附属駒場中学校
偏差値 2023予測偏差値73(四谷大塚80%)・70(サピックス80%)
併願校 1月入試では渋谷教育学園幕張中、2月は開成中麻布中渋谷教育学園渋谷中聖光学院中海城中駒場東邦中が多く見られる。
*入試日程の変更にご注意ください
合格者 合格最低点を見ると、年度による差があるが、事前の過去問対策では最低70%はクリアしよう。出身塾別で見ると、サピックスが多く、四谷大塚・早稲田アカデミー・日能研が続いている。
進学実績 東大東工大一橋大を始めとした国立大に8割以上、早稲田大慶應義塾大上智大に9割、MARCHに1割が合格している。
その他 首都圏男子の最難関校のひとつ。自由でのびのびとした校風で「駒場の自由」と評されている。筑波大学への特別な内部進学枠などはない。
基本情報 所在地 〒154-0001東京都世田谷区池尻4-7-1
最寄駅 京王井の頭線「駒場東大前駅」徒歩7分・東急田園都市線「池尻大橋駅」徒歩15分
連絡先 ℡:03-3411-8521
沿革 昭和22年創立。
筑波大学附属駒場中学校

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