城北埼玉中学校 入試対策
2018年度「城北埼玉中学校の理科」
攻略のための学習方法
本校の入試で合格点をとるために、受験テキストを一通り学習することは不可欠である。本校入試では「物理、化学、生物、地学」の4分野がそれぞれ一題ずつ出題されるが、それぞれに対して適切な学習時間の配分をするとよい。ただし、これは得意不得意によって個人差があるから、指導者に適切な時間配分の助言をもらうのがよいだろう。
また、分野ごとの学習に加え、過去問演習も必須である。とくに、本校が独自に作成したと思われる文章や図が与えられる問題は受験テキストだけでは対策しづらい問題であるため、これらの練習ができる点で価値がある。また、試験時間の使い方に関する感覚が養える点においても重要である。
以下、問題種別に学習法を述べる。
【計算問題】
物理、化学分野における計算問題は必須であるから、自力で解けるようになるまで学習したほうがいよい。生物、地学においても計算問題が出されることがあるから練習しておきたいが、時間が無い場合は前者を優先させて取り組めばよい。本校入試の難易度を考慮すると、受験テキストにおいて基本~標準程度の問題を練習しておけばよい。その際、計算式を書き残し見直しをする習慣をつけて欲しいので、ノート、計算用紙、余白の十分ある問題用紙を用意するなどして計算式を書きこめる状態を整えてから学習するとよい。
【知識問題】
参考書の説明を読むことは重要だが、それだけでなく、一問一答形式の問題を使って小テストをしたり、お家の方にクイズ形式で出題してもらったりして、満点をとれるようになるまで繰り返すとよい。また、重要語句の意味を百科辞典や国語辞典などでひいたり、参考書で調べたりすることで、理解が深まり知識がさらに定着するから実行してほしい。
本校入試の場合、単語の意味を文字や与えられた文章から類推することで解ける問題もあるから、知らないからといって先を全く読まずに諦めるのはおすすめできない。たとえば【大問3】問6の「先駆植物」や【大問4】問2の「衛星『ひまわり」の公転周期」はこれまでに聞いたことがなかったとしても、問題文の説明から推理できるようになっている。このような問題への対応の仕方は過去問演習を繰り返すことで身につけるのがよい。
【時事問題】
小学生向けの新聞を読んだり、ニュース番組を視聴したりするとよい。塾が用意したり市販されたりしている時事問題集を使うのも手である。ただし、入試問題は時事問題だけではないので、受験テキストの学習の合間にこれらに取り組むとよい。
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2018年度「城北埼玉中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問1~4がそれぞれ物理、化学、生物、地学からの出題となっており、各6,7問ずつ全体では計25問の出題だった。30分間の試験であるから、大問1つの目安は7~8分程度である。
大問1、2は入試頻出の内容であったが、大問3の一部では生物に関する詳しい知識が、大問4では人工衛星に関する知識がそれぞれ必要であり、解きづらい内容であったと思われる。
【大問1】音(音速、ドップラー効果)/物理
- 難度:標準
- 時間配分:8分
- ★必答問題
6問中5問が計算問題で構成されている。問題の指示にしたがって解くことで、移動中の音源から聞こえる音の高さが変化する現象(ドップラー効果)の理屈がわかるようになっている。
問1 落とせない問題。文中に書かれている音速と温度の関係式を使えばよい。
問2 問1に続き落とせない問題。算数に近い。イメージしづらい場合、図を描くとよい。
(1) 鳴り始めの音が到達するまでの時間であることを読み取れればよい。
(2) 10秒間に救急車が移動する道のりを考えればよい。
(3) 鳴り終わりの音が太郎に届く時間と、救急車の移動時間である10秒との和を求めればよい。
(4) サイレンが鳴り始めた時刻を0秒後とし、太郎が聞き始めた時刻と聞き終えた時刻の差を求めるとよい。
(5) (1)~(4)を経て得られた結論と会話文の内容を手がかりにするとよい。また、近づいてくる救急車のサイ
レン音を聞いた経験と合致しているか確かめるとさらによい。
<時間配分目安:8分>
【大問2】密度/化学
- 難度:標準
- 時間配分:7分
- ★必答問題
【大問1】に続き、落とせない問題。密度に関する基本事項への理解が必要。
問1 密度を測定したいときには体積を読み取れる器具が必要となる。
問2 水の密度は水の重さを水の体積で割れば求まる。誤って固体の密度を答えないように注意したい。
問3 固体の密度は固体の重さを固体の体積で割ればよい。もし、問2において誤って固体の密度を答えたとした
ら、この問を読んでいる途中にミスに気づきたい。
問4・5 密度に関する短い文の穴埋め。完答ではなく、高配点となるから失点するわけにはいかない。
<時間配分目安:7分>
【大問3】動植物/生物
- 難度:標準
- 時間配分:7分
ほぼ全て知識を要求する問題で、【大問1,2】とは一線を画す。全て選択問題ではあるが1問につき3つの文の正誤を判断する必要があり、高難度のものも含まれる。試験前の知識の総ざらいが重要であることを感じさせる問題。なお、試験中にこのタイプの問題で悩みすぎるのはよくない。
問1 ①②では肝静脈や肺静脈では頭文字の臓器から出て心臓に向かう血液が流れると考えればよい。
問2 やや難。水晶体や虹彩、うずまき管の働き方や役割を正しく把握している必要。
問3 植物の働き(蒸散、光合成)を調べる実験に関係する薬品や試験紙についての知識が必要。
問4 臓器や消化液・酵素の働きの知識が必要。
問5 オゾンホール、赤潮などの環境問題への知識が必要。大体の受験テキストで扱われるからよく読んでおき
たい。
問6 先駆植物について知らなくても思考によってカバーできる。荒れ地で生育するために備えているべき条件
を考えると良い。
<時間配分目安:7分>
【大問4】人工衛星/地学
- 難度:やや難
- 時間配分:8分
直近3年の傾向と比較すると異質な問題。難度も高めである。【大問4】で悩みすぎて、【大問1,2】の解き直しの時間を取れなくなるのはよろしくない。
問1 静止軌道や気象衛星「ひまわり」について知識があれば解ける。
問2 問1の文章がヒントになっている。
問3 方角が答えられれば十分。角度は難。通信衛星が静止軌道上にあることから太陽の南中高度よりやや低め
であるという推理がカギ。
問4 テレビや新聞、広告などでよく使われる言葉はその概要を知っておくとよい。
問5 時事問題。最近打ち上げられた人工衛星の話題は頻出であるから知っておくとよい。
<時間配分目安:8分>
攻略のポイント
【問1,2】で失点しないことが最大のポイントである。計算問題では式を余白に書き残しておき、見直すとよい。式にミスがあれば再度計算式を書き直すとよい。ささいな計算ミスは見直し、解き直しによって確実に防ぎたい。
また、知識がないと解けない問題で悩みすぎず、短時間で判断できる問題や与えられた文章・与えられた言葉から推理できる問題を優先的に解くことも重要である。
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