鎌倉学園中学校 入試対策
2018年度「鎌倉学園中学校の社会」
攻略のための学習方法
問題構成
大問3つに地理・歴史・政治経済分野が割り当てられている。各分野10~15問ほどで計40問前後の総解答数となっている。
リード文や史料を読み、下線部について答えていく1問1答形式が多い。地図や図版、統計やグラフなどの資料も用いられている。設問は記号選択・適語記入が多く、年度により1行程度の説明記述も1~2問出題されている。
地理分野
日本のある一定の地域についてやや詳しく訊く問題が多い。神奈川―山形間の地域について(2017年度)や長野県と新潟県(2018年度)などの出題が見られた。地形・地名・産業・気候など幅ひろい項目について訊かれている。地図の読み取りの問題もある。
日本全体、空白ができないように広く丁寧に学習しておこう。地図・白地図なども使って河川・平野や各都市の地名なども正確に頭に入れておく。資料集で産業などの最新データに触れることも大事である。
歴史分野
ある話題や年表などを題材として、広い範囲の時代について問われている。過去のオリンピック開催地(2017年度)や鎌倉時代~現代まで(2018年度)などの話題が取り上げられている。各時代の出来事・人物・文化や外国との関係など、内容も幅広い。時代順の並べ替えもある。年号を覚えてしまえば万全だが、大きな出来事との前後関係で覚えるのも有効である。
特定の時代・項目に偏りは無いので、古代~現代までの各項目をひろく覚えていくようにしよう。日本と関わりのある国については、地理的な位置も確認しておこう。
政治経済分野
憲法と政治のしくみから多く出題されている。憲法の重要な条文、国会・内閣・裁判所の具体的な仕事の内容や財政・地方自治など、また直近1~2年にあった社会的な出来事などはしっかり覚えておこう。量は多くないが時事問題も含まれているので、重大ニュース集なども活用して新しいニュースをチェックしておきたい。
記述問題
出題されない年度もあるが、2018年度では1行ほどの記述問題が歴史・地理それぞれの分野で1問ずつ出された。知識があれば答えられる説明記述なので、短文の記述の演習問題集の教材などで練習するのも有効である。人物や出来事について15~20字くらいで説明できるように慣れておこう。
適語記入
適語を答える問題はすべて漢字指定である。地名や人物名は迷いやすい表記も多いので、最初に出てきたときにしっかり覚えてしまおう。初回に覚え損なうとなかなか正確に定着しないものである。
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2018年度「鎌倉学園中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
総解答数38問は例年とほぼ変わらない。選択肢と適語記入が多く、資料も使われているが読み取りにそれほど時間がかかる種類のものではない。記述問題も15~20字程度の短文なので、全体として時間は足りるだろう。地図の読み取りが、手間取ると時間を取られる部分だろうか。
【大問1】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:12分
- ★必答問題
建長寺に関する年表を題材に、鎌倉時代から現代までの様々な問題が出されている。
問1
A.建武の新政(1333年~1336年)。
B.民撰議院設立建白書(1874年)。
C.八幡製鉄所の操業(1901年)。
D.満州事変(1931年)。
E.サンフランシスコ平和条約(1951年)。
F.目安箱の設置(享保の改革・1716~45年)。
G.永仁の徳政令(1297年)。
問2
鎌倉時代にはいくつもの宗教が日本にもたらされている。開祖とおおまかな活動内容を整理して覚えてしまおう。
問3
鎌倉時代は1333年までなので、②はまだ鎌倉時代であり、吉田兼好の『徒然草』が当てはまる。『土佐日記』は平安時代、『お伽草子』は室町時代、『南総里見八犬伝』は江戸時代の作品である。
問4
銀閣は8代将軍・足利義政。
問5
この時期には、応仁の乱から戦国時代への流れの中で戦乱が多く起こり、飢饉や疫病の流行や大地震も発生した。そうした混乱の中で、寺院の記録も失われたのだと思われる。
問7
キ.朝鮮総督府は各国併合の際に設置されたもの。その前身が伊藤博文が韓国統監だったときの韓国統監府である。
【大問2】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:8分
- ★必答問題
長野県と新潟県を題材にした問題。
問1
松本市は中央高地型の内陸性気候の代表的な地域で、降雨量が少なく夏と冬の気温差が大きいという特徴がある。冬の平均気温が0℃を下回るのが見分ける目安になる。
問2
(3)税務署はそろばんの玉、消防署は火消しに用いられた「さすまた」という道具をそれぞれ図案化したものである。
問3
地方によっては「こみせ」とも言う。雪の多い地域で通路を確保するためにひさしを長くした。
問4
(2)高原野菜のレタスが1位であることからYが長野県。ピーマンの1位は茨城県と考えられるので、Xが茨城でZは新潟と決まる。
【大問3】政治経済分野
- 難度:やや難
- 時間配分:10分
憲法や政治の仕組みについて。
問1
B.地方自治には二つの側面がある。その地域の住民の意思によって政治が行われるという「住民自治」(民主主義的側面)と、その地域独自の団体(地方公共団体)が国から独立して地域の行政を統括するという「団体自治」(地方分権的側面)である。
問2
(1)憲法前文や第9条・第25条などはしばしばその文言が試験で問われることがある。国民主権・基本的人権の尊重・平和主義の3大原則についての条文は特によく見て覚えてしまおう。
(5)法律案については60日以内だが、予算案については30日以内と違いがあるので注意。予算の成立が遅延すると国政が成り立たないため、短く設定してある。
(6)議会と首長をともに直接選挙で選ぶ制度を「二元代表制」という。
(7)固定資産税は地方税である。
問3
Z イ.平成30年度の一般会計・歳入のうち、公債金は34.5%を占めているので×。
攻略のポイント
政治経済分野は学習範囲がもともと広くないので出題内容も想定しやすいが、地理・歴史分野はどこから出題されるかは予想できない。難易度としては基本事項の問題が多いので、テキストをまんべんなく抜けが無いように学習するのが良いだろう。
前年は無かった記述問題が最新年度では2題出されているので、今後は毎年出題があるものと想定して、短文記述の練習を積んでおくべきだろう。自分の知識にあることは15~20字くらいで説明できるようになっておこう。
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