淑徳与野中学校の傾向と対策
淑徳与野中学校の入試傾向をプロ家庭教師の視点で解説します。役立つプロのノウハウをご覧ください。
お手元に過去問をご用意ください。 ※問題は、第1回
受験の攻略ポイント
東京の女子難関校。どの科目も、標準的な問題を難なく解けるようになるとともに、各科目それぞれ、淑徳与野の傾向に合わせた対策を十分にしておこう。
算数 | 「図形の変化」を考えさせるタイプの問題が頻出のため、充分な対策が必要。 |
---|---|
国語 | 記述問題に重点が置かれている。特に小論文形式の問題に対しては、しっかり訓練をして臨みたい。 |
社会 | 資料の多さと地図の読み取りが頻出。多くを占める基本問題で点を落とさないことが必須。 |
理科 | 知識を問う問題より、計算や実験結果から考察させる「思考型の問題」が多いため、充分な対策が必要。 |
新しい傾向の出題が見られました
淑徳与野中学校では2018年度入試より、新しい傾向の出題がみられる。2020年度大学入試改革を踏まえた出題とみられ、受験生には対策が必要だ。
・2018年 国語【大問4】問一・問二
「往復はがき」の使用方法に関して誤った事例を挙げ、なぜそのような誤りが起きたのかという原因と、それを防ぐ改善策を考えさせる問題。実際に往復はがき自体を見たことがない生徒も多いであろうが、与えられた情報からいかに出来事の原因を分析し、対処法を考えるかという問題解決力が問われている。その上で、意見をしっかりまとめて表現することができるように、物語の主題や自分の意見を50~80字程度で実際に書いてみる練習を日頃から積んでおきたい。
・2019年度 理科 【大問2の問5】
表に基づいて考察をさせる問題
・表の数値のみに着目すると解きづらいが、表の数値を利用して計算できる新たな指標に着目することで解きやすくなる。
・1次データから2次データへと情報を変化させる能力や探求能力
・数値情報を使って物事を考察する練習をすると良い。
・2020年度 国語 【大問4】問一・問二
待ち合わせ場所を知らせるメールについて、紛らわしくなってしまった原因と、正確に伝わるメールを考えさせる問題。
示された例からうまくいかなかった原因を分析し、解決策を考えるという問題解決力が問われている。正確に言葉を選び、必要な情報を相手に伝えられるように、話す力・書く力をつける努力が必要である。
算数の攻略ポイント
平面図形、立体図形、割合・比、速さに関する文章題、条件整理の問題が頻出であるから、これらをしっかりと定着させたい。近年の傾向を見ると、図形の出題割合が高く、特に平面図形の平行・回転移動、ひもや点を動かすもの、回転体、立体の切断などの「図形の変化」を考えさせるタイプの問題が頻出であるからよく対策しておきたい。
2023年度 第1回
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問1】計算2問、小問1問(整数) | 標準 | 8分 | |
【大問2】小問4問(図形) | 標準 | 9分 | ★ |
【大問3】小問4問(文章題) | 標準 | 9分 | |
【大問4】旅人算とグラフ | 標準 | 8分 | |
【大問5】周期算 | 標準 | 8分 | |
【大問6】容器と水とグラフ | 標準 | 9分 | ★ |
【大問7】平面図形-回転移動 | 標準 | 9分 |
国語の攻略ポイント
例年、小説の読解・論説文の読解・漢字の書き取り・小論文的記述問題の4題が出されている。
読解問題でも計3~5問ほどの記述問題が出されていて、記述に重点が置かれている。
特に最後に出される記述問題は50~80字ほどで、示された材料からわかることを読み取り、それに対する自分の意見や対処法を答えるという小論文形式であり、十分な訓練が必要である。
2023年度 第1回
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
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【大問1】小説の読解 | 標準 | 25分 | ★ |
【大問2】論説文の読解 | やや難 | 25分 | ★ |
【大問3】漢字の書き取り | 標準 | 2分 | |
【大問4】記述問題 | やや難 | 8分 |
理科の攻略ポイント
計算問題や実験結果から現象の原理などを考察する訓練を多く積んでおきたい。物理・化学分野は文章や表・グラフに示された数値をもとに計算させる問題、地学・生物分野は実験データや資料にもとづいて考察させる問題を練習しておくとよい。
難易度は受験用教材において標準程度以上とされるものが相応しい。
2023年度 第1回
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
---|---|---|---|
【大問1】小問集合/生物、化学、地学、物理 | 標準 | 7分 | |
【大問2】圧力と気体の水への溶解/化学 | 標準 | 7分 | |
【大問3】てこ/物理 | 標準 | 8分 | ★ |
【大問4】光の強さと光合成/生物 | 標準 | 8分 |
社会の攻略ポイント
歴史分野・地理分野が多めで政治経済分野はやや少なめの出題である。全体的に基本事項の問題が多いが、記述問題は資料を読み取って自分で考えて書く必要があり、難しい。地図や図版も多く使われているので資料の読み取りに慣れておかねばならない。
2023年度 第1回
分野・単元 | 難度 | 時間配分 | 必答問題 |
---|---|---|---|
【大問1】歴史分野 | 標準 | 12分 | ★ |
【大問2】地理分野 | やや難 | 12分 | ★ |
【大問3】政治経済分野 | 標準 | 6分 |
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学校 | 淑徳与野中学校 |
---|---|
偏差値 | 2023予測偏差値➁56(四谷大塚80%) |
併願校 | 1月では栄東中・開智中・浦和明の星中・市川中・専修大学松戸中、2月では女子学院中・雙葉中・渋谷渋谷中・豊島岡女子中・吉祥女子中などが多く見られる。 |
合格者 | 合格最低点を見ると、年度による差があるが、事前の過去問対策では最低51%はクリアしよう。出身塾別で見ると、日能研が多く、四谷大塚・SAPIXが続いている。 |
進学実績 | 卒業生の93.6%が4年制大学へ進学しており、東京女子大・日本女子大・立教女子大への合格率が高い。また、淑徳大学・同短大への優先入学制度があり一定の条件のもと同大学・短大の推薦権を保持したまま他大学受験が可能となっている。 |
その他 | 例年卒業生の90%以上が現役で4年制大学に進学する、埼玉県でも有数の6年間一貫カリキュラムを組む中高一貫校。また、2年次には全員参加の台湾海外研修を実施している。 |
基本情報 |
所在地 〒338-0001埼玉県さいたま市中央区上落合5-9-18 最寄駅 JR宇都宮線・高崎線・京浜東北線「さいたま新都心駅」より徒歩7分、JR埼京線「北与野駅」より徒歩7分 連絡先 ℡:048-840-1035 沿革 昭和21年開校。 |